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2016年10月14日 (金)

名騎手への登竜門

毎日王冠が行われた東京競馬場の最終レース終了後、今年も全国ポニー競馬選手権「ジョッキーベイビーズ」が行われた。

詳細については、例によって田中哲実氏のコラム(第8回ジョッキーベイビーズ)をお読みいただきたい。そこで田中氏も触れられているが、今年の大会ではレース後も含めて落馬がなかったことがまず印象に残った。この決勝では、地区予選を戦った馬とではなく、抽選で割り当てられたJRA所属のポニーと急造のコンビを組むことになる。限られた時間の中で馬を手の内に入れ、信頼関係を築くことは容易ではない。

そもそもポニー自体が競走に慣れていないという側面もある。一所懸命に走るポニーもいれば、まっすぐ走れなかったり、急に走るのを止めたりするポニーも。だから、決勝での着順は気にするまい。最終レース後も競馬場に残って、ジョッキーベイビーズを観戦するお客さんは年々増えている。ファンファーレに合せた手拍子。ゴール前の歓声。そしてウイニングランへの拍手。どれも本物のレースと遜色ない。子供たちにとっては夢のような時間であろう。

それでも優勝者の紹介はしておこうか。今年は九州地区代表の上薄龍旺君(12歳)が優勝を果たした。好スタートを決めるや内ラチ沿いを一直線に加速。まっすぐまっすぐ走り続け、4馬身差で逃げ切って見せた。

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「まっすぐ走れてよかったです」

まっすぐ走ったのも素晴らしいが、最後まで馬をしっかり追えていたことが凄い。御実家は、鹿児島県薩摩川内市内で馬と牛を飼う牧場を経営されているそうだ。毎日仕事の手伝いをする中で、牧場や畑の中で馬に乗ってきたという。将来の夢を聞かれて「牛飼いかジョッキーか迷っています」と答える姿に驚かされた。こんな立派な12歳がいるんですね。自分の12歳の当時は、遊ぶことしか考えてなかった気がする。あぁ、恥ずかしい。

Jb2 

さて、ジョッキーベイビーズも今回が迎えて第8回目。当初は、東京以外の予選は北海道や長野など、乗馬が盛んな地域のみで行われていたが、回を重ねる度に規模が拡大し、今年ついに沖縄予選が加わった。これでようやく「全国選手権」の名に相応しい大会になったと言えよう。

と同時に、優秀な「騎手の卵」の登竜門的な大会にもなりつつある。今年デビューした新人ジョッキーの中でトップの勝ち星を挙げている木幡巧也騎手は、第1回のジョッキーベイビーズに出場していたし、3年前のこの大会優勝の斎藤新君はこの春JRA競馬学校騎手課程に入学したばかり。武豊Ⅱ世がこの中にいるかもしれない。誰よりも早く将来の名ジョッキーを見出したいという向きには、ガチンコの争いが繰り広げられる予選からジョッキーベイビーズに注目することを強くおススメする。

 

***** 2016/10/14 *****

 

 

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