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2016年8月14日 (日)

五輪と食事

リオ五輪で3個のメダルを獲得した萩野公介選手がインタビューで、自らの「ラーメン愛」について熱く語っている。いま食べたいものは?という問いかけに「そりゃもうラーメンに決まっている」と言い切り、「5月末から食べていないので、もうそろそろ本当に危ない状況」とまくしたてた。

北京は言わずもがな。ロンドンでも街中に出ればラーメン屋さんがある。だが、リオの街はどうなのだろう。仮にラーメン屋があったとしても、軽々しく出かけられないかもしれないし、そもそも萩野選手が望むような一杯ではない可能性が高い。

ともあれ、萩野選手のそんな話を聞いて、私もひさしぶりにラーメンを食べてくなった。東京競馬場近く『いつみ屋』のダブルワンタン麺。うどんばかりではさすがに飽きますからね。ここのワンタンは相変わらず美味い。

Itsumi 

リオ五輪選手村内には5000席を誇る巨大な食堂が24時間休みなく営業している。評判はまずまずのようだが、残念ながら日本食のメニューは用意されてない。ただし、選手村近くに設置された日本選手団専用の「ハイパフォーマンスサポート・センター」では、ご飯に納豆と焼き魚というような和食が味わえるという。

ひと昔前は、五輪での食事は割と大きな問題だった。選手村の食事が口に合わないからと、日本から持参したカップラーメンで空腹を満たす選手が続出。戦う前からそんな調子では、激しい勝負に勝てるわけがない。それに危惧を抱いたのが野球元日本代表監督の長嶋茂雄氏。2004年のアテネ大会では日本から和食の一流料理人を帯同させ、選手村にも入らないという選択をしたのである。

アテネに向かった「日本代表料理人」に、たまたま知り合いの板前が選抜されていた。高校野球経験を買われての抜擢である。彼はとても喜び、また使命感に燃えて勇躍日本を発った。

ところが、思ったほど選手からの評判が芳しくない。食材は日本から最高のものを送り込んだ。栄養管理にも配慮している。いったいなぜか。

日本屈指の和食のスペシャリストが作るメニューである。どうしても煮物や和え物といった和食中心のメニューになりがち。それに選手たちが興味を示さなかったのがその原因だ。

電話で相談を受けた私は、受話器に向かって叫んだ。「肉だ!とにかく肉をたくさん出せ。栄養管理なんて考えるな。特に松坂投手には、から揚げにマヨネーズだ!!」

我が国屈指の和食の料理人に対して失礼な言であったとは思う。だが、試合直前のアスリートにとって食事とは、単なる栄養補給だけでなく、気分転換の場でもある。楽しく美味しくが第一。栄養があるからとか、良い食材だからなどと押し付けるのではなく、選手が食べたいものを出す方が先決であろう。結果、日本野球でが銅メダルを獲得したときは、私自身も我がことのように歓喜した覚えがある。

それでもアスリートの普段の食生活に栄養管理が必要なことは言うまでもない。チキンマックナゲットを1日100個食べていたというウサイン・ボルト選手も、「主食はブラックサンダー」と公言していた内村航平選手も、ここ数年間は、好物を断ってリオの舞台に挑んでいた。それを思えば、「たまにはラーメン」と言いつつ、普段はうどんばかり食べているオノレの食生活が気になる。まあ、私は金メダルを狙う必要などないのだけれど。

 

***** 2016/08/14 *****

 

 

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