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2016年10月23日 (日)

GⅠ馬の除外

以前からちょいちょい報じられていたから驚きはなかったが、産経大阪杯が来年からGⅠに昇格することが正式に発表となった。むしろ驚いたのはその名称である。その名も「大阪杯」!

強調したのには理由がある。かつてのNHK杯は「NHKマイルカップ」に、そして高松宮杯は「高松宮記念」に。「~杯」と名の付く重賞は、GⅠ昇格と同時に名称変更されてきた。「大阪カップ」や「大阪記念」でなくてよいのか。レースの名前がコロコロ変わってはファンの愛着が……云々。そんなことを先日も書いたばかりだが、今回JRAは「大阪杯」の名を敢えて残した―――。心優しい競馬ファンなら、きっとそう捉えてくれるに違いない。

そんなことはさておき、もうひとつGⅠ昇格が有力視されるホープフルSも含めると、JRAの平地GⅠレースは年間23競走。これに障害とダートグレードを加えると、年間36ものGⅠレースが乱立することになる。ひと月あたり3レース。このまま増え続ければ、GⅠが毎週行われるようになる日もそう遠くあるまい。

グレード制導入後のGⅠレースはチャンピオン決定戦だった。牡馬ならそれは種牡馬へのパスポートを意味する。しかし今ではGⅠをひとつ勝ったくらいでは、種牡馬入りは約束されない。なにせ下手すりゃ毎月3頭のペースでGⅠ馬が誕生する時代である。GⅠをいくつ勝ったか。そこに異なるカテゴリのGⅠは含まれるか。それが今後の評価のポイントとなろう。なんのことはない、グレード制導入以前の昔の競馬に戻っただけだ。

折しも生産頭数漸減の昨今である。種牡馬の需要だってそんなにあるわけでもない。競走年齢は伸びる一方。GⅠタイトルを持つ現役馬は当然のごとく増殖し、「GⅠ馬10頭の豪華メンバー」といったフレーズは陳腐なものに成り下がる。

さらにはGⅠ馬であっても目標とするレースを除外されるケースも出てこよう。実際、過去には皐月賞馬ダイワメジャーが、天皇賞秋を除外されるという事態も起きている。たとえGⅠ馬でもトライアルからメイチ勝負。これはファンには朗報かもしれないが、関係者にすればたまったものではあるまい。

Mornin 

選定馬が発表されたばかりのJBCでは、クラシックにおいてJRAのモーニンとキョウエイギアが補欠の憂き目を見た。JBCに関してはJRA枠問題も絡むので、根本の部分は異なるのだが、「GⅠ馬の除外」という観点に絞れば同じこと。今年のJRA最優秀ダートホースの最有力馬と、今年の統一ダービー馬が出られないことは、とてつもなく理不尽に思える。だが、どちらも手にしたGⅠのタイトルはひとつだけ。それでは足りないのである。だからたとえGⅠ馬でもトライアルを勝つしかない。

Kyouei 

トライアルを負けて目標レースを除外濃厚なGⅠ馬が、適鞍を求めて仕方なく海外GⅠを目指す―――。

そんな日も近いかもしれない。時代はどんどん変わってゆくのである。

 

***** 2016/10/23 *****

 

 

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