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2014年10月26日 (日)

58.5キロを背負って

豪州コーフィールドカップでGⅠ初制覇を果たしたアドマイヤラクティだが、次に出走を予定しているメルボルンカップででは58.5キロを背負うことが既に主催者から発表されている。スポーツ報知によれば「同レースで58キロを超える馬は1975年のビッグシンク(58.5キロ)以来、勝利していない(10月21日付)」のだそうで、つまりそれだけの“酷量”だということであろう。

Admire 

そもそも、コーフィールドCが58キロのトップハンデとされたこと自体、私はいまだに納得できない。もともと9月上旬に発表されたアドマイヤラクティのハンデは56キロ。トップハンデは今年のエクリプスSを制したムカドラムの58キロである。この時点で私はおかしいと感じた。ハンデGⅢを1勝しただけのアドマイヤラクティと、英国上半期中距離チャンピオンのムカドラムとの差が、たった2キロであるはずがない。

しかも、56キロを超えるハンデ上位陣が次々と回避を決めると、「トップハンデ馬が背負う斤量は58キロ以上でなければならない」という不可解なルールにより、全馬2キロ増となってしまった。しかし同じ2キロ増と言っても、50キロから52キロになるのと、56キロが58キロになるのとでは馬への負担度が全然違う。

実際、梅田智調教師もこの斤量には不満を隠さなかった。それでも勝ったアドマイヤラクティは偉い。でもメルボルンCでは58.5キロを背負う羽目に。これは重い。

ハンデというものは出走メンバーの相対的な力関係によって決まるものだが、もともと豪州のハンデキャッパーは欧州馬に厳しいと言われてきた。その矛先が日本馬にも向いてきたのかもしれない。2006年のデルタブルースは56キロで優勝し、2着ポップロックも53キロと恵まれていた。そう何度も日本の馬に勝たれてはたまらない。そんな思惑でもあるのかと、つい疑ってしまう。

折しもシドニーでは環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の真っ最中。軽種馬の輸入関税が高すぎる上、ダービーや天皇賞に外国産馬の出走が認められていないのは明らかな非関税障壁だとして、かねてより日本批判の先頭に立ってきたのは誰あろう豪州である。その裏で、GⅢ勝ちがやっとのアドマイヤラクティに、やれ58キロだ、58.5キロだと重量を課してくるその姿勢は、決して褒められたものではあるまい。「アウェーの洗礼」と言うのとは、またちょっと違う次元の問題だと思う。

Kiji 

ちなみに、メルボルンCで58キロを超える馬の優勝が1975年以来途絶えているのはまぎれもない事実だが、2005年に牝馬のマカイビーディーヴァが58キロを背負って3連覇を果たしている。牝馬の58キロは牡馬に換算すれば60キロ。それを思えば58.5キロは決して絶望的な斤量ではない。さらに付け加えれば、1975年に58.5キロを背負って優勝した馬の名前は「Think Big」。つまり「ビッグシンク」ではなく、「シンクビッグ」が正解である。

ともあれ、アドマイヤラクティには頑張ってもらって、日本生産馬の強さを見せつけてもらいたい。あと報知さんも、もうちょっと頑張りましょうね。

 

***** 2014/10/26 *****

 

 

 

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