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2015年6月29日 (月)

蹴り癖

本日、ドゥラメンテの骨片摘出手術が無事終了した。米粒大の骨片はきれいに取り去ることができたとのこと。復帰に向けたステップをクリアしたことを、まずは喜びたい。

それはそうとして、私の左前(左腕)の肘もご覧の有様なのである。この季節、半袖を着るから目立って恥ずかしい上、激しい痛みもある。私もノーザンホースクリニックで手術してもらった方が良いのかもしれない。

Hiji 

なんでこんなことになったのか。先日訪れた牧場で、当歳馬の放牧地を歩いていたら、一頭の仔馬が近寄ってきた。いかにも人懐っこそうな顔をしている。写真を撮り、ひとしきり頚を撫でてやってから、ふんじゃあねと背中を向けて別の仔馬に歩み寄ろうとしたその時、背後に殺気を感じた。慌てて振り向くと、さっきの仔馬が後肢で立ち上がり、私に覆いかぶさろうとしているではないか。サッと交わしたつもりが、振り下ろされた右前が私の左肘を直撃してしまったのである。

ヤロウ! 人間様をナメやがって!!

何食わぬ顔でまだそこに立ちすくんでいる仔馬の顔を、カメラ機材でぶん殴ってやろうと一瞬身構えたのだが、その仔馬がJRA重賞3勝の名牝の息子であることを思い出し、慌てて矛を収めた。四十代も半ばを越えていながら、産まれたばかりの当歳馬より立場が弱いとは情けない。肘の痛みとオノレの不憫さを思いつつ、しくしく泣きながら放牧地を逃げ帰った。

おそらく仔馬は私と遊びたかったのであろう。この程度の怪我で済んだのは不幸中の幸いである。前蹴りで助かった。競馬場でも、牧場でも、隣に馬がいる状況に慣れ切ってはいないだろうか。今回の怪我は緊張感を取り戻す戒めとしたい。

Ribon 

リボンや飾りをしっぽに付けた馬をパドックなどで見かけたことがないだろうか。これは蹴り癖注意のシグナル。500キロもある馬に蹴られたらただでは済まない。調教師や厩務員、騎手といった競馬のプロでさえ、馬に蹴られて大怪我を負ったり、中には亡くなったりするケースもある。

競走馬同士の事故もゼロではない。1988年の毎日王冠でのこと。スタート地点で輪乗りをしていたシリウスシンボリが、レジェンドテイオーの脇腹を蹴り上げた。馬体検査の結果、被害者のレジェンドテイオーは競走除外の憂き目に遭った一方で、加害者のシリウスシンボリは2着に好走。なんだかやるせない気持ちになった覚えがある。ちなみに勝ったのは当時飛ぶ鳥を勢いのオグリキャップ。これが重賞6連勝目だったはずだが、このレースに限ればシリウスシンボリの印象が遥かに強い。

蹴り癖は気性の荒さの表れとされるが、一方で強い馬に多いとも言われる。1983年のオークスを勝ったダイナカールも、たしかしっぽに赤いリボンをつけていた。冒頭で触れたドゥラメンテの3代母。あの気性と強さは曾お祖母ちゃん譲りなのかもしれない。

 

***** 2015/06/29 *****

 

 

 

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