« アランセーター | トップページ | ダービー馬のAJCC »

2016年1月19日 (火)

落馬

先週金曜の大井5Rで7頭が落馬する事故が起きてしまった。

C3の一般戦は内回りの1600mに16頭が出走。3コーナーに差し掛かったところで、アエノブリザードが右第一指骨粉砕骨折を発症して転倒すると、直後を走っていた6頭が巻き込まれるように次々と転倒・落馬した。7人の騎手たちは全員意識があったが、アエノブリザードに騎乗していた瀧川寿希也騎手は腰骨の骨折と頭の外傷で8針縫う重傷。蹄鉄が頭に刺さったという。その光景を想像するだに怖い。

「大井競馬場では、昨年11月23日、同7月6日にもそれぞれ5頭が落馬する事故があった。主催者側には、内回りのフルゲート頭数の再検討など、安全面の配慮が求められそうだ。(スポーツ報知)」

多頭数に及ぶような落馬事故が発生すると、このような記事が載ることがある。昔は「利益至上主義がもたらした事故」などとして、馬の故障が原因であっても、その責任を主催者と馬主に向け、一大キャンペーンを張る新聞もあった。金曜の事故で仮に死者が出るような事態になっていたら、「フルゲート頭数の再検討」程度の記事では済まなかったかもしれない。

それにしてもこの記事には気になる点がある。なぜフルゲート頭数の再検討を「内回り」だけに求めるのか?

大井のフルゲート頭数はレースの格によって異なる。重賞、準重賞、特別は16頭で、それ以外は14頭。ただし開催執務委員長が指定したレースであれば、一般戦でも16頭まで出走できる。コースが内回りであるか外回りであるかは関係ない。

たしかに今回の事故は内回りで起きたが、昨年の2件の落馬事故はいずれも外回りで起きている。そもそも「内回り」と聞くと、いかにも狭くて窮屈な印象を受けるかもしれないが、大井コースの幅員やコーナーの形態は内回りも外回りも同じ。記事を読んで危惧するのは、「狭くて小さい地方競馬で16頭の競馬は危険」という印象を与えかねないことである。実は大井のコースは中山のダートコースより広い。中山で16頭の競馬ができれば、大井でも同じことができるはずだ。

Ooi 

中央地方を問わず、日本人騎手の技量の高さとフェアプレーぶりは国際的にも定評がある。だから騎手の未熟さやラフプレーによる事故はさほど多くない。それでも馬の故障は時間と場所を選ばずやってくる。レースの安全度を「落馬の危険性」という側面から見れば、多くの方は「平地レースより障害レースよりの方が危険」と捉えるだろう。しかし、いったん事故が起きてしまうと、平地は障害より密集した展開が多いことから大きな連鎖反応を起こしやすい。

多頭数を巻き込む落馬事故は、馬の実力が拮抗し、騎手の技量が高まってレースに密集度が増したことの裏返し。フルゲート頭数を減らせば事故の規模を低減させるのに一定の効果はあろうが、それを特定のコースだけに向けても意味がない。仮にやるとしても全部であろう。ともあれ、大井の一般戦におけるフルゲート頭数拡大の開催執務委員長指定は減るかもしれない。

 

***** 2016/01/19 *****

 

 

 

|

« アランセーター | トップページ | ダービー馬のAJCC »

競馬」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« アランセーター | トップページ | ダービー馬のAJCC »