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2015年7月10日 (金)

父に捧げるGⅠ勝利

今年のジャパンダートダービーは、降りしきる雨を切り裂くように伸びたノンコノユメが、ユニコーンSに続く重賞連勝でGⅠ初制覇を飾った。鞍上のルメール騎手もJRAに移籍してからこれが初めてのGⅠ勝利である。いきなり1ヶ月間の騎乗停止。しかも、その間にデムーロ騎手はクラシック2冠を制覇したのだから、馬の背中で喜びを爆発させた彼の気持ちはよく分かる。素直に祝福したい。

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先月28日に24歳で急死した種牡馬トワイニングにとっても、図らずもこれが初めてのGⅠタイトルとなった。現役時代は米GⅡ2勝を含む6戦5勝。2001年から北海道浦河町のイーストスタッドで供用され、02年にいったん米国に帰ったが、04年に社台グループが再輸入したという経緯がある。

トワイニングが勝った二つのGⅡは、その距離が8ハロンと9ハロンであり、その着差も5馬身、7馬身半と圧倒的な勝利だった。にも関わらず、産駒はなかなか距離をこなしてくれない。勝ち上がり率こそ高いものの、産駒の大半がダートの短距離向きという種牡馬であれば、社台よりも日高にいた方が良かろう。そういう判断も働いて09年からは門別のブリーダーズスタリオンステーションに転厩していた。

だが、トワイニングの父フォーティナイナーは、エンドスウィープや、訃報が伝えられたばかりのユートピアが示したように、適性の幅を広げつつ枝を伸ばす万能型とされる。すなわち、その血に秘めた可能性は広く、そして高い。また、トワイニング自身が、皐月賞馬ノーリーズンや阪神3歳牝馬Sを制したヤマニンパラダイスと同じファミリーの出身であることにも注意が必要だ。その一族は距離もこなせば芝もこなすのである。

ノンコノユメ以外にも、京王杯2歳Sのセカンドテーブル、東京湾カップの覇者ドライヴシャフトなど、この世代になって芝も距離もこなす産駒が登場したのは、あながち偶然ではあるまい。トワイニングの可能性の枝はじゅうぶんに広がり、見事な花を開かせたのであろう。よくよく考えれば社台グループがわざわざ再輸入に動いたほどの種牡馬である。これくらいの活躍をしても、なんら不思議ではない。

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しかし、そう思えば思うほど先の急死が惜しまれる。これからのノンコノユメに課された使命は、強いチャンピオンとなり、父の血を後世に繋ぐ種牡馬となること。そのためには、ホッコータルマエやコパノリッキーの厚い壁を打ち破らなければならない。秋の対決が楽しみだ。

 

***** 2015/07/10 *****

 

 

 

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