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2014年12月20日 (土)

鍋は料理だ

年の瀬から寒い日が続きますね。こう寒いと鍋が恋しくなる。

Dober 

昔、ワールドスーパージョッキーズシリーズで来日したフランス人カメラマンを食事に連れて行ったことがある。同じ日に行われた阪神3歳牝馬Sをメジロドーベルが勝っていたということは、1996年の12月か。とにかくこの日の阪神はとてつもなく寒かった。なので、ここは鍋しかあるまいとカニ鍋を奮発したのである。そしたらそいつが、「日本の鍋料理というのは“料理”と言えるのか?」みたいなことを言い出した。せっかくご馳走してやっているのに、フランス人はこういうところが面倒くさい(笑)

ただ、鍋に関してはフランス人に限らず多くの外国人はこう思っているフシがあって、刺身にしても「美味いけど魚を切っただけだろう?」などと言い出す。「ナベだって、料理人は具材を切ってるだけじゃないか」と彼は主張するのである。

具材の下ごしらえとか、出汁の取り方には料理人の技術が凝縮されていて、それが味を大きく左右すんだよと説明しても、「それなら厨房で最後まで煮込んで、出来上がりを出せばイイ」と反論してくる始末。

元来日本の家屋には囲炉裏というものがあり、冬場はそこに鍋を吊して煮炊きすることで暖房効果も得られた。その吊された鍋から直接食事をすることが、鍋料理の原点と言われる。そしてその習慣は、囲炉裏をガスコンロに変えて現在も生き続けているのだ。

ともあれ私は鍋料理は立派な料理だと考えているので、自宅で食べることもさることながら専門店で食べることも結構多い。調理の過程を客自身が実践できるから、他の料理に比べてプロのワザを盗むという楽しみもある。具材の切り方や出汁の味、あるいは鍋に入れる順番などに「これは!」というモノがあれば、忘れぬうちに自宅で再現に挑むことにしている。

実は今日は恵比寿の『軍鶏丸』で忘年会だった。むろんメインは水炊きである。

Shamo 

濃厚なコラーゲンスープを張った鍋に、まずは砂肝、レバー、つくねを投入。続いてジューシーなもも肉。ムネ肉は火を通し過ぎないよう、しゃぶしゃぶ感覚でいきたい。それらが済んだらようやく野菜。そしてシメのうどんへと続く。これが水炊きの流儀。最初に野菜を入れてしまうと、スープが薄くなってしまうのである。

旨い。一同声を無くしてつくねを頬張り、ムネ肉を齧り、そしてうどんをすすった。この旨さは何より鮮度の良さの賜物。酒よりもこのスープを飲み続けたい。あらためて鍋は立派な料理だと実感した。今度、自宅で同じ味の再現にトライしてみよう。

 

***** 2014/12/20 *****

 

 

 

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