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2015年10月 3日 (土)

恐ろしい種牡馬

スプリンターズSは真夏のスプリント重賞としてその歴史の幕を開け、タケシバオーが勝った年から秋に移されたが、サクラシンゲキの年からは一転して春のレースとなり、バンブーメモリーの年から有馬記念前週の冬の風物詩となったかと思ったら、ダイタクヤマトの年から再び秋に戻っている。過去にこれほど施行時期が目まぐるしく変わった重賞レースも珍しい。それがGⅠなら尚更である。

2003年のこのレース。直線坂上で先頭に立ったビリーヴが引退レースを飾ると誰もが思った。だが、そのとき。一陣の風のように栗毛の馬が迫ってくる。「大ぉ~外からデュランダル」の実況アナの声は、ゴール数メートル前だけではなかったか。ハナ差の差し切り勝ち。内外離れてはいたが、デュランダルの池添騎手は勝利を確信したように、左手でガッツポーズを作っていた。

Ikezoe 

「恐ろしい……」

1着デュランダル、2着ビリーヴ、3着アドマイヤマックス。サンデーサイレンス産駒が1~3着を独占した掲示板を見つめながら、吉田勝己氏がそう呟いた。決して得意にしているカテゴリーではないスプリントGⅠでの表彰台独占。年間GⅠ7勝目は、この時点で最多勝利記録である。ノーザンテーストの肌にサンデーという配合での初めて掴んだGⅠタイトルでもあった。歴史上に類を見ない種牡馬の凄さ。身内ゆえにそれを「恐ろしい」と感じたのであろう。結果、この年のサンデーサイレンス産駒はJRA・GⅠ10勝の大記録を樹立する。

ちなみに、ゴールで大外から迫りくるデュランダルを私のカメラは捉えることができなかった。内か外か。ギリギリの決断を迫られた私は、「ビリーヴの連覇」を取ったのである。

Believe 

最内から伸びるビリーヴの脚色に揺るぎはない。安藤勝己騎手の表情からも「勝った」と思って乗っている様子が伝わってくる。だが、ゴール寸前。ラスト一完歩というタイミングで、安藤騎手が外を見た。その表情は驚いているようにも見える。デュランダルの末脚は、それくらい非常識だった。それもサンデーサイレンスの恐ろしさに違いあるまい。以後、サンデー産駒に常識は通用しないと肝に銘じて撮影に臨んだことを思い出す。この一枚はその戒めである。

 

***** 2015/10/03 *****

 

 

 

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