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2014年7月 8日 (火)

未勝利脱出

ちょいと古い話だが、1月26日の中山3Rは、牝馬限定の3歳新馬ダート1200m戦。16頭立てのレースは1番人気のキャレモンショコラが勝った。良馬場の勝ち時計は1分13秒4。

新馬戦とはいえ、この時季のこの条件である。そのレースで2着以下に負けた15頭から「未勝利脱出」の声が、なかなか聞こえてこなかったのも無理からぬ話か。勝ったキャレモンショコラにしても次走の500万条件で9着と大敗し、それ以後は出走さえしていない。

そのレースから半年近くが経った7月5日の福島4Rは、ダート1150mの3歳未勝利戦。ポンとゲートを出たダイワコンシードがハナを奪うと、そのまま後続をグングン引き離して8馬身差の圧勝劇を演じてみせた。勝ち時計1分7秒5は早い。

Daiwa 

逃げては直線で捕まる―――そんな競馬を繰り返していた東京での姿がまるで嘘のような豹変ぶり。「勝つ時はメチャクチャ強い」。そんな父・ローエングリンの現役当時を彷彿とさせる、圧倒的なレースだった。

同じ日の6Rも3歳未勝利戦だが、今度は芝の1800mという条件。サクラバクシンオー産駒のサンアグライアが、2番手から抜け出して快勝した。

Sang 

実は、この日福島で嬉しい初勝利を挙げたダイワコンシードとサンアグライアは、いずれも同じ新馬戦でのデビューを果たしている。それが1月26日の中山3R。あの牝馬限定ダート1200mなのである。

あの日、コンマ5秒差の3着に敗れたダイワコンシードは、その後も一貫してダートの短距離戦を使われ続け、5戦目にしてついに未勝利を脱出した。

一方、キャレモンショコラから4秒近く離された10着に大敗したサンアグライアは、ダイワコンシードとは逆に、芝に矛先を向け、さらに距離を変え、競馬場も4場を渡り歩いて、ついに福島の芝1800mという条件を見つけて初勝利を掴み取った。

初勝利までの過程に違いはあれど、彼らの勝利の影には陣営の冷静な判断と執念を感じずにはいられない。明らかに不向きと思える条件ばかりを走らされ、不完全燃焼のまま競走生活を終えていく馬が、どれほど多いことか。南関東にもJRAの競走生活に見切りをつけて移籍してくる3歳馬が増えてくる頃合い。そんな季節の未勝利勝ちは、また格別であろう。逆に、人気を集めながら惜敗した馬の焦燥感はなまなかではない。とかく「つまらない」と言われがちな3歳未勝利戦。だが、関係者にとっては重賞にも負けぬほどの緊張感が伴うこともある。

 

 

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