« 穴場 | トップページ | 猫カメラマンへの道 »

2016年8月18日 (木)

信濃川と阿賀野川

日曜の新潟10Rは1000万条件の阿賀野川特別。その確定出走メンバーを眺めながら、ふと思った。

あれ? 去年のこのレースは「信濃川特別」じゃなかったか―――?

なぜそんなことに気付いたのか。それは去年の同じ日に新潟競馬場で競馬を観ていたから。その時にも思ったのである、「あれ? いつもの年ならこのレースは阿賀野川特別じゃなかったか?」と。

基本的に8月上旬に行われる信濃川特別は新潟芝2000m、8月下旬の阿賀野川特別は同2200mの一戦。どちらも1000万条件の特別戦であり、どちらも新潟を代表する大河の名前を戴いている。よもやJRAの番組屋が取り違えたなどということはあるまいな―――。なんてことを思いつつ眺めた昨年の「信濃川特別」はティルナノーグが豪快に勝ってみせた。ちなみに私の馬券は豪快にハズれた覚えがある。

Shinano 

信濃川と阿賀野川。かつて、このふたつの大河は河口付近でひとつの流れに合流しており、その周辺は「潟」と呼ばれるほど氾濫に悩まされた湿地帯だった。それを「新潟」の地名の由来だとする意見も多い。やがて享保年間に、阿賀野川が信濃川に合流する手前に、自ら海への流れを見つけて一本立ちすると、徐々に洪水の被害は減少し始める。その後、信濃川の流れを日本海に逃がす「分水」がいくつも建設されたことで、越後平野に大規模な洪水は起こらなくなった。

その分水のひとつに「関屋分水」がある。競馬ファンならすぐに気付くであろう。そう、関屋記念の「関屋」である。

かつての新潟競馬場は現在の豊栄地区ではなく、関屋地区にあった。ある時、周辺に分水路を通す計画が持ち上がる。予定地に住む住民の移転先として、関屋の競馬場に白羽の矢が立った。現在の競馬場は、いわば玉突き人事的に移転させられた格好になる。しかしそれも洪水の被害を減らして住民を守るため。そう言われれば仕方あるまい。

かつての関屋競馬場は新潟中心部から2キロと離れていなかった。それが現在の競馬場は直線距離でも10キロを遥かに超える。その不便さは、移転当時からファンのみならず関係者からさえも不評だった。それが競馬場のイメージ低下に繋がったことは想像に難くない。シンボリルドルフがデビューする直前、「新潟みたいなローカルでデビューさせてはいけない」と和田オーナーに提言したのは、先日亡くなった大橋巨泉氏だ。

それでも、シンボリルドルフは新潟でデビュー。史上初めて無敗で三冠を制した。あれから四半世紀余りの時を経て、オルフェーヴルも新潟でデビューを果たしている。牡馬クラシック三冠馬を複数送り出した競馬場は、過去に新潟をおいてほかにない。東京1頭、京都も1頭、阪神も1頭、中山に至ってはゼロ。これは誇るべき新潟の記録だ。

この夏、新潟をデビューの地に選んだ若駒たちの中に、果たして来年の三冠馬は含まれているだろうか。早いもので、今年の新潟開催も後半戦に突入する。

 

***** 2016/08/18 *****

 

 

|

« 穴場 | トップページ | 猫カメラマンへの道 »

競馬」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 穴場 | トップページ | 猫カメラマンへの道 »