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2016年8月31日 (水)

ダービー馬のアフター5

今日行われたアフター5スター賞にインサイドザパークが出走していた。

Inside 

ご存じ2013年のダービー馬。のちにダービーグランプリを圧勝するジェネラルグラントや、現南関東最強マイラーのソルテを、大外から並ぶ間もなく抜き去ったあの脚は今も記憶に鮮明に残る。しかし、そのダービー以後は22連敗。なかなか勝利を掴むことができない。しかもここ2戦は2桁着順が続いている。そんな馬が初めてスプリント重賞に登場するというのだから、興味を抱かぬわけにはいかない。

Derby 

ダービー馬がアフター5スター賞を勝った例はある。1997年の優勝馬・サプライズパワーは、ダービーを勝った次走にここを選び、並み居る古馬を相手にしなかった。だが、当時のアフター5スター賞は1800m戦。ダービー馬の出走にいちいち驚く必要はない。それがスプリント戦になったのは2003年のこと。あれから既に13年が経過しているが、よもやインサイドパークの関係者は、未だに1800mで行われているものと勘違いしているのではあるまいな。なにせ、ついこないだまでダイオライト記念に出走していた馬である。1200mはいかにも忙しい。

1200mのアフター5スター賞に出走したダービー馬ということであれば、2009年のシーチャリオットの例が挙げられる。2005年の羽田盃と東京ダービーを圧倒的な強さで制した2冠馬。だが、彼もダービー以降は14連敗の泥沼に嵌っていた。「(スプリント戦の激しい流れで)馬に刺激を与えたい」という陣営はアフター5スター賞に出走に踏み切るが、まったく良いところのないまま11着と敗れる。1200mになってからのアフター5スター賞を勝ったダービー馬はいないのである。

しかしちょいと詳しいファンなら、こんな思いを抱くかもしれない。

イナリトウザイの成績がそれに近いのでは―――?

イナリトウザイはアラブの女傑。大井のアラブダービーを楽勝して、次の目標をアラブ3冠レース最後のアラブ王冠賞に定めた。だが、他の有力馬がこぞって回避したため出走申込みが4頭しか集まらない。結果、クラシックレースの不成立という異例の事態を引き起こす。

目標のレースを失ったイナリトウザイは、やむなく東京盃に矛先を向けた。2000m戦を予定していながら突然の1200m戦。しかも、アラブの3歳馬相手のはずがサラブレッド古馬相手。そんな不利をものともせず、イナリトウザイは後続に2馬身半という決定的な差をつけて楽勝する。しかもその勝ち時計1分10秒5は、大井のみならず、JRAを含めた当時の日本レコードだった。

イナリトウザイの快走から42年。ダービー馬の看板を背負って大井の1200mに挑んだインサイドパークだが、例によって後方からレースを進め、直線ではわずかに差を詰めたものの8着に終わった。さすがに現代の競馬はそう甘くはない。

インサイドザパーク陣営にしても、馬に刺激を与えたいという思惑があっての参戦だろうから、着順そのものは気にするまい。問題は本当に刺激を受けたかどうか。その一点に尽きる。なにせ栄光のダービー馬。負けるにしても負け方というのがあろう。思えばシーチャリオットにしても、あのアフター5スター賞が現役最後のレースであった。

 

***** 2016/08/31 *****

 

 

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