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2015年12月 4日 (金)

競馬場のカラス

先週土曜の馬事公苑で不思議な事件が起こった。ベンチに置いてあったはずのドーナツの入った袋が、忽然と消えてしまったのである。

置き引きか―――!?

そんな思いも頭を過ったが、ショルダーバッグを残してわざわざドーナツだけを盗るとは考えにくい。それで犯人に思い当たった。カラスである。武蔵野の面影を残す馬事公苑では、カラスの鳴き声が途切れることがない。「うわ!このドーナツ、ちょーウマくね?」とか言ってるのだろうか。「ドーナツプラント」のミックスナッツチョコとヴァローナチョコレート。そりゃあ美味いに決まってる。

カラスの鳴き声を聞きながらつらつらと考えた。

競馬場にもカラスはいる。私と同じように食べ物をカラスにかすめ取られるような被害はないのだろうか。昼どきを挟む上、馬券購入のために居場所を離れることもあるから、結構ありそうなことだと思う。

競馬場のカラスと聞いて思い出すのが、1981年の阪神4歳牝馬特別。軽快に逃げていたブロケードが、突然両前脚を突っ張らせて急にスピードを落とした。見ていた我々は「故障か?」と色めいたし、鞍上の柴田政人騎手も「何が起きたのか分からなかった」と振り返る。その原因はカラスだった。ブロケードは飛び立ったカラスに驚いたのである。

そのあとのブロケードは、恐怖から一刻も早く逃れようとしてか狂ったように走り、2着馬に6馬身もの大差をつけてゴールしている。

逆の例もある。2002年の弥生賞でバランスオブゲームに騎乗した田中勝春騎手の作戦は先行策。しかし、カリカリする気性が災いして向正面で走りに力みが見え始めた。

その時である。バランスオブゲームの視線が前方の内ラチにとまっていたカラスにクギ付けになった。一瞬にして走りから力みが消え、見事な逃げ切り勝ちを収めたのである。レース後のインタビューで勝春騎手は「本番(皐月賞)では作り物のカラスを向正面に置いてくれ」とコメントしたほどから、よほどカラスに助けられたという思いが強かったのだろう。

Sapporo 

札幌競馬場の馬場には、たまに鮭が落ちていると聞いたことがある。いくら北海道とはいえ、鮭が馬場を遡ってくることなどあり得る話ではなく、この犯人もカラス。隣接する札幌中央卸売市場で失敬してきた鮭を何かのはずみで落としてしまったのだろう。レース中に空から鮭が降ってきたら、馬だけでなくさすがに騎手も仰天するに違いない。

 

***** 2015/12/04 *****

 

 

 

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