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2016年6月25日 (土)

プラドジュール・イクタ

国道235号線を南下し、鵡川の鉄橋を越えた先にあるセイコーマートの交差点を左折。穂別に方面に向かって15分ほどクルマを走らせると、畑の中に佇む赤い屋根の一軒家レストランが見えてくる。

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『plat de jour IKUTA(プラドジュール・イクタ)』。「plat de jour」は「今日の特別料理」という意味で「IKUTA」はこの地域の名前。かつての生田保育園の建物をオーナー夫妻自らがリフォームし、イギリスの田園地帯にでも迷い込んだのではないかと思わせるような瀟洒なレストランが誕生した。席数は少ないが、店内に飾られたインテリアの数々は、見ていて飽くことがなく、次々と運ばれてくる料理たちも出色の美味さである。

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「地元産の野菜をたっぷり使った本日のサラダ」

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サラダに添えられた笹竹(根曲がり竹)はシャクッとした歯ごたえが心地良く、それでいて柔らかな食感がたまらない。口に含めばほのかな甘みと爽やかな香りを楽しめる。山でこれを採るにはヒグマとの遭遇をかなりの確率で覚悟しなければならないと聞けば、その味わいもまた違ってくる。

 

「玉子と鶏肉のふんわりピザ」

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ふんわりした仕上がりは、ピザであることを忘れさせる。まるで親子丼を食べているかのようだ。

 

「アサリとカブのパスタ」

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カブ本来の甘みに加え、しっかり浸み込んだアサリの旨味。これを文章で説明するのは至難である。己の文才の無さを恥じつつ、いいから一度食べに来てくれ、と開き直るほかない。

 

「道産豚肉の厚切りソテー」

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厚さ5センチはあろうかという超厚切り肉は食べごたえ十分。それでいて肉質は驚くほど柔らかく、とことんジューシーである。噛み締めた瞬間にあふれ出る肉汁をこぼさずに食べるのが難しいほど。これほどの「肉食ってます!」感は、ちょっとほかで味わうのは難しいのではないか。脂身部分には特にしっかりと火を入れて、油分をすべて削ぎ落してあるので、ゼラチン質の旨味だけを安心して味わうことができる。「美味い豚肉は脂身が美味い」。この金言を実感できる一皿。

もうお分かりだろうが、こちらの店のコンセプトは、地元の新鮮な食材にこだわり、食材に合わせたメニューを選んで提供することだという。

実は、道内のお店で道産の新鮮な食材を口にする機会は意外にも少ない。美味しい野菜や魚介の宝庫であるはずなのに、良いモノから順に築地に流れてしまう。それが市場原理というものだ。

私自身は北海道にグルメ旅行に来ているわけではないが、やはり地元の食材にこだわる姿は見ていて気持ちが良い。作り手の顔が見える地元食材で勝負するということは、料理人にとって大きなプレッシャーでもあろう。そのプレッシャーと格闘することで、さらなる味の可能性が広がることもある。

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食材ばかりに気を取られがちだが、味も、ボリュームも、そしてホスピタリティについても満足行くお店だった。観光客がわざわざ行くのは難しいだろうが、知っておいて損はあるまい。物理的に大勢の客を取れないお店なので、事前の予約が無難である。

 

***** 2016/06/25 *****

 

 

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