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2016年10月20日 (木)

変わり続けるレース名

浦和競馬場は夏を思わせる陽気だが、見上げる空は秋晴れ。昨日はここで埼玉新聞栄冠賞が行われた。

Urawa 

JRAのレース名には季節感を意識したものが多い。秋の代表例は先週の秋華賞であり、今週の菊花賞。日本の競馬が海外のそれと決定的に異なる点をひとつが、競馬に四季の移ろいを感じることができることにあろう。

顧みて、我が南関東ではレース名そのものから季節感を感じることはほとんどない。重賞ではニューイヤーカップ、桜花賞、スパーキングサマーカップの3鞍程度。秋を思わせるレース名は皆無である。秋華賞と菊花賞との間に挟まれた「埼玉新聞栄冠賞」が、そんな現状を象徴しているように思えてならない。

とある南関関係者が事情を説明してくれた。南関東の重賞は構成4場の思惑と相まって、施行時期の変動が珍しくない。そのたびにレース名に変更が生じていては、レース名に愛着が湧かないじゃないですか―――と。

実際、埼玉新聞栄冠賞も、創設当初は5月に行われていたのが、1998年に年末に移動となり、なぜかその1か月後の99年1月にも実施され、「今後は月イチで実施か?」などと騒がれた過去を経て、現在の10月に落ち着いている。これでは季節感を持たせたネーミングなど怖くてできない―――。なるほど。そう言われると「そうですか…」と返すしかない。

それでも、重賞以外の特別戦のネーミングは季節感満載なのである。この浦和の開催から拾ってみただけでも、錦秋特別、金木犀特別、神無月特別、女郎花特別、秋嶺特別、秋風特別、メープル特別、陽月特別、秋陽特別、オパール特別、紅葉特別、という具合に、「秋」や「10月」にちなむレース名がズラリ並んだ。秋に関連するワードをネットで検索して、そのまま使ってるのではないかと思わせるほど。ここまで出揃うと逆に“やっつけ感”さえ漂う。

そもそも主催者はレース名にどれくらいの思い入れを持つものだのだろうか。埼玉新聞栄冠賞は、もともと「埼玉新聞杯」として91年に創設された。サクラハイスピードやマキバスナイパーも、その勝ち馬に名を連ねている。

ところが08年、埼玉新聞杯は突如「埼玉栄冠賞」へと名称変更された。同じ年には、テレビ埼玉杯も「オーバルスプリント」に呼び名が変わっている。その背景には、「冠社名+杯」という安易なレース名への反対意見が主催者側にあったとされるが、11年にオーバルスプリントが「テレ玉杯オーバルスプリント」に、12年には埼玉栄冠賞は「埼玉新聞栄冠賞」と変更されたことで、テレビ埼玉と埼玉新聞の名は、再びレース名にその姿を現した。ボランタスは「埼玉栄冠賞」の優勝馬で、ガンマーバーストは「埼玉新聞栄冠賞」の優勝馬。同じレースなのに、あー、ややこしい。

Eikan 

浦和に関しては―――ということになるが、どうもレース名に関する一貫性が感じ取れない。そう思うと、前出の関係者が語った「理由」も話半分に聞いておいた方がよさそうだ。次開催の重賞は浦和記念。そういえば、この浦和記念も突然「彩の国浦和記念」と呼び始めたかと思ったら、いつの間にか元に戻っていた経緯がある。理由は知らされていない。レース名への愛着を云々する以前の問題であろう。

 

***** 2016/10/20 *****

 

 

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コメント

そうですね。
あと「2000」には「2000m」のほかに「来たるべき西暦2000年」の節目を見据える意味もあったので、2000年が最後でちょうどよかったのかもしれません。
最後の優勝馬は先日亡くなったマキバスナイパーでした。

投稿: 店主 | 2016年10月21日 (金) 20時33分

もはや死語となった「アフター5」を戴いた重賞を続けている大井競馬って良い意味で頑固ですね。名称的には洒落ていたグランドチャンピオン2000は無くなりましたが・・・これはJBCの影響でしたかね?

投稿: プレチケ | 2016年10月21日 (金) 12時49分

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