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2015年11月18日 (水)

これが届けられると秋の深まりを実感する。

Taduna 

「羈(たづな)」は現時点で生産者が売却を希望する1歳馬のリスト。HBAのサイトでもPDF版を公開しているから誰でも見ることができる。セリで主取に終わった馬もいれば、様々な理由でセリにすら出されなかった馬もいることだろう。今年の掲載馬は64頭。10年前は200頭以上が掲載されていたことを考えれば、だいぶ薄っぺらくなった。売れ残りが減っているならむろん良い話だが、それでもエイダイクインの牡馬(父ヴァーミリアン)が掲載されていたりして、オッ!と思ったりする。

Eidai 

エイダイクインは、メジロマックイーンの初年度産駒として1997年にデビューし、翌年のクイーンカップで重賞制覇を成し遂げた。母は重賞3勝のユキノサンライズだから、母娘での重賞ウイナーということになる。

春天連覇のメジロマックイーンのイメージからすれば、3歳2月でマイル重賞を勝つイメージは湧きづらいかもしれない。だが、マックイーンは主戦の武豊騎手がマイルチャンピオンシップを進言したこともあるくらい、実はスピード能力にも長けていたとされる。そのスピードを受け継いだエイダイクインは、クイーンCでのちの秋華賞馬エアデジャヴーに1馬身1/4差をつける完勝。迎えた桜花賞でも前日売りでは単勝1番人気に支持されたほどだ(最終的に2番人気で6着)。

そんなエイダイクインとヴァーミリアンの間に産まれた牡馬が「羈」に載るというのは、正直驚きを禁じ得ないのだが、馬の世界ではよくあること。「えっ? こんなコが!?」というグラビア業界の謳い文句の如き驚きを繰り返すのが、この季節の風物詩でもある。

コスモバルクやメイショウサムソンなど、牧場で売れ残りとされた馬が名伯楽の相馬眼に見出されて引き取られ、のちに大化けするという話はよく聞く。とはいえ、コスモバルクは当歳時に買われているのだし、メイショウサムソンにしても1歳2月時点での「売れ残り」である。1歳11月の売れ残りとは切実度がまるで違う。

Toukei 

例えばトウケイヘイロー。彼は2歳5月のHBAトレーニングセールに上場されたが、公開調教で真っ直ぐ走ることができずに主取となった。さすがにこの時季の売れ残りは痛い。だが、その馬がのちに重賞を4勝し、通算2億6千万円を稼ぎ出した。「羈」に掲載された64頭の中に、第二のトウケイヘイローがいたとしても不思議ではない。

 

***** 2015/11/18 *****

 

 

 

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