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2016年2月13日 (土)

鬼門

昨年の阪神ジュベナイルフィリーズの覇者メジャーエンブレムが、3歳初戦のクイーンカップを快勝した。後続に5馬身。勝ち時計1分32秒5は、これまでのレースレコードを一気に1秒5も更新してみせたから凄い、

Mejar 

2歳女王がクイーンCを勝つシーンを見た記憶は、そう多くはない気がする。今回はヒシアマゾン以来22年ぶりの出来事。ただし、ヒシアマゾンの場合は3歳初戦というわけでもなかった。既に1月の京成杯を走っていたのである。(結果はビコーペガサスの2着)

当時、ヒシアマゾンのような外国産馬は桜花賞にもオークスにも出る権利はなかった。当然ながら、出走可能なレースも限られる。ために、新馬、プラタナス賞、京成杯3歳S、阪神3歳牝馬S、京成杯、そしてこのクイーンCと、休むことなく使われていた。レース間隔も、距離も、相手も、芝もダートも関係ない。選り好みできる立場ではなかったのである。

それを思えば「ヒシアマゾン以来」と言いつつも、メジャーエンブレムとは大きく違う。メジャーエンブレムはデビュー戦こそ芝の1800mを使われたが、その後は一貫して芝のマイル戦ばかりを走ってきた。しかもその間のレース間隔は、3か月、1か月半、1か月半、2か月と、かなりゆったりしている。

それというのも、レース後は必ず福島県の天栄トレセンに放牧に出し、じゅうぶんリフレッシュさせてから次走に備えているから。この血統はレース後にテンションが上がってしまい、それが激しい気性難に繋がることが経験的に知られている。そのために必要なルーチンワーク。よって今回もただちに天栄に放牧に出され、桜花賞トライアルを使うこともなく、本番の桜花賞を目指すという。

外野の心配はクイーンCが桜花賞にとって鬼門となっていることであろう。クイーンCの創設は1966年。実に半世紀の歴史を持つ伝統の重賞レースでありながら、その優勝馬が桜花賞を勝った例となると76年の牝馬2冠馬テイタニヤが最後となる。ただし、その当時のクイーンCは春の中山開催で実施されていた。考えようによってはまったく別のレースである。冬の東京で行われるようになってからは、2着が2頭いるだけで桜花賞馬は出ていない。

馬券の予想とは、血統やパドックでの馬の状態、騎手の技量など様々なファクターが複雑に絡み合ってひとつの答えを導き出す作業だが、中でも多くのファンが頼りにするのは過去の経験、すなわち「データ」であろう。ならば、今年の桜花賞では多くのファンは悩むかもしれない。メジャーエンブレムの能力の高さは分かっている。その一方で、過去40年にも及ぶクイーンCと桜花賞の関連性も、無視してしまうにはあまりに歴史が深い。

とはいえジンクスや定説は破られるためにあるもの。フサイチコンコルドやウオッカのような馬が現れるたび、我々は思い知らされてきた。時代は動き続けている。データは傾向を我々に教えてくれるが、それは絶対ではない。今年はついに鬼門が破られるだろうか。

 

***** 2016/02/13 *****

 

 

 

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