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2016年11月14日 (月)

なごりの府中

私事であるが、このたび仕事場が変わり、府中を離れることになった。

私の仕事場が府中にあると他人に言うと、「いいですね、競馬三昧じゃないですか」などと言われる。それが困ることも少なくなかった。たとえ仕事場が府中にあったとしても、競馬場に行きやすいとは限らんのですよ。なにせ土日も仕事。しかもひとたび仕事場に入れば一歩も外には出られない。距離的に大井、船橋のナイターに駆け付けるのは絶望的。この2年余りで、私と競馬との関わりはほとんど消えたと言っていい。いまや馬券だけの付き合いに成り果てた。だからエフケイバ成田なのであり、オフト京王閣なのである。

ただ、当然のことだが府中の町にもいろいろとお世話になった。特にお食事処。なので、今週は府中界隈のお店を何軒か紹介させていただく。東京開催も残りわずかだし、競馬場から歩いていけぬ距離のお店も含まれるが、まあ知っていても損はないでしょう。

Mise 

初回は東京競馬場の隣町、分倍河原の蕎麦店『よし木』。

分倍河原駅から徒歩5~6分。分梅駐在所交差点近くにあるこの店は、蕎麦好きが高じて脱サラ開業したというご主人が営むお店。その蕎麦は啜るほどに薫り高く、噛むほどに味わい深い。使用しているのは、そば通にとって垂涎の「常陸秋そば」。丁寧に手引きして、一晩寝かせてから打つという。

蕎麦というのは奥が深くしかも蘊蓄の塊でもある。そういう意味ではワインに近い。知り合いのソムリエが、「ワインの味わいを言葉で完璧に表現できるはずがない」と半ば開き直り気味に話していたことを思い出す。ならば、蕎麦の味わいを言葉で完璧に表現できるはずもないのである。しかもそのソムリエ氏は「あとは飲んでくれ!と言いたくなる」とも言ってたから、ここでも「あとは食ってみてくれ」と言うほかはない。

今はまさに新そばが美味しい季節だが、鴨もますます旨くなる。ゆえにおすすめは鴨せいろ。鴨の旨味が染み込んだツユは、蕎麦湯で割るよりも早く、思わず飲み干してしまう味わいだ。

Yoshiki 

ただし、主人ひとりで切り盛りしている店だから、注文の品が出てくるまで時間がかかることもある。そういう場合は、ゆっくりと酒でも飲みながら待つのがいちばん。幸い酒の種類は豊富だ。

オーダーをする際も主人の呼吸に合わせよう。「すみません!」などと大声を出すのは野暮。相手の見える位置で、さりげなく手を挙げる。蕎麦屋は客も粋でなければならない。

有難いことに土日も営業しているが、府中本町駅からだと歩いて15分ほど。ということは競馬場から歩けば30分近くもかかる。競馬場の昼休みに出るには遠すぎるし、夜の営業は18時から。競馬と重ねるのは難しいかもしれないが、それでも行ってみる価値はあろうかと思う。

 

***** 2016/11/14 *****

 

 

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