« サクラローレルの血 | トップページ | 始まりは川崎から »

2016年3月 1日 (火)

重賞以外はただのヒト?

いよいよ今週からJRAではクラシックのトライアルレースが始まる。本格的な春の足音が聞こえてきた。

―――が、それよりもファンの興味はミルコ・デムーロ騎手の手綱に向いているかもしれない。

Demuro 

中山記念をドゥラメンテで勝って、重賞施行機会の連勝を「5」に伸ばしたばかり。チューリップ賞を勝てば新記録の6連勝。リオンディーズの弥生賞を勝てば驚異の7連勝。勢い余って中日新聞杯を勝てばまさかの8連勝……って、さすがにその日は阪神で騎乗だろうか。そういう意味では「施行機会」の記録も凄いのだが、だからと言って「騎乗機会」に勝る記録だと言い切れるものではない。重賞のない競馬場で「是非に」と請われて乗ることも、騎手の誉れだ。

Demuro1 

それでも今のミルコを止める存在は見当たらない。もともと調子に乗ると手が付けられないタイプでもある。昨年の暮れにも、チャンピオンズC→チャレンジC→朝日杯FS→阪神Cと4週連続重賞勝ちを記録し、その締めくくりに有馬記念でもあわや勝とうかところまで迫った。

その一方で、彼はスランプが長いタイプでもあることをご存じだろうか。実は昨年の秋開催では、ひとつも重賞を勝っていない。計16鞍の重賞レースでの騎乗機会があり、1番人気3回、2番人気にも4回推されながら、ついに勝ち切れなかった。さらに昨年来日前に騎乗していた香港では、一般レースも含めて86連敗の辛酸を舐めている。そこはイタリア人気質。良くも悪くも調子の波が大きい。

Demuro2 

ただ、今現在の彼は「好調」と言い切れない部分もある。

2月14日の京都記念から始まる開催5日間で重賞5連勝の記録は、素晴らしいの一言に尽きる。だが、この5日間に挙げた勝利数は実は6勝でしかない。つまり重賞以外はひとつしか勝っていないのである。

5日間の通算成績は41戦6勝。勝率146なら上々だが、負けた35戦のうち11戦で1番人気を裏切っているという事実は軽くない。ちなみに同じ5日間でC.ルメール騎手は9勝、戸崎圭太騎手は12勝を稼いでいる。重賞を勝てば、本人は気持ち良く家に帰れるだろうが、周りはそうはいかない。平場の一戦にすべてをかける人だっているのである。

Demuro3 

「重賞以外のデムーロはただの人」

ぼちぼち聞こえてきたそんな声の主を黙らせたい。今週土曜の阪神は、午前中からデムーロ騎手の手綱さばきに注目しよう。とはいえ、仮に朝からバンバン勝つようなら、チューリップ賞に意外な落とし穴が待ち受けているかもしれない。勝負事というのは、えてしてそういうものだ。

 

***** 2016/03/01 *****

 

 

|

« サクラローレルの血 | トップページ | 始まりは川崎から »

競馬」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« サクラローレルの血 | トップページ | 始まりは川崎から »