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2016年7月28日 (木)

隻眼の馬たち

私事であるが、私の右眼の緑内障が判明したのがロンドン五輪の直前だったことを思い出した。この病気と付き合い始めてかれこれ4年になる。

今のところ薬が効いくれているのか、幸いにも視野狭窄の進行速度は低下している。だがしかし、ゆっくりと、しかも確実に視野が狭まっていることは否定しようがない。それにつれて私の相馬眼も相当低下したような気がする。昔は、もっと馬が見えたような気がするんですよねぇ(笑)

ただちに生活に支障をきたすレベルではない。とはいえ、それでも医者から近い将来の「失明」の可能性を告げられれば、動揺せずにはいられないもの。発覚時は慌ててブルーベリージャムを買い込み、浅草でヤツメウナギを食べたりしたが、目に見えるような効果はなかった。そもそも「目に見える効果」が見えないのは、目が悪くなっていればこそか。

失明について思いを巡らせながら競馬を見るうち、かつて隻眼の馬たちが活躍していたことを思い出すようになった。

JRAの規定では、馬名登録前に一眼を失明した馬は登録が認められないが、登録後に片目のみを失明した場合は、平地競走に限り出走できることになっている。古くはキョウエイレアが有名。片目を失いながらもカツラギエースやスズカコバンを相手に1984年の高松宮杯を逃げ切り、「片目の逃亡者」とか「独眼竜」などと呼ばれた。

最近の例ではウインジェネラーレが知られている。馬房で暴れて右目の瞼をひっかけてしまい、ブドウ膜炎を発症して失明。だが、その2年後にはオールカマーでバランスオブゲームから0秒1差の6着と健闘した。手綱をとった勝浦騎手が「乗っていて違和感はなかった。失明していると言われなければ分からない」と話していたことを思い出す。

Win 

そのオールカマーには、隻眼の馬が2頭出走していたことで話題になった。そのもう一頭はルーベンスメモリー。3歳春に山元トレセンのウオーキングマシーンの中で右目に外傷を負い、これが原因で失明した。だがそれから5勝を挙げたのだから凄い。しかもそのうち2勝がコーナーが見えにくいはずの右回りだと聞けば頭が下がる。

Memory 

コーナーを回りつつ全力で走らなければならない馬にとって、失明のハンデは小さくない。馬群の中で右側あるいは左側にいるであろう相手がまったく見えないその恐怖は計り知れぬものがある。それでも隻眼の馬たちが勝利を挙げることができたのは、騎手の巧みな手綱さばきや関係者の尽力があってこそだろう。

Gurume 

グルメサンシャインも放牧中の事故で左目を失明した一頭。だがそのハンデをはねのけて、左回りの東京で2勝を挙げている。眼球を摘出したあとは感染症を発症しないよう、このような「透明半頭面」と呼ばれる馬具で左目を覆い隠してレースに臨んでいた。こういう馬具を付けた馬を見かけたら、みなさんも応援してあげてください。

 

***** 2016/07/28 *****

 

 

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コメント

ありがとうございます。
今日はその眼科への通院でした。
目が見えにくいことより、この暑さの方がつらいですcoldsweats01

投稿: 店主 | 2016年7月29日 (金) 20時07分

店主様
今晩は。隻眼の勇者達にただただ感動。ルーベンスメモリー・ギンゲイの存在しか知らなかったので、こんなにも活躍した馬達が居たとは驚きでした。
店主様もご自愛くださいませ。

投稿: すかどん | 2016年7月29日 (金) 00時41分

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