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2016年7月 7日 (木)

水と塩を補給せよ

一昨日は長袖が必要な陽気だったのに、今日の東京には「高温注意情報」が出された。今年いちばんの暑さになると、気象庁は注意を呼び掛けている。こまめな水分補給を心がけたい。

人は、体内から3%の水分が失われると運動能力や体温調節の機能が低下し、7%を超えると危険水域に入ると言われる。馬の場合、10%の水分が失われると異常行動をきたすようになり、20%で死に至る。馬体重500キロの馬の体内水分量はざっと300リットル。だから、単純計算で60リットルの水分が失われると死んでしまうことになる。

ちなみに競走馬が一日に排泄する水分量は20~30リットルとされるから、いっさい水分を摂らなければ2~3日で危険な状態になる可能性もある。でも、万一そういう状況になれば、排泄する水分量も減らすように調整されるはず。しかし、意外にも馬が排泄する水分は尿ではなく糞に含まれるものが半分以上を占める。糞に含まれる水分が減れば、ただでさえ疝痛を起こしやすい腸になんらかの異変を来すことは想像に難しくなく、やはりどう転んでも水分補給が極めて重要であることに変わりはないのである。

レース直前の馬に水を飲ませてはいけないことはよく知られているが、レース直後も大量の水を一気に飲ませてはいけない。クーリングダウンの引き運動をさせてから少しの水を与え、再び引き運動を行い、また少量の水を与えるというパターンを繰り返す。大量の水が一気に体内に入ると、内側から馬体が冷やされることで疲労が抜けにくくなってしまうのである。水分補給は「こまめに」というのは、ヒトもウマも変わりない。

Water 

ただし、水分補給だけでは熱中症予防にならないことは、もう広く世間に知れ渡っている。水だけでは汗で失われた塩分が補給されない。このため、体が自動的に体液の濃度を保とうとして、余分な水分を尿などで排出してしまう「自発的脱水」という現象が起きやすくなる。こうなるとむしろ危ない。

ウマは、人間同様汗をかく数少ない動物であるから、発汗によって塩分が失われ、食欲の減退や著しい疲労といった症状を呈することがある。さらにこれが悪化すると、発汗停止や熱痙攣を生じて、命にも危険を及ぼしかねない。長い競馬の歴史の中では、真夏の福島競競馬場でアラブのミスカズオーが死んでしまうという悲しい出来事も起きている。

対策としては、塩分を飼い葉に混ぜたり、鉱塩ブロックを置いて自由に舐めさせたりするのだが、中にはブロックをガリガリ囓ってしまって、今度は塩分過多の心配をしなければならない馬も出るという。夏場の体調管理の難しさは、人も馬も同じだ。

Yukichan 

こちらはクーリングダウンの合間に水を飲む白毛のアイドル・ユキチャン。目の細めっぷりに、美味さが伝わってきますね。

 

***** 2016/07/07 *****

 

 

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