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2016年4月 9日 (土)

アメリカンオークス3着馬の娘

明日の桜花賞ではシンハライトに注目している。

馬券的検討の結果ではないし、無敗の桜花賞馬の誕生が見たいわけではない。もちろん、圧倒的人気メジャーエンブレムへの反骨というわけでもない。シンハリーズを母に持つシンハライトが気になる、と言った方が正しいだろうか。

シンハリーズは2005年のデルマーオークスを勝ったチャンピオン牝馬。07年のキーンランドの繁殖馬セールにおいて、お腹にラーイの子を宿した状態で吉田勝己氏に落札されたのだが、実はこの馬、シーザリオが勝ったアメリカンオークスに出走して、3着という成績を残しているのである。

05年のアメリカンオークスは、ハリウッドパーク競馬場に5か国から12頭の3歳牝馬が集結。芝の2000mで覇を競った。結果はご存じの通り、日本のシーザリオが2着馬を4馬身突き放す圧勝劇で日米オークス制覇を果たしている。日本調教馬の米GⅠ制覇が初めてなら、3歳牝馬による海外GⅠ制覇も初の快挙であった。母としてもエピファネイアやリオンディーズを輩出し、名牝としての地位を確立しつつある。

Flowercup 

とはいえここで注目したいのは、アメリカンオークスで負けた馬たちのことだ。このレースで9着に敗れたイスラコジーンは、後に日本に渡りフジキセキとの間に皐月賞馬イスラボニータを誕生させた。

Isura 

また、シーザリオの11着に大敗したシルクアンドスカーレットは、のちにマイルチャンピオンシップなどを勝ったエイシンアポロンの母となっている。他にもベルモントオークス招待H(米GⅠ)の勝ち馬ミノレッテや、ジュベルハッタ(首GⅠ)を勝ったマスターオブハウンズを輩出しているから凄い。

Apron 

そして、同じアメリカンオークスで3着に敗れていたのが、他でもないシンハリーズなのである。もし、シンハライトが桜花賞を勝つようなことがあれば、この年のアメリカンオークス出走馬のうち4頭が、我が国におけるGⅠ馬の母となるわけだ。これはなかなか興味深い出来事と言えるのではあるまいか。

リオンディーズ(母・シーザリオ)は来週の皐月賞の有力候補だし、イスラドラータ(母・イスラコジーン)やミリッサ(母・シンハリーズ)といった2歳馬たちも、デビューに向けて着々と準備を進めている。11年前のアメリカンオークスを走った牝馬たちの、その産駒によるGⅠ勝利数は今後もっと増えてもおかしくない。賞金が大幅に減額され、近年では凋落が著しいとされるアメリカンオークスだが、そもそも牝馬の評価には時間がかかるもの。10年、20年先になって、ようやくレースの価値が定まることもある。シンハライトやリオンディーズやイスラボニータらが走り続ける限り、あの年のアメリカンオークスの看板が色褪せることはあるまい。

 

***** 2016/04/09 *****

 

 

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