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2015年6月 1日 (月)

名馬のエピソード

皐月賞と日本ダービーを圧勝し、史上23頭目の春クラシック2冠馬に輝いたドゥラメンテ。だが、皐月賞は賞金不足から除外される公算が高く、当初は青葉賞からダービーへという青写真が描かれていた。皐月賞の登録時点でジョッキーが決まっていなかったという2冠馬に似つかわしくないエピソードも、事情を鑑みれば致し方あるまい。

だが、グァンチャーレやシャイニングレイといった重賞ウイナーが次々と皐月賞回避を表明。16年ぶりにフルゲート割れとなったことで、皐月賞への出走が叶った。桜花賞を除外されて牝馬2冠を逃したミッキークイーンとは逆のパターン。競馬に“たら・れば”は禁句だが、もし皐月賞に出走できていなければ、当然ながら春2冠は達成されていなかったのだし、ダービーの行方もどうなっていたか分からない。

Dora2 

これほどの能力を持ちながら、思うように獲得賞金を積み上げることができなかった原因のひとつがゲートだった。昨年10月のデビュー戦は、ゲート内で暴れて2着。2戦目の未勝利で勝利を挙げたものの、やはりゲート難を露呈し、ゲート再審査の憂き目に遭う。

クラシックを展望するには大事な時期である。だが、陣営は気性の改善を図るべく放牧を決断。同期のエリートが朝日杯やホープフルSで賞金を稼ぎまくっているのを横目に、のちの2冠馬はゲート内に縛られる日々を過ごした。その華やかな血統を思えば、関係者にとっては歯がゆい冬だったに違いない。

Dora 

2月のセントポーリア賞は自身の復帰戦でもあると当時に、間近に迫ったクラシックを考えれば背水の一戦でもあった。そこで5馬身差圧勝の一発回答。折り合いを気にするあまり後方まで下げてしまった共同通信杯の取りこぼしは、ゲート練習に貢献してくれた石橋脩騎手ゆえに、声高に責めるのも憚られるが、結果的にデムーロへの乗り替わりを推し進めた側面も否定できない。

Mirco 

ゲートに縛られる日々、皐月賞の奇跡的なフルゲート割れ、そして名手への乗り替わり。そも、デムーロ騎手が昨年のJRA免許試験に合格したことも、ドゥラメンテ物語の始まりのひとつだった。歴史的名馬にはエピソードのひとつやふたつはあるもの。そういう意味では、ドゥラメンテは既に歴史的名馬の条件を備えているのかもしれない。

 

***** 2015/06/01 *****

 

 

 

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