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2016年10月19日 (水)

栄冠の行方

埼玉新聞栄冠賞は、3頭出しの地元小久保厩舎勢に、社台&サンデーのクラブ所有馬3頭が対峙する構図。小久保厩舎の3歳馬ベルゼブブが1番人気。一方、2~4番人気は社台&サンデーが占めた。

本来なら社台のタイムズアローが抜けているはずなのである。報知グランプリカップを勝ち、マーキュリーCでJRA勢を抑えて2着した実績は明らかに格上。だが今回は主戦の真島騎手がカカトの手術を受けるため騎乗できない。普段から調教パートナーを務める西村騎手へのスイッチが不安視されたのだろうか。2番人気。

クラージュドールは東京記念に出走予定だったのが、直前に右前球節が腫れて急遽ここへ予定変更。アウトジェネラルも不調を理由に大井記念をパスしてから、北海道のノーザンファームで一から立て直しを図ってきた経緯がある。社台&サンデーの3頭とも、どこかしらに不安を抱えていることが、3歳馬に1番人気を譲った理由かもしれない。

ところが、レースは思わぬ展開を見せた。

ゲートが開くなり、ベルゼブブが出ムチ連発でハナに立つと、そのまま後続をどんどん引き離してゆくのである。浦和1900mには珍しい縦長の展開。「もう一周あるの分かってんのかな?」。1周目のゴール前では早くもそんな声が聞こえてきた。案の定、ベルゼブブは3コーナー手前でいっぱい。1着タイムズアロー、2着クラージュドール、3着アウトジェネラル。終わってみれば社台&サンデーが表彰台を独占した。

勝ち時計2分02秒0は、奇しくも去年のこのレースと同じである。ただ、去年はカキツバタロイヤルの逃げ切り勝ちだった。馬場状態も同じ良馬場。そこで昨年と今年のスタートからのラップを比較してみる。

【2015年 カキツバタロイヤル】
6.5- 11.3- 13.8- 13.3 (上がり37.7)

【2016年 ベルゼブブ】
6.5- 10.6- 12.1- 12.9 (上がり42.7)

テンの100mは両者同じ6秒5。ただ、出ムチを振るって勢いのついたベルゼブブは、そこからの3ハロンで35秒6という猛ラップを刻んだ。逃げ切りを狙うならば、カキツバタロイヤルのように38~39秒くらいに落としたいところ。これでは大差しんがり負けも仕方ない。

結果的に勝ったタイムズアローには願ってもない展開となった。縦長のバラけた展開なら進路が塞がることもない。いずれ前は止まる。慌てず、ゆっくり。バテた馬を一頭一頭交わしていけばよい。

Timesarrow 

かつて所属していた荒尾のみならず、韓国でも重賞を勝っている西村栄喜騎手も、実はこれが嬉しい南関東重賞初制覇。名前に「栄」の一字を持つ西村騎手にとって、初重賞が栄冠賞になったのも何かの縁であろう。ゴール板をかなり過ぎてから飛び出たガッツポーズに、荒尾廃止からの時間を感じた。

 

***** 2016/10/19 *****

 

 

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