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2016年10月31日 (月)

12144通り

明日はカレンミロティックが出走するメルボルンカップ。先日の凱旋門賞に続き、今回もネットで馬券が買えると話題になっているが、今回は平日のため即PAT会員のみが対象となる。A-PATでは買えない。注意しよう。

JRAは凱旋門賞の売り上げ目標を明言していなかったが、関係者の話を総合すれば「20億に届けば上出来」という感触だった。それが、いざフタを開けてみれば41億8599万5100円。GⅡやGⅢの総売り上げに匹敵する金額である。これが、メルボルンカップではどうなるだろうか。

さすがに、凱旋門賞とメルボルンカップとではファンの認知度が違う。凱旋門賞はダービー馬のマカヒキが参戦する日曜夜のイベントで、地上波が生中継した。一方、メルボルンカップに出走するカレンミロティックは金鯱賞を勝った程度。しかも発走は平日の昼過ぎで、地上波による中継もない。凱旋門賞のような爆発的な売り上げを期待するのは酷だろう。

とはいえ注目すべきポイントはある。なにせ、JRAが18頭を超えるレースの「馬連」「馬単」「ワイド」「3連複」「3連単」を売るのは、これが初めてのこと。我が国の上限である18頭立てでは、3連単の組み合わせは最大でも4896通りだった。それが24頭立てでは倍以上の12144通りにも達する。これなら相当の高配当が期待できよう。しかも、舞台は「世界一難解なGⅠ」として名高いメルボルンカップである。

Gate

JRAは1991年の馬番連勝複式(馬連)導入と同時に、フルゲートの上限を18頭と定めた。レースの安全への配慮や射幸心の抑制など、いくつが理由が並べられたが、その中にはシステム上の都合もあったはずである。2002年には新馬券としてファン待望の3連勝単式(3連単)が認可されたが、農林水産省の省令で「9頭立て以下のレースに限る」という制限が設けられていた。一時期の南関東において、終盤4レースがことごとく9頭立てだったのを覚えている方も多かろう。当然のことながら使いたいレースに使えない馬も出てくる。馬よりも売り上げを優先した悪例。ちなみに9頭立ての3連単の組み合わせは504通りでしかない。

3連単に対する頭数制限の理由にも「射幸心の抑制」が使われたが、裏では「コンピューターシステムへの不安」も囁かれていた。システムの不具合やネットワーク負荷の増大などで、投票システムが一時停止する障害が問題視され始めた当時のこと。システム障害が原因で、開催そのものが中止に追い込まれた地方競馬場もあった。「馬」でもなく「売り上げ」でもない。「システム」こそが競馬開催の成否を握る時代に突入したのである。

JRA初の24頭立ての3連単の発売が間もなく始まる。果たしてシステムは悲鳴を上げたりせぬだろうか。もちろん相応の準備とテストを積み重ねてきてはいると思うが、その網をすり抜けるように、予想だにせぬシステム障害が起きるものだ。

3連単発売直前の非開催の某地方競馬場でのこと。朝の調教が終わってひと息付いた頃合いに、主催者の関係者がぞろぞろスタンドに集まってきた。本来なら彼らは休日のはず。それで、いったい何が始まるのか?と聞けば、新システムのテストだという。新たに導入するマークカードに買い目と金額を塗って、3連単対応のソフトを導入した券売機に突っ込む。これを延々と繰り返す。もちろん当たりもハズレもない。いやはやたいへんですね。我々が安心して馬券を買うことができるのも、こうした皆さんのご苦労があってこそ。これからは心してマークカードを塗ろう。

 

***** 2016/10/31 *****

 

 

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