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2016年7月 6日 (水)

真夏のドレスコード

先週、福島競馬場を訪れた折は数人の知人と一緒に来賓席を利用させていただいた。その来賓席があるのはスタンド5階の馬主エリアの奥にある扉の向こう。だから、当然入場にはドレスコードが求められる。ところがそれを知らずに(知っていたのに敢えて冒険した?)ジーンズ姿でやって来た知人の一人が、警備員に「ちょっとすみません!」と止められたのである。

しょせん競馬場のドレスコードだろ?とナメて来る人は少なくないが、これは決して「JRAからお客様へのお願い」などではない。あくまで「馬主会からの要請」である。すなわち、「客に対して……云々」みたいな理論で強行突破することは不可能。JRAは助けてくれない。どうにかして入らせてもらうにしてもいろいろ嫌な思いをすることになるし、最悪の場合は入場を断られることもある。だからみなさんも競馬場でドレスコードを求められたら、素直に従った方が良いですよ。かつてどんな重要な会合の席であってもネクタイの着用を嫌って話題となったホリエモン氏だって、競馬場にはきちっとネクタイを締めて来ていたではないか。

以前は夏のローカル開催でもネクタイ&ジャケットは必須であった。それが、「夏場に限りネクタイ&ジャケット不要」とされたのは、東日本大震災後に節電が叫ばれるようになってから。それでも、ドレスコード自体がなくなるわけではないから、夏のローカルといえど、Tシャツ、ポロシャツ、短パン、コットンパンツ、ジーンズ、サンダル、スニーカーでは馬主エリアに入れない。むろん、一口会員さんが口取り撮影のためにウイナーズサークルに立ち入ることも拒否される。

以前、社台グループの会報「サラブレッド」誌が、「馬主席やウイナーズサークルでのドレスコードは必要だと思うか?」というアンケートを募ったことがある。私は特に意見を寄せはしなかったが、きっと不要派が多数を占めるであろうと思った。そも日本の文化には、ドレスコードという概念自体が馴染まないと常日頃感じているからである。

果たして結果は意外なものであった。「ドレスコードは必要」という意見が多数を占めたのである。編集者も「意外な結果」と驚きを隠さなかった。もちろんこれは一口会員と一部の馬主を対象としたアンケートだから、ファン全体や馬主全体の総意ではない。それでもドレスコードが支持されたのは、「馬主席やウイナーズサークルは特別な空間であるから」という理由が多かったからではないか。社台・サンデーの会員ともなれば、「いつかは正式な馬主に」という思いを抱いている人も多かろう。それが馬主席という領域を神聖化させ、アンケート結果に表れたのかもしれない。

ちなみに先日の福島での私は、もちろんダークスーツに長袖のワイシャツ、ネクタイ、革靴といういでたちだった。7月の暑さに雨上がりの湿度が加わって、競馬場に到着した頃には既に汗だく。それでも進んでその格好を選んだのは、ひょっとしたらウイナーズサークルに立つかもしれないと思えばこそ。知り合いの馬が人気を集めていたのである。私はその覚悟をジーンズの知人にくどくど諭していた。真剣勝負の場にはそれに相応しい服装がある。ここは神聖な場所なのですよ……と。

「じゃあ、アイツはどうなんだ?」

相手はウイナーズサークルを指さした。するとそこには、ジーンズよりもひどい格好の男が立っているではないか。

Kojima1 

いや、彼はこの格好が「衣装」なのだと主張するかもしれないが、たとえそうであってもこれはダメだろ。今回は優勝馬が一口馬主クラブの馬だったからまだよかったけど、由緒ある個人馬主さんの持ち馬だったら修羅場になっていた恐れもある。せめて肌に直接マジックでネクタイの絵でも描いて出てきてほしかった。それでも真剣勝負の場に、安っぽい笑いは似つかわしくないと思うのだが……。

 

***** 2016/07/06 *****

 

 

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コメント

妖精ですからねぇcoldsweats01

投稿: 店主 | 2016年7月 7日 (木) 08時11分

函館巴賞のふなっしーは・・・

投稿: 馬さん | 2016年7月 7日 (木) 02時58分

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