« 穴子の悲劇 | トップページ | 半世紀の節目 »

2015年9月 2日 (水)

【太麺礼讃⑦】イタリアン@みかづき

新潟開催もあと一週を残すのみ。その新潟で以前から一度味わってみたい料理があった。へぎそばやわっぱ飯といった郷土料理ではない。その名も「イタリアン」。新潟市内の喫茶店で軽食メニューとして昭和30年代に登場、老若男女問わず幅広い世代から愛されている地元のソウルフードだという。

イタリアンを出しているのは、新潟の『みかづき』と長岡の『フレンド』の二つのチェーン店舗。学生時代、縁あって毎月のように新潟や長岡に通う時期を過ごした私なのに、そんな料理があるとは全く知らなかった。それから30年が経過し、今度は競馬のために新潟を訪れるようになってからも、なかなか食べる機会に恵まれない。だが今回、ふと思いついて『みかづき』の万代店に立ち寄ってみた。実は、この店舗が入るビル「万代シティバスセンター」からも、新潟競馬場行きのバスが運行しているのである。

Mikazuki01 

ご覧の通り、パッと見はトマトソースのスパゲッティ。だが、そのソースは意外にも甘くコーンがちりばめられている。その下に隠れる麺はスパゲッティではなく、まごうことなき太麺の焼きそば。ねっちりした独特の歯応えは、なるほど癖になりそうだ。

Mikazuki02 

『みかづき』の屋号は、お月様からとったものではなく、ここの店主の姓が「三日月」さんだから。初代が甘味処を始めたのは明治年間という老舗中の老舗で、このイタリアンは3代目店主が浅草で食べたソース焼きそばをヒントに考案したものだという。

極太焼きそばにトマトソース。一見、奇妙な取り合わせが見事にハマるのがB級グルメの面白さだ。トマトソースという「洋風の香り」に目を付けたのは、先日(8月30日付・【太麺礼讃⑥】イタリア軒@新潟競馬場)も書いたように、新潟が西洋の食文化を真っ先に取り入れた西洋料理先進地であることと無関係ではあるまい。その先進性を受け入れつつ、今日に至るまで「ふるさとの味」として愛してやまない県民性にも感服する。しかも、それが気取らずに食べられる身近な存在であり続けたのだから凄い。だからこそ人々の舌に深く馴染んでいるのであろう。新潟に真のB級グルメを見た。

 

***** 2015/09/02 *****

 

 

 

|

« 穴子の悲劇 | トップページ | 半世紀の節目 »

グルメ・クッキング」カテゴリの記事

競馬」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 穴子の悲劇 | トップページ | 半世紀の節目 »