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2016年6月12日 (日)

急仕上げ

「体重とか腹囲とか、外側は悪くないけど、中身が伴ってません。ひとことで言えば急仕上げですね。」

採血やエコー、心電図に胃内視鏡といった数々の検査を経た人間ドックの掉尾を飾る面談の席上、医師はモニター画面を見ながら私にそう告げた。大井で東京ダービーが行われた、その翌日のことである。

「数字を見ただけで分かるものなんですか?」

「分かりますよ、そりゃ」

だとしたら、素直に負けを認めざるを得ない。4月から5月はただでさえ酒席が増える時季。そこに競馬のビッグレースが続くから、勢い外食も増える。安田記念のモーリスばりの急仕上げあることに、私としても異論はない。

Yasuda 

「おそらくこの10日間くらいかな。きっとあなたなりに努力され、つらい思いもされたのでしょう。ほとんどの検査項目で、ギリギリセーフの値になってますから。でもこれでは、普段の生活に戻った途端ほとんどの検査項目がアウトになってしまう」

図星であった。日本ダービーが終わってからは酒のかわりに黒ウーロン茶をガブ飲みし、普段より長い距離を歩いて、揚げものは口にせず、ライスお代わり自由の店に入っても涙を呑んで最初の1杯に留めてきたのである。さらに念には念を入れて、ドックの前夜は夕食を抜いてきた。大井競馬場で何も口にしないなんて普通なら考えられない。しかし、そのおかげで体重は昨年とほぼ同じという快挙を達成した。それを祝って、これからただちに東銀座のメガ盛りの聖地『蘭州』へと向かい、肉丼の大盛りを平らげてやろうと目論んでいる。通常サイズの6倍はあろうかという肉丼こそ、祝いの膳にふさわしい。

「今日これが終わったら、お腹いっぱいになるまで食べようと思っているでしょう。それがいけない」

「…」

「ま、ともかくこれ以上太目残りにならんことですね」

私の頭の中で『蘭州』が遠のいていった。

「あの、ところで、先生は競馬おやりになっています?」

「えっ? えぇ…。なんで分かるんですか?」

「分かりますよそりゃ」

そんなわけで、24時間ぶりに口にする食事は、豚焼肉が大量に乗ったどんぶりではなく、レタスが大量に乗ったどんぶり。

Tsune

いや、実はこの下にはうどんが隠れている。ここは『蘭州』の近くにある『大常うどん』。写真はそこのレタスうどん。もともと八百屋さんだけあって野菜が美味いと評判の一軒だが、さすがにレタスうどんというのは私も初めて食べた。「もっと野菜を食え」と言われたばかりなんでね。うどんが美味いのがせめてもの救いだが、毎度人間ドックはヘコむなぁ。

 

***** 2016/06/12 *****

 

 

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