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2016年10月28日 (金)

クールビズ縛り

あれは毎日王冠当日のことだっただろうか。自宅を出て駅に向かう途中で、ネクタイを締め忘れていることに気が付いた。

ネクタイ1本のために引き返すのもアホらしいし、そもそも忘れたのは急いでいて慌てたせいだ。戻る時間はない。馬主受付に置いてある「貸しネクタイ」に手を付けることも考えたが、こっそりネクタイを借りているところを誰かに見られたりしたらなんとなく恥ずかしい気もする。さあ、どうしたものか。

あれこれ悩んだ挙句に、駅の売店でスポーツ紙と一緒に購入しましたよ。1本千円。SUICAでネクタイを買ったのは初めてだ。

Tie 

んで、今日はそのネクタイを締めて仕事場へ出かけた。せっかく買ったのだから、なるべく使わないともったいないですからね。ともあれ、一昨日は夏日だったのに、一転して今日は冬の陽気である。街中にはコートを着ている人も珍しくない。

なのに、仕事場でそのネクタイを咎められた。

仕事場においては10月末までをクールビズ期間と定めている。だから今月いっぱいはネクタイをするなという。呆れて声も出ない。この寒さのどこでクールビズが必要だというのか。

ただ、周りにネクタイをしている連中がいないのも事実。それで思った。この国では、いいトシした大人が、誰かに決めてもらわなければネクタイの一本も締められないのである。

以前、ジャパンカップに訪れたフランス人カメラマンが「日本のオッズは極端過ぎる」と言い放った。16頭立てなのに1番人気の単勝が2倍以下というレースが続くのは、結果はともかくおかしい。もし、そんなに能力差があるのなら番組に問題がある。あるいは日本の競馬は勝つ馬が決まっているのか―――?

と言う具合に出来レースまで匂わせた彼だが、もちろんそこは本気で言ったものではない。だが、競馬とは予測不能なことが起こるもの。仮にアクシデントがないとして考えても、馬の能力差とオッズが見合っていないと彼が思っていたことは確かであろう。たしかに海外の多頭数競馬で2倍を割るオッズはあまり見たことがない。

その時に私は言った。日本人は周囲に流されやすい。誰かが「この馬を買う」と言えば、同じ行動を取らずにはいられないんだ―――と。

評価サイトに頼り、皆の評価が高い店に行き、皆の評価が高いものを食べ、皆の評価が高いものを買い、皆の評価が高い映画を見て、由来も知らずに「皆がやっているから」とハロウィンを叫ぶ。これをして、田植えから刈り入れまで何をするにも隣近所の様子を見ながら行動する農耕民族丸出しの日本人気質だとは思いたくはない。だが、周囲に流されるまま、自分で考えるということことをしないその姿は、日本人である私からしても奇異に映る。外国人からすればなおさらであろう。たかがネクタイ一本でたいそうなことを考える羽目になってしまった。それというのも季節外れのクールビズのせいだ。

 

***** 2016/10/28 *****

 

 

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コメント

馬をお持ちいただくしかありませんcoldsweats01
最近は一口クラブへの出資でも稀に利用可能となることがあります。
ただ、ご期待されているような席ではないであろうことも付け加えておきます。東京競馬場ではB指定席の方が良い席だと思いますし、GⅠ当日は席はありませんsad

投稿: 店主 | 2016年11月 2日 (水) 09時32分

はじめまして。
楽しく拝見しています。

さて、馬主でない者が馬主席に入るには、どうしたらいいんでしょうか。
ネクタイが必須なのはわかりましたが、ほかにどうしたらいいんでしょうか。
やはり馬主さんの紹介とかがないとダメなんでしょうか?
一度入ってみたいです。
ブログ主さんの紹介で入れるのでしょうか??

投稿: 一般ファン | 2016年11月 2日 (水) 00時36分

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