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2015年8月 9日 (日)

アブとの闘い

私が北海道に入った8月5日は全国的に気温が高かったが、北海道とて例外ではなく、今年いちばんの暑さを記録した。それで「暑さを連れてきたな!」と文句を言われる始末。でもね、気温30度は東京に比べれりゃ天国ですよ。昨今の東京の陽気では、屋外で馬を見ようなんて気にはまずならない。

それでも馬にとっては北海道の夏は辛い季節だ。なぜか。アブである。ところかまわずブンブン飛んでくる。だから、馬たちは朝イチで集牧され、日中を厩舎内でジッとして過ごし、日が落ちてアブがいなくなったらようやく外に出される。外で遊びたいなー、と厩舎の窓から顔を出そうものなら、ここぞとばかりにアブの猛攻を受けかねない。

オルフェーヴルも昼間っから暗い馬房の中で恨めしそうにしている。

Orfe 

中には昼間も馬を出しっ放しのズボラな牧場もあるが、そういう馬たちは腹回りにびっしりアブがとまっている。払いのけようにも、人間のように手が使えるわけではない。それで放牧地を走り回ったり、地面に腹這いになったり、尻尾で追い払ったりと必死にアブから逃れようとする。一方のアブにしてみても、北海道の短い夏の間に血をいっぱい吸わなければ子孫を残せないのだから、必死さという点では同じ。汗だくになってアブと格闘している馬を見かけると、本当に気の毒で仕方ない。

むろんアブは人間も狙う。だが、アブは動物が発散する炭酸ガスを検知して目標に近づき、体温を頼りに獲物にとまるから、肺活量が多く、かつ人間より体温の高い馬に向かいがちだ。しかも腹部の針で攻撃するハチとは異なり、口で刺すアブはまずしっかりと獲物に着地しなければならない。しかるのちにソレッと刺してくるから、その前に追い払うことはできる。仮に人間が狙われても、慌てる必要はない。いや、でも、保証はできません(笑)。

Sippo 

馬は、筋肉をブルブルッと揺らしたり、長い尻尾を器用に使ってアブを追い払うが、自分の尻尾の届かないところに止まられると厄介だ。そういう場合、2頭の馬同士がペアになって、お互いにアブを払い合う光景を見かけることもある。普段はいがみ合ってばかりいて、近寄れば喧嘩ばかりしている2頭であっても、いざアブ退治となると、お互い寄り添ってアブを払うこともあるというから不思議。アブ問題が、いかに彼ら彼女らにとって切実な問題であるかを示している。

Abu 

今日の日高は曇り空が広がり、最高気温も25度に届かなかった。アブたちも今日はどことなく元気がない。馬たちは、きっとこのまま秋が来て欲しいと願っていることだろう。

 

***** 2015/08/09 *****

 

 

 

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