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2016年1月28日 (木)

快挙

向こう正面でサウンドトゥルーが内からポジションを上げていくと、負けじとホッコータルマエも仕掛けて行く。巨大なマルチビジョンがその光景を映し出すと、スタンドからドォーッと歓声が上がった。

昨日行われた川崎記念。正式発表は8704人のはずなのに、背中から伝わるヴォルテージは8万人の大観衆にも感じられる。迎えた最後の直線、両馬が馬体を併せると、その歓声は一段と大きくなった。もう実況も聞き取れない。

Hokko 

2頭がゴールを過ぎると歓声は拍手に変わった。差はわずかだったのに誰もが確信しているのである。川崎記念3連覇。そして前人未到のGⅠレース10勝目。歴史的快挙は歴史的名勝負で達成された。ホッコータルマエの関係者には賛辞を惜しむべきではない。と同時に、歴史的名馬を最後まで苦しめたサウンドトゥルーの強さもまた賞賛されてしかるべき。そして寒さをものともせず競馬場に足を運び、ライブでその瞬間を見届けたファンは、その経験を一生自慢して欲しい。

Kawasaki 

ホッコータルマエのGⅠ初勝利は3年前のかしわ記念。2着に下した相手は、やはりGⅠ9勝の大記録を作ることになるエスポワールシチーだった。当時ホッコータルマエ4歳、エスポワールシチーは8歳である。仮にこのときエスポワールシチーが勝っていれば、GⅠ10勝の栄誉を先に掴んだのはエスポワールシチーの方だったかもしれない。歴史は時に皮肉だ。

Kashiwa 

GⅠ9勝の猛者はもう一頭いる。ご存じヴァーミリアン。だが、彼にしても2010年の川崎記念でGⅠ9勝目を挙げた時点で、すでに8歳になっていた。ホッコータルマエはまだ7歳。国内に専念すれば、GⅠ勝利数の記録をさらに伸ばす可能性だって低くはない。それでも陣営はドバイを選んだ。その気概たるやよし。ちなみにヴァーミリアンはドバイワールドカップに2度挑戦して4着、12着という成績を残している。こうなったら、ドバイでも「ヴァーミリアン越え」を成し遂げてもらいたい。

Take 

それにしても、と思う。ヴァーミリアンにしても、ホッコータルマエにしても、直系の祖父は、先日訃報に触れたばかりのキングマンボ。ダートの牝馬戦線で長らくチャンピオンの座にあったサンビスタの血統表にも、3代前にキングマンボの名前が登場するし、サンビスタ以前に女王に君臨していたミラクルレジェンドの4代母サンタキラ(Santa Quilla)は、実はキングマンボの曾祖母にあたる。チャンピオンの血―――。そう呼ぶほかはあるまい。ホッコータルマエの快挙を祝福しつつ、大種牡馬キングマンボの偉大さにあらためて思いが及んだ。

 

***** 2016/01/28 *****

 

 

 

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