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2015年9月29日 (火)

六甲おろし

先週土曜の中山5Rは芝マイルの2歳新馬戦。道中3番手追走から逃げ込みを計る前の2頭を、ゴール寸前で差し切ったアポロジョージアが見事デビュー勝ちを果たした。父のロッコウオロシという種牡馬は正直あまり馴染みがない。15年ほど前にダートや障害で活躍した「ロッコーオロシ」なら知っているが、どうやらその馬とは違うようだ。

5r 

「血統は地味だけど……」。アポロジョージアの手綱を取った田辺裕信騎手は、そんなコメントを残した。だが、ロッコウオロシの父ハリケーンランといえば、モンジューとの父子凱旋門賞馬の偉業を達成した名馬であり、また母系にも愛GⅠ・ナショナルSを制したベケットを持つ。すなわち名血である。アジュディケーティング産駒でテンリットルを近親に持つ程度の「ロッコーオロシ」に比べれば、そのブラックタイプは華やかであると言ってもよかろう。

ただ、日本の競馬に合うか合わないかとなると、また話は違ってくる。産駒2世代目にしてこれがJRA初勝利。しかもロッコウオロシ自身、昨年で共用停止となったという。そういう意味では確かに「地味」なのかもしれない。

冬場を中心に六甲山から吹き降ろす「六甲おろし」は、冷たい冷たい北風だ。これが真冬の阪神競馬場を直撃する。時に突風にもなる。例年、阪神競馬場の桜が周辺より若干遅れて開花するのは、幹の根本に氷を撒いているからではなく、この六甲おろしのせいだとも言われる。

Mejiro 

1996年の阪神3歳牝馬S当日も、猛烈な六甲おろしが競馬場を吹き荒れていた。この季節の阪神競馬場は、午後になると陽射しがスタンドに遮られるので、ただでさえ寒い。そこに風速10mはあろうかという北風が直接吹き付けるのである。カメラマンもラチ沿いのお客さんも、みんなガタガタ震えていた。馬だって辛かろう。圧倒的人気を背負って4着に負けたシーキングザパールの敗因に、この風を挙げた評論家もいた。

今や2歳の牡馬も12月の阪神を目指すご時世である。デビュー勝ちを飾ったアポロジョージアも、暮れの阪神で冷たい六甲おろしの洗礼を受けるのかもしれない。だが、そこはロッコウオロシの産駒。六甲おろしに颯爽と、蒼天翔けるかの如き走りを、きっと披露してくれることであろう。

 

***** 2015/09/29 *****

 

 

 

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