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2014年8月 5日 (火)

夜の船橋

先週、船橋競馬場が来年からナイター開催を実施すると発表した。

地方競馬のナイター開催は、1986年の大井を嚆矢に、旭川(既に廃止)、川崎、帯広、門別、高知、そして園田の順に施行されており、船橋での開催が実現すれば8番目の施行となる。だが、実際には川崎と同時期に船橋のナイター化が検討されていた。

計画断念の理由については、隣接する谷津干潟に生息する野鳥への影響が云々されているが、実際には莫大な費用問題によるもの。なにせ川崎のナイター化費用だけで60億円である。川崎と船橋の両競馬場を所有する㈱よみうりランドにすれば、両方をいっぺんにナイター化すれば120億円の出費。そう簡単に出せる金額ではなかろう。

Kawasaki 

ナイター化に必要な設備は照明塔だけではない。バス輸送の強化や、駐車場の整備。門別の場合は防寒対策も必要だ。それでも、近年は門別が12億円、園田が9億円だったように、照明の明るさを抑えるなどして、割安なナイター化を実現しているところも多い。発表された船橋のナイター化費用も9億円。これなら出せない額でもない。そんなところへ船橋オートの廃止が報じられた。船橋オートも、よみうりランドの所有物である。今回の件は、競馬とオートをセットにしたトータルプロジェクトと見るべきであろう。いや、もとをただせば、昨秋のメガソーラー設置から話はすでに始まっていた。

Megasoler 

競馬のナイター化の目的はただひとつ、売り上げ増に尽きる。I-PATとの併売が始まって、全国的には地方競馬の売り上げは回復基調だが、平日の昼間しか開催のない競馬場の苦戦傾向は変わっていない。門別や高知で売り上げV字回復を実現した「ナイター&I-PAT」の組み合わせに期待を寄せることは理解できる。

だが、船橋競馬場のリリースにあった「昼間開催との比較で35%の入場者増を見込んでいる」という見通しは、果たしてどうだろうか?

夜の南船橋界隈は「ららぽーと」関係者でさえ気を揉むほどの閑散ぶりだ。大井や川崎のようにオフィス街近接というイメージも薄い。仕事終わりに行く客もそりゃあいるだろうが、むしろ昼間だから行くことができたという客の足が遠のく恐れがある。さらにナイター化と同時に実施される新橋場外の閉鎖も大きい。場外閉鎖の影響がナイター効果を食ってしまわないか。心配は尽きない。

ネガティブな思いばかり募るのは、私の個人的な事情にある。なにせ船橋は遠い。最終レースが20時50分だとして、そこから普通に帰宅しても22時半。「軽く食事でも」、となれば零時近くになりかねない。しかも、園田と同じ程度の費用でナイター化を実現するとなれば、照明の明るさも園田程度と考えるべきであろう。大井に比べれば半分程度の明るさである。昼間開催なら、夕陽が優勝馬を正面から照らし出す美しいゴール前も、ナイター化によって暗闇での撮影を強いられることになるのかもしれない。

Fastfriend 

来年のGW開催までは今まで通りの昼間開催で、ナイターはその次の開催からとのこと。しかも、全日ナイター開催ではなく、園田のように特定日のみがナイターとなるのでは?という噂も耳にする。“I-PAT派”にはどうでも良い話かもしれないが、私を含めた“現地派”には重大案件。早め早めの情報開示を関係者にはお願いしたい。

 

 

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