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2014年7月 7日 (月)

35頭のラストクロップから

先週土曜日は開催初日の福島に足を運んだ。

Fukushima 

10週20日間にも及ぶ東京開催の直後なら、東京からの遠征組は少ないのではないか?

―――そんな私の見込みは、朝7時の東北新幹線に乗り込んだ瞬間に間違いであることが判明する。福島へ向かう新幹線はほぼ満席状態。しかも座席のあちこちから、競馬専門紙の花が咲いているではないか。福島駅に降り立てば、タクシー乗り場は重賞開催日かと見まごうような長蛇の列である。これも回復基調にある景気のおかげなのか、あるいは現地主義の競馬ファンが増えたのか。ともあれ、ここ数年忘れかけていた、「暑く熱い、福島の夏」の光景を思い起こしつつ、5レースの2歳新馬戦を迎えたのである。

勝ったハタノガイストは、サクラバクシンオー産駒の牡馬。ゲートの出は今ひとつだったものの、二の脚の速さで3コーナー手前でハナを奪い、そこからはスピードの違いを見せて逃げ切った。

Hatano 

ハタノガイストを管理するのはサクラバクシンオーの主戦だった小島太調教師。だが、サクラバクシンオー産駒での勝利は、実は意外にも少ない。最後の勝利は2006年1月中山のレッドスプレンダーにまで遡る。実に8年半ぶりの美酒だが、それがサクラバクシンオーの最後の世代だと思えば、その味もまた格別であろう。

2011年にこの世を去ったサクラバクシンオーの産駒は、この世代がラストクロップ。しかも種付けシーズン途中の急逝だったことから、この世代の血統登録数はわずか35頭に留まる。

それでも、こうしてハタノガイストが1番人気に応えて勝ち上がり、翌日曜の福島でもクラウンノキミが芝1200mの新馬戦を一気呵成に逃げ切った。土曜中京の新馬でクビ差2着のグレイトチャーターをはじめ、リミットブレイク、アポロノシンザン、ショウナンライコウらが、未勝利を勝ち上がるのも時間の問題であろう。

フジキセキが、自身最後の世代からイスラボニータを輩出したように、サクラバクシンオーの数少ないラストクロップから大物が現れたとしても、とりたてて驚く必要はあるまい。

日本が育てたパーソロンの父系が途絶えるのは、もはや時間の問題だが、同じく日本が育てたテスコボーイから続く父系は、サクラバクシンオーからバトンを受けたショウナンカンプが受け継いでおり、いずれ種牡馬となるグランプリボスも加わって、まだまだ継続する。その系譜を一層盤石にするためにも、“最後の大物”の出現を期待したい。

 

 

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コメント

調べてみますとテスコボーイは1967年に引退してるんですね。その夢の続きをテスコボーイを知らない自分が見続けてると思うと、不思議な気持ちと感動する気持ちと感謝する気持ちでいっぱいになりますね。

投稿: ヘイケン | 2014年7月 8日 (火) 00時53分

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