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2016年3月 6日 (日)

祝・渡辺薫彦厩舎開業

ナナコフィーバーに盛り上がる中山をよそに、今日の私は小倉に注目していた。8レースに出走するデンコウウノは、開業したばかりの渡辺調教師の管理馬。ナリタトップロードとのコンビでお馴染みの、あの渡辺薫彦である。結果は15番人気の低評価を覆すあわやの3着。藤田菜七子騎手のJRAデビュー戦2着も立派だが、人気を考えればこちらのデビュー戦3着だって負けてない。

渡辺騎手が鞭を置いたのは2012年のこと。騎手から調教助手に転身する際の規定が変わることもあって、この年だけで33人もの騎手が一斉に現役を退いたが、その中から誕生した初めての調教師ということになる。

騎手未経験の調教師がリーディング争いをするようになって久しい。昨年の関東調教師リーディングでは騎手未経験者が上位を独占。ようやく14位に鹿戸雄一調教師の名前が登場するといった有様だった。そんな時代だからこそ、騎手あがりの調教師はぜひとも応援してあげたい。

折しも、今日は中山競馬場で弥生賞が行われたが、渡辺師も騎手時代にこのレースを勝っている。もちろん手綱はナリタトップロード。雨に煙る3コーナー過ぎから自信たっぷりに進出を開始すると、馬群でもがく圧倒的人気のアドマイヤベガを尻目に、スポットライトが照らすゴールを先頭で駆け抜けた。

Narita 

実はこの朝、渡辺騎手は誰もいない中山競馬場の芝コースをひとり歩いたという。歩いて馬場状態を確認をする騎手は珍しくないが、その多くはGⅠレースの場合。GⅡでは珍しい。その理由を聞かれて「あまり中山で乗ったことがないので、直線の坂の感じを確かめたかった」と答えていた。このとき彼はデビュー6年目。ちなみに今年で言えば、杉原誠人、嶋田順二、横山和生らのような立場である。それで、3コーナー過ぎから仕掛け上がるとはたいした度胸と言わざるを得ない。自身の足で歩いて、よほど気が楽になったのだろうか。なにせ舞台は弥生賞。しかも相手は武豊である。

だがしかし、皐月賞やダービーでは早めのスパートが裏目に出て、テイエムオペラオーやアドマイヤベガに差されて負けた。2着に敗れたダービーでの検量室でのこと。歓喜に沸くアドマイヤベガ陣営から離れた片隅で、壁に向かって肩を震わせていた渡辺騎手の姿を、私は一生忘れることはあるまい。その肩にそっと手をかけた沖調教師の姿も然り。ダービーというレースの一番大事な部分をギュッと凝縮したような、そんな一瞬の光景だった。

もちろん本人もあの日の思いを忘れてはいないはずだ。騎手から調教師へと立場は変われど、ホースマンとしての目標に変わりはない。若きトレーナーの新たな一歩にエールを送ろう。

 

***** 2016/03/06 *****

 

 

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コメント

私も当時の3強の中ではトップロードを
応援していたので渡辺調教師を密かに応援しています。

なにせ和田騎手の顔が、当時好きだった子の
彼氏に似ていたのでどうしても打ち負かして欲しかった(笑)

菊花賞をトップロードが勝った時、
神様は平等にチャンスをくれるんだな〜と思ったものです。

投稿: tsuyoshi | 2016年3月 8日 (火) 11時39分

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