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2015年5月 8日 (金)

シンコウエルメスの血

先週土曜の東京9Rは芝2400m陣馬特別。2010年の春の天皇賞を勝ったジャガーメイルは、この陣馬特別の勝利をきっかけに3連勝でオープン入り。その勢いのまま暮れの香港ヴァーズで3着に入り、2年後には春の盾を制するまでに成長した。今年のメンバーの中に将来の天皇賞馬がいないとも限らない。1000万の条件戦とはいえ、ごまかしのきかない府中の12ハロンなればこそ、注目する価値はある。

Jinba 

勝ったのは戸崎圭太騎手騎乗のワールドレーヴだった。ファンタスティックライト産駒の5歳牡馬。4角最後方の位置取りから、直線だけで13頭をゴボウ抜き。その上がりは33秒6だというからすごい。中団から抜け出して一度は先頭に立ちながら2着に敗れたレオニーズの田中勝春騎手は、「見えないところから来られた」と悔しがった。その気持ちは分かる。

NZT2着のセイクレットレーヴの半弟で、叔母にには重賞戦線で活躍したエルノヴァがいる血統。祖母シンコウエルメスから広がる母系には、重賞勝ち馬こそいないが活躍馬が多い。シンコウエルメス自身、英・愛ダービーとキングジョージを圧勝したジェネラスの半妹という良血で話題になった。だが、デビュー戦で5着に敗れたあと、重度の骨折を負ってしまう。

本来なら予後は不良だった。だが、世界的名血を残したいという関係者たっての願いもあり、わずかな可能性にかけて手術に踏み切る。結果は成功。競走馬としての復帰こそ叶わなかったが、命を救うことができたおかげで、セイクレットレーヴやエルノヴァやワールドレーヴが生まれてきたのである。そう思うとワールドレーヴの勝利も、何か特別なものに見えてくる。

Jinba2 

2001年にはシンコウエルメスの全妹・イマジンが英オークスを勝った。これでシンコウエルメスの牝系にかかる期待はますます大きくなるに違いない。むろんその期待はワールドレーヴにも向く。父ファンタスティックライト、母の父ブライアンズタイム、母の母の父サドラーズウェルズ。さすがにこの配合なら遅デキだろうとは思っていたが、5歳春にしてようやく末脚が切れるようになった。なにより奇跡的に繋がった血統ゆえの生命力の強さを感じる。

果たして彼はジャガーメイルの軌跡を追えるだろうか。注目していきたい。

 

***** 2015/05/08 *****

 

 

 

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