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2016年4月26日 (火)

セン馬の天皇賞

今回で153回を数える天皇賞。第1回が行われたのは1937年の秋だが、その前身となるレースは1905年、根岸競馬場での「皇帝陛下御賞杯」にまで遡る。

歴史と伝統を誇るレースだけに競走条件は様々に変わってきた。前身時代は、芦毛馬の出走が禁止となっていたこともある。我が国の競馬は軍馬育成という錦の御旗の下に発展してきた。加齢とともに馬体が白くなる芦毛は、戦場で目立つことこの上ない。加えて「芦毛は弱い」という根拠のないレッテルを貼られていたせいもある。世が世なら、タマモクロス、メジロマックイーン、ビワハヤヒデ、ゴールドシップらは、天皇賞に挑戦すらできなかった。

一方で、去勢された馬、すなわちセン馬の出走が認められたのは2008年だからごく最近のこと。以来、のべ8頭が挑戦して(0,0,2,6)の成績が残る。2度の3着はレッドカドーとカレンミロティック。いずれも「春」というところが興味深い。そしたら今年の春天にはなんと3頭ものセン馬が登録してきたではないか。仮に3頭が揃って出走すれば天皇賞史上初の出来事となる。

Karen 

カレンミロティック(セン8)
ファタモルガーナ(セン8)
ヤマニンボアラクテ(セン5)

「8歳」というといかにも年寄り臭く感じるかもしれないが、セン馬はタフに長く活躍することで知られる。タネ馬になれないからと、無理矢理走らされているばかりでは決してない。10歳で小倉大賞典を勝ったアサカディフイートが好例。米国の伝説のセン馬ジョンヘンリーやケルソを持ち出すまでもない。カレンミロティックは昨年の3着馬。ファタモルガーナは8歳にして春天初挑戦だが、ステイヤーズSとダイヤモンドSに3年連続で出走して(0,3,1,2)なら期待できる。

Fata 

牡馬を去勢してセン馬とするには、やむを得ない事情がある。クラシックレースへの出走も不可なら、やがて種牡馬となることもできない。それでもあえてセン馬とするのは、前面に出てしまう気難しさを何とか和らげ、ちゃんとした競走馬になって欲しいからだ。どれだけ素晴らしい血統を有しても、どれだけ目を引く馬体を誇っても、まずは競走馬にならなければどうにもならない。彼らが走る姿を見るたび、そんな関係者の逡巡にまで思いが及んでしまう。

ちなみに、2007年までセン馬の出走が認められていなかった天皇賞だが、前身時代にはセン馬の優勝が記録に残っている。1906年、池上競馬場で行われたレースを勝った桂(カツラ)がその一頭。今回もしセン馬が勝てば、実に110年ぶりの出来事となるのだが、果たして……。

 

***** 2016/04/26 *****

 

 

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