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2016年12月18日 (日)

牝馬が紡ぐ伝説

ベストダンスが3戦目の競馬を迎えた。ダンスパートナー最後の子に武豊騎手が乗ると話題になった新馬戦が7着。そして2戦目が8着。舞台が中山に変わってどうか―――? と、その走りに注目したのだが、後方から差を詰めただけの13着に終わった。残念だが、今はこうした一戦一戦を糧にしてほしい。

Bestdance 

勝ったのはヴィクトワールピサ産駒のアンネリース。ヴィクトワールピサ自身もそうだったが、その産駒も中山の芝を得意としている。ヴィクトワールピサ産駒はJRAの芝で47勝を挙げているが、うち11勝が中山でのもの。その相性の良さは一目瞭然であろう。

ちなみにベストダンスの父ワークフォースは、ヴィクトワールピサと種牡馬同期。だが、その産駒はJRA芝コースで25勝しているのに、実は中山で勝ったことはまだない。種牡馬にも競馬場ごとに得手不得手がある。戸田先生、次は東京まで待ちましょう!

今日の中山にはダンスパートナーの子がもう一頭出ていた。つまりベストダンスのお兄さんですね。ディセンバーSに出走していたロンギングダンサーがそう。強敵相手の毎日王冠で4着という成績から穴人気に推されたが、後方のまま11着に終わっている。中山2勝のロンギングダンサーだが、やはり東京や新潟と言った直線の長いコースの方がフィーリングが合っているような気がしてならない。

Longing 

ディセンバーSが終われば、いよいよ阪神で朝日杯が行われる。馬券での取り捨てはさておき、衆目の一致はミスエルテで間違いあるまい。朝日杯で牝馬が1番人気になった時点において、既に歴史的な出来事なのである。

ところで、今から21年前。1995年の菊花賞の1番人気が誰だったか、覚えておいでだろうか?

このレースを勝ったマヤノトップガンではない。ダービー馬のタヤスツヨシでもない。そう、1番人気はダンスパートナーだった。

「牝馬の出走は18年ぶり」と騒がれたのは今回の朝日杯と同じ。だが、出るだけなら獲得賞金があればどうにでもなる。凄いのは彼女が並み居る牡馬を押しのけて1番人気の支持を集めたこと。菊花賞のダンスパートナーも、朝日杯のミスエルテも、この時点で既に伝説となった。

ダンスパートナーが“出たとこ勝ち”のエリザベス女王杯ではなく、敢えて牡馬相手の菊花賞を選んだことにはいくつか理由がある。そのうちの一つがダービーとの時計比較。タヤスツヨシが勝ったダービーの勝ち時計が2分27秒3なのに対し、ダンスパートナーのオークスは2分26秒7。同じ良馬場でありながら、ダービーよりコンマ6秒も早かった。

牝馬を牡馬にぶつけるには時計の裏付けが欠かせない。ミスエルテがファンタジーSでマークした上がり3ハロンの33秒6は朝日杯のメンバー中最速タイ。芝1400mの持ち時計も2番目に早い。なら勝負になる。幸いなことに現在の朝日杯は、その出走条件において牝馬の出走を拒んではいない。

4着という結果にがっかりしている人は多いかもしれないが、あれだけイレ込んで、しかも初めて馬群に揉まる競馬を強いられながらの4着なら立派ではないか。この経験は決して無駄にはなるまい。馬にも陣営にも拍手を送ろう。

 

***** 2016/12/18 *****

 

 

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