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2016年4月 2日 (土)

ノロの呪い

久しぶりの中山で知人の馬を応援するはずが、突如として沸き起こったノロウイルス騒動のおかげで、馬のいない府中に来ざるを得なくなった。おそらく中山の桜は満開であろう。悔しさのあまり、西門近くで桜の木を探して無理矢理に花見を決め込んでみたものの、かえって侘しさを募らせる結果となった。電線越しでは絵にならない。

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府中と言えば桜よりも欅(けやき)である。大国魂神社から競馬場のパドック付近にかけては欅の森が続いているし、ダートオープンの欅ステークスも行われている。だが、東京競馬場でもっとも有名な欅は、3~4コーナー中間付近にそびえる「大ケヤキ」であろう。スタンドからの視界を遮る樹木というのは、日本の競馬場では珍しい。

大ケヤキの根元には、この地の開祖とされる井田是政の墓があり、それを取り囲むように20本ほどの木々が生えている。だが、はるか昔はもっと生えていたらしい。観戦の邪魔になるからと、一部の欅を切った。すると、直後にその作業員が原因不明の病気で死んだという逸話が残る。いわゆる「大ケヤキの呪い」。その真偽は定かではないが、それが理由でそれ以上木を切ることはできなくなり、現在に至る。ちなみに、最も高くそびえていた欅は、数十年前に落雷を受けて折れてしまったらしい。現存する最も高い木は高さ15mほどの榎(えのき)だという。それでも「大ケヤキ」の呼び名は昔から変わっていない。と同時に「大ケヤキの呪い」も残っている。あの日、大ケヤキを過ぎたあたりでサイレンススズカが骨折した時も、「呪い」を口にするファンがいた。

Ss 

・モンタヴァルの血の呪い
・日本ダービー8番枠の呪い
・ディープインパクトの2着馬にかけられた呪い

……等々。御多聞に漏れず競馬界には様々な呪いがかけられていて、無垢な人々を惑わせている。かく言う私も「アイツに写真を撮られた馬は呪われる」などと、あらぬ嫌疑をかけられた時代があった。私が撮影した種牡馬がその直後にバタバタと死んだのである。トニービンは半年後、カーリアンは4か月後、サンデーサイレンスは1か月後、ダンシングブレーヴに至っては撮影のわずか5日後に死んでしまった。むろん偶然であることは言うまでもない。むしろそれくらい熱心に撮り歩いていたと理解してほしい。もちろん呪いなどであろうはずがない。だが、昨夏に撮影させてもらったマンハッタンカフェがそのわずか2日後に死んでしまったことを思うと、オノレの呪い疑惑を呪いたくもなる。

Cafe 

さて、中山に出走した知人の馬は、他の人気馬たちの追撃を凌いで見事1着ゴールを果たした。これはめでたい。めでたいが心境はどこか複雑である。これは私が現地に行かなかったせいなのか?

なにせ、その馬の過去3走はしっかり現地で応援していた私である。その3戦で結果が出なかったのに、今日のレースで馬は見違える動きを見せていた。現地に行けなかった私にとっては「ノロの呪い」だが、馬にとっては「ノロの祝い」だった可能性がある。

ちなみに朝から私が東京場外に立ち寄ったのは、何も花見のためではない。このレース、単勝2倍の1番人気馬がいた。その単勝を買えば、知人の所有馬のアシストになればと考えたのである。私が単勝馬券を的中させることなど有り得ない。それを逆手に取った殺し馬券。これも一種の呪いであろう。ルメール騎手には悪いことをした。「ノロの呪い」だと思って諦めてくれ。

 

***** 2016/04/02 *****

 

 

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