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2015年12月16日 (水)

エアメサイアに捧ぐ

朝日杯FSに出走予定のエアスピネルは、2005年の秋華賞を勝ったエアメサイアの息子として注目を集めている。

Air 

エアメサイアはラインクラフト、シーザリオなど共に2005年の牝馬クラシック戦線を彩った一頭。オークスでクビ差及ばなかったシーザリオは、今ではエピファネイアの母として脚光を浴びる存在である。エアメサイアも(社台ファームも)負けてはいられない。そんなことを思い始めた昨年9月12日、突然エアメサイアがこの世を去ってしまった。放牧中の事故。生き物だからそういうこともある。でも、よりによって……。不謹慎ながらそうも思う。エアスピネルが新馬を勝ったのは、ちょうど1年後となる今年9月12日のことだった。

エアスピネルの手綱を取るのは、エアメサイアのすべてのレースに騎乗した武豊騎手。管理するのは、当時伊藤雄二厩舎の調教助手としてエアメサイアを担当していた笹田調教師。これだけ条件が揃えば、デイリー杯を勝って2戦2勝という戦績がなくても注目を集めていたに違いない。

さらに武豊騎手には、この朝日杯に「JRA・GⅠ完全制覇」の偉業もかかる。JRAのGⅠ69勝を誇る名手でありながら、朝日杯だけは未だ勝利を掴めてはいない。ただ、以前は香港国際レースの週と重なっていたため、そもそも騎乗機会が少なかった。もちろん巡り合わせの問題でもある。だから、チャンスが巡って回ってきた今回はきっと勝つに違いない―――。なんとなく、そんな空気が漂っている。

だが、そこは競馬であるからやってみなければわからない。デイリー杯で2着につけた3馬身半という着差は同レースがマイルになってからの最大着差。それ以前の記録は1998年のエイシンキャメロンの3馬身差であり、マイルになる前も含めれば96年のシーキングザパールの5馬身というとてつもない記録が残る。後者の2着は、のちの天皇賞馬メジロブライトだから、決して相手が弱かったわけでもない。

実はこのエイシンキャメロンの記録も、シーキングザパールの記録も、武豊騎手の手綱で生み出されたものだ。両馬とも3歳チャンピオン間違い無しと言われながら、結果的に朝日杯(シーキングザパールは阪神3歳牝馬S)で敗れている。デイリー杯の着差はアテにならない。そもそも、デイリー杯の優勝馬が朝日杯を勝ったことがないのだから、穴党の出番だってないとは言い切れぬ。なんだかんだで波乱になりやすいレースでもある。

とはいえ、普段は穴党のはずの私も、今回ばかりはエアメサイアに勝ってもらいたい。2005年の牝馬クラシック戦線をエアメサイアに託したひとりとしては当然の思いであろう。もし勝てば秋華賞馬を母に持つ初めてのGⅠホース誕生となる。その栄誉を天国のエアメサイアに届けて欲しいのである。

 

***** 2015/12/16 *****

 

 

 

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コメント

エアスピネルとリオンディーズが良きライバル関係になってくれると嬉しいのですが、それを思うときラインクラフトの仔がいないというのはやはり残念です。

投稿: 店主 | 2015年12月17日 (木) 17時56分

当時ラインクラフト派だった私も
馬好き友人に出す来年の年賀状に書くダービ馬予想に
エアスピネルと書くことを決めております。

エイシンキャメロンはともかく、シーキングザパールが
負けるとは思いませんでしたよね。
まあ勝ったのがメジロドーベルだから後から考えると納得なんですが。

そうか〜〜、デイリー杯勝ち馬勝った事無いか〜。

投稿: tsuyoshi | 2015年12月17日 (木) 12時15分

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