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2014年5月31日 (土)

ロイヤルダービー

明日の日本ダービー当日の東京競馬場に、皇太子殿下のご行啓を賜ることとなったそうだ。

Vodka 

皇太子殿下のダービー観戦はウオッカが勝った2007年以来のこと。その2年前に天皇皇后両陛下をお迎えした天皇賞(秋)では、紅一点のヘヴンリーロマンスがゼンノロブロイを破る大金星を挙げている。そうなると明日のダービーはレッドリヴェールだろうか。桜花賞2着から挑戦の2歳女王という点では、ウオッカとまったく同じ。福永騎手がヘルメットを脱いで敬礼するシーンを、つい想像してしまう。

天皇杯が授与されるスポーツは少なくないが、「天皇賞」は競馬だけ。競馬に携わる人のささやかな誇りでもある。

競馬に天皇杯が下賜されたのは、明治38年のこと。天皇賞こそ最高の名誉と考える競馬人の気持ちは、この伝統に根ざしている。天皇賞の前身でもある帝室御賞典の優勝馬には、賜杯だけで賞金など出なかった。

明治天皇は56回も競馬を御覧になったとの記録も残る。当時の競馬は軍馬の資質向上という側面を持っていたにせよ、その回数の多さに驚かされやしないか。戦前に行われたダービー馬13頭のうち6頭は、御料牧場、すなわち皇室の生産馬だった。現在では天皇賞のほかに高松宮記念というGⅠもある。

今上天皇陛下は皇太子時代に2回、天皇として2回、つごう4回東京競馬場にお見えになられた。観戦されたレースは1986年のエジンバラ公御来場記念と、87年、05年、12年の天皇賞(秋)。そのたびにファンは拍手でお迎えし、優勝騎手は深々と礼をした。

しかし、陛下は日本ダービーをご覧になられたことはまだない。皇太子時代にエプソムのロイヤルボックスで英国ダービーをご覧になったことはあるのに、我が国のダービーをご覧いただけていないことには、幾分複雑な思いもよぎる。ちなみに、陛下がご覧になったダービーの勝ち馬はピンザ。サー・ゴードン・リチャーズがようやく手にした歴史的なダービーだった。ファン目線としては、ちょっと羨ましい。

 

 

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2014年5月30日 (金)

苦味

ダービーの声を聞くと、なぜか負けた馬ばかりが脳裏に浮かんでくる。それだけ負け続けているということか。

馬券を買うようになってから、私がダービーで本命にした馬たちを思い出してみる。

出遅れた上に、直線では左右から挟まれたアズマハンター。ラグビーボールはスローペースに泣き、直線いったんは先頭に立ったメジロアルダンは、あろうことかサクラチヨノオーに差し返された。キングヘイローやコスモバルクは重圧に潰され、豪雨に沈んだアンライバルドは記憶にも新しい。懐かしさと、そして若干のほろ苦さを伴って思い出がよみがえるのも、この時季の慣わしだ。

この時季の苦い慣わしのもうひとつは鮎。昨日、桜新町『ルレ・サクラ』にて初ものを食する機会に恵まれた。和歌山産鮎のコンフィ。コンフィとは、低温の油でじっくりと揚げる料理法だが、そんなことをしたらせっかくのワタがスカスカになってしまうのではあるまいか?

Ayu 

そんな私の心配はまったくの杞憂に終わった。皮目はパリッと香ばしいのに、しっとり感を失わぬワタはフルーツを思わせる爽やかな香りと軽快な苦みをたたえている。これほど胸のすく味わいを、私は他に知らない。この皮とワタのハーモニーを生み出すために、調理には5時間をかけているのだそうだ。さもありなん。

ところが同行した若者がワタを食べようとしない。どうして?と聞いたら「苦いから食べられない」と言う。なんじゃそりゃ。

巷間、苦味を苦手にする人が増えているらしい。シェフも「若い人のほとんどはワタの部分に口を付けません」という。ワタが苦くない養殖鮎の開発も進んでいるというから、空いた口がふさがらない。

幼い時分からファミリーレストランやファストフードといった中庸な味付けにばかり親しみ、苦い味を学ぶ機会を失ったことで、苦みというものを理解できぬまま大人になってしまったのであろう。様々な経験や学習を経なければ苦い味を「おいしい」と感じることはできない。苦味は「大人の味」でもある。

しかもこれは味覚の問題だけにとどまらない。人は様々な苦い失敗を重ねて大人になっていく。豊かさの中で、そうした機会も失われつつある。

苦い味だけでなく、苦い思いも避け続けて成長した大人には、競馬の真の面白さなど、きっと理解できないのではあるまいか。

1992年のスプリングS。私の軸馬ライスシャワーは4着だった。とはいえ12番人気を思えば悪くない。そこで次の皐月賞でもライスシャワーから買ったが、今度は11番人気で8着。それでもしつこくNHK杯でライスシャワーを追いかけるも、9番人気で8着に終わった。それが、「もう買うのをやめた」とバッサリ切ったダービーで、16番人気ながら2着の激走である。競馬は皮肉だ。このほろ苦さを味わえるようになれば、競馬ファンとしてようやく一人前なのではあるまいか。

ちなみに今年のダービーが行われる6月1日は「鮎の日」でもあるらしい。魚へんに占うと書く鮎は、縁起の良い魚でもある。

 

 

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2014年5月29日 (木)

遠い世代交代

ダートグレードの優勝馬7頭が顔を揃えた昨日のさきたま杯は、見ようによっては豪華メンバーと言えなくもなかったが、現場では「見飽きたメンバー」という声も聞こえてきた。4歳、5歳の参戦はゼロ。12頭の平均年齢が7.6歳では、見飽きたという声も頷ける。

Kopano 

「強い4歳馬」というのが今現在のダート路線のトレンドだ。先週土曜の平安Sには5頭の4歳馬が出走して、そのうち2頭のワンツーフィニッシュで決着。出走馬の平均年齢は5.4歳だった。GⅠ連勝のコパノリッキーを筆頭に、ソロルやクリノスターオー、ベストウォーリアといった4歳勢の活躍は、ダート路線の世代交代を印象付けている。

今年に入ってからJRAのダート重賞に出走した馬はのべ96頭。そのうち約1/4にあたる23頭を4歳馬が占め、のべ6頭が馬券に絡んでいるのだから、「強い4歳馬」というのは数字の上でも間違っていない。

一方、地方で行われたダートグレードレースの出走馬のべ133頭のうち、4歳馬は全体の1割にも満たない12頭に留まる。これで4歳馬の活躍を期待すること自体無理な話で、実際に馬券に絡んだのはかしわ記念を勝ったコパノリッキーの1回しかない。逆に8歳馬は3勝(2着2回、3着5回)と大活躍。ちなみに、JRAのダート重賞で馬券に絡んだ8歳馬は、根岸Sで3着に入ったシルクフォーチュンのみだ。

これには、地方で行われるダートグレードの出走馬選定ルールに加え、地方所属の強豪馬がダートグレードレースを避ける風潮が大きく影響していると思われるが、いずれにせよ地方のファンにしてみれば面白い話ではあるまい。一昔前なら8歳馬の重賞勝利はそれだけでニュースだった。

そんな我々の思いを汲んでくれたのか、さきたま杯は若手が奮起。逃げ込みを計るトキノエクセレントを、ノーザンリバーがゴール寸前で捉えてみせた。

River 

「若手」と言っても6歳馬。両者の対戦もJRAを含めればこれが初めてではない。7番人気トキノエクセレントが2着に割って入ったわりに配当が安く感じたのは、浦和のファンにしてみれば枯れきったメンバーだったということであろう。ダートグレードの世代交代は、まだまだ遠い。

 

 

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2014年5月28日 (水)

NASH

ダービーウィークともなれば人と会う機会も増え、勢い酒の量も増える時期なのだが、今年は少し様相が違う。

実は先日受信した人間ドックにおいて、肝機能に所見が出てしまったのだ。それで酒を控えざるを得なくなっている。

人間ドックの結果如きで騒ぐ必要なんてない―――。そうおっしゃってくれる方もいないわけではないが、20数年前に肝臓を患って入院生活を送った身としては、γ-GPTの値が300を超えたことを一笑に付すことは憚られる。それで今宵は馴染みのフレンチレストランに来ながら、なんとなく気後れしてフォアグラには箸をつけられず、ワインの代わりに烏龍茶をガブ飲みして腹を満たした。食事の相手も店の人も、きっと不思議に思ったことだろう。

しかし、もともとそんなに酒を飲む方ではない。飲むよりも食うことに金を遣うタチでもある。それで「肝炎が疑われる」と言われても、ハイそうですかと承服しかねる部分もある。

人間ドックの掉尾を飾る医師との面談の席で、私はそう訴えてみた。

すると、肝臓のエコー画像を見ながら、その女性医師はこう告げたのである。「ナッシュかもしれません」。

「なっしゅ……ですか?」

「そう、エヌ・エー・エス・エイチでNASH。訊いたことありますか?」

「えぇ、あります。大井で走っていたジョリーズヘイロー産駒の牡馬ですよね」

「は?」

「彼は6勝してますが、7番人気とか、10番人気とか、13番人気とか、とにかく人気薄で勝つんで、我々も気が気じゃなかったんですよ」

「いや…、あの…」

「条件戦ばかり走ってましたけど、たしかセレンが勝った東京記念にも出ていたかな。でもナッシュはたしか、昨年9歳で引退したはずではありませんか?」

「なにワケの分らないことを言ってるんですか! 非アルコール性脂肪性肝炎の頭文字を取って“NASH”です。放っておくと肝硬変や肝がんになる可能性だってあるんですよ!」

Nash  

こってり叱られた上に、減量と断酒を厳命されたのである。しかし、ナッシュというのは確かに怖い病気らしいから、知らん顔をするわけにもいかない。なにより肝臓に関しては前科一犯である。

しかも経過観察は向こう1年にも及ぶという。酒を断つのはともかく、この歳での減量はことのほか厳しい。競馬場での一番の楽しみが食事という私にとっては、競馬場がつまらん場所にもなりかねない一大事だ。このブログのタイトルも見直しを迫られるかもしれない。やれやれ。

 

 

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2014年5月27日 (火)

落鉄

まず、今回のハープスターのゴール前写真をして、多くは「落鉄寸前」という表現で報じられているけれど、ここでは「落鉄」と呼ぶことにする。エアグルーヴの引退レースとなった有馬記念の「落鉄」も、実は同じ状態だった。完全に蹄から離れておらず、釘一本でぶら下がっている状態も含めて競馬サークルでは「落鉄」と呼ぶことが多い。

Harp_2

ハープスターの敗因が落鉄にあったかどうかは定かではない。騎手も、調教師も、そこには言及しなかった。レース中に左前と右後の二か所を落鉄しながら、それでも重賞を勝ったワンカラットの例もある。だから、ここではあくまで一般論を述べるにとどめたい。

Tetsu_2

前肢の落鉄は後肢の蹄がぶつかることによって発生するケースがほとんど。雑踏で靴の踵を踏まれるようなものだと思えばいい。スタート直後によくそれが起きる。だが、一周目のゴール板通過シーンを見る限り、この時点でハープスターの左前の蹄鉄は、しっかり装着されていた。少なくとも、スタートで落鉄したわけではないようだ。

Harp11

「落鉄はゴール寸前ではないか」という意見もある。大外から矢のように飛んできたハープスターは、一瞬「これなら差せるのではないか?」と思わせる勢いがあったはずなのに、ゴールまであと数完歩というあたりで、急に勢いが鈍った。あの僅かな失速の原因を落鉄に求めようとするものだ。

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だが、直線の坂を上り切った時は、既に鉄が浮いているのが確認できる。この角度で見る限り、蹄の左側の釘2本程度でかろうじて留まっているようだ。1本だけだと、そこを軸に回転ズレを起こして、もっと悲惨なことになるケースもある。そういう意味に限れば、不幸中の幸いだった。

Harp22

実際、落鉄を起こしたのはいつか? 想像でしかないが、2コーナーで前に寄ってきた馬と接触しそうになり、川田騎手が一瞬手綱を引くシーンがあった。ここではないか。それまで伸びやかに走っていた馬がブレーキをかけられると、四肢が収縮して後肢と前肢が激突するきっかけとなりやすい。

ともあれ、落鉄は単なる不運である。騎手のせいでも、調教師のせいでも、ましてや装蹄師の責任でもない。蹄鉄は様々な原因で落ちるもの。今のように兼用鉄が普及する以前は、落鉄など日常茶飯事だった。飛んだ蹄鉄が後続の馬に突き刺さるという事故も起きている。

現代において単勝1.3倍の本命馬が、落鉄状態で僅差の2着に敗れれば、それなりの騒ぎになるのは仕方ない。だが、冒頭でも触れたように落鉄がレース結果にあたえた影響を、我々が知る手段を持たないのも事実。少なくとも、2コーナーでハープスターが転倒したり、外れた蹄鉄が他の馬を傷つけたりするような事態に至らなかったことを安堵しよう。

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2014年5月26日 (月)

オークス馬の連闘

5つのクラシックレースで、一番消耗度が激しいのは恐らくオークスであろう。まだ成長途上の時期に走る府中の2400mは、牝馬にとって想像以上に厳しい。昨日のオークスのパドックでは「ハープスターなら連闘でダービーに行っても勝てる」という声まで聞こえたが、レースでは負けちゃったことだし、そもそもダービーの登録もないし、無茶はしない方がよさそうだ。

Harp_2  

オークスが春に、それもダービーの直前に移った1953年以降、樫の女王に輝いた61頭のうち、23頭はその後1勝もできずに引退に追い込まれている。オークスを頂点にして、競走生活の下り坂を迎える馬は少なくない。

それでも過去には、連闘も厭わず果敢にダービーを目指したオークス馬がいる。その第一号は、ダービー前週に行われるようになった最初のオークスを勝ったジツホマレ。だが、あろうことかダービー当日の朝になって出走を取り消した。その理由は「疲労」と記録に残る。数知れない取り消しの中で、疲労が理由の馬はこの一例だけではないか。オークスの消耗度を裏書きする実例であろう。

オークス馬の挑戦がもっとも話題になったダービーは、無敗の牝馬2冠馬ミスオンワードが出走した1957年だとする声が多い。

前年の2歳牝馬チャンピオンのミスオンワードは、オークスを勝って通算成績を8戦全勝とすると、その勢いのまま翌週のダービーに駒を進めた。サドラーズウェルズやヌレイエフの近親という血統的背景も後押しして、連闘になるにも関わらずダービーでは3番人気に推されるが、結局はヒカルメイジの17着と惨敗してしまう。

オークスが春に行われるようになった1953年以降、連闘でダービーに挑んだオークス馬の中で最高の成績を収めているのは、1961年のチトセホープである。ハクショウがメジロオーとハナの接戦を演じたことで有名なダービーで、「髪の毛一本の差」と言われるほどの僅差で1番人気のハクショウに凱歌が上がるのだが、その激戦から僅か1馬身しか離れていない3着に、チトセホープが粘りこんでいたことはあまり語られることはない。「もし最初からダービーを目指していれば勝っていた」と言われても、特に否定する理由はなかろう。なにせ、過酷な府中の12ハロンを8日間で二度走ってこの成績なのである。

オークスが春に行われるようになってから、オークスとダービーを連勝した馬はいない。しかし、もしダービーで両隣の2頭が転倒するという不運な事故に巻き込まれなければ、1956年のフエアマンナが、その大記録に届いていたかもしれない。なにせ、それだけの不利を受けながら6着と善戦しているのである。

この年のダービー馬は、後に殿堂入りを果たすハクチカラだった。フエアマンナはダービー後、ハクチカラと6回対戦し、3勝3敗。62キロを背負って60キロのハクチカラを破ったこともある。6度目の対戦でハクチカラに先着を許したが、レース中に骨折していたのだから、これは仕方がない。

ちなみに、フェアマンナはオークスの前週に行われたオープン戦も勝っていた。すなわち3連闘でダービーに挑戦した唯1頭のオークス馬ということになる。現代の常識では考えられまい。この記録が破られることは、もはやないだろう。

 

 

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2014年5月25日 (日)

父の遺伝子

そういえば、あの時も単勝オッズは1.3倍だった。

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2005年の有馬記念。単勝1.3倍。ダントツの1番人気に推されたディープインパクトは、ハーツクライを半馬身捉えきれず2着に敗れた。スタンドの悲鳴と、その後の異様なざわめきは、今も耳に残って離れない。デビュー以来9戦目にして彼が初めて喫した敗戦は、一般紙の一面でも取り上げられるほどの衝撃だった。

あれから9年。両者の娘が再び似たような立場で相まみえることとなったのは、競馬の神様のいたずらか。ハープスターの単勝オッズ1.3倍は、未知の要素盛りだくさんのオークスとしては前代未聞であろう。ダンスインザムードやブエナビスタが記録した1.4倍をも上回る人気。父・ディープインパクトも、母の父・ファルブラヴも、決して2400mが歓迎のクチとは言えないのに、それでも多くのファンは33秒台の末脚に賭けたのである。

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しかし勝ったのはハーツクライの娘・ヌーヴォレコルトだった、チューリップ賞で2馬身半あった差を、桜花賞では1馬身足らずにまで縮め、そしてついに逆転を果たしたのだから、馬はもちろん関係者の努力も素晴らしい。上位人気馬のほとんどが体重を減らしたにも関わらず、6キロの体重増が発表された途端、単勝オッズが10倍を割り込んだ。やはり見る人は見ている。

Nuvo2  

多くのファンが信じた通り、ハープスターは唯一33秒台の末脚を繰り出した。最後方からレースを進めて、大外に回すのは、調教師がこれまで何度も強調した作戦通り。「位置取りがもっくと前なら勝っていた」とか「内を回れば勝っていた」などという指摘は意味をなさない。桜花賞もそうだったが、ある意味、ハープスターはただ1頭でレースをしていたと言える。もし、上がり33秒5だったら勝っていた。でも、33秒6だとクビ差前に1頭がいた。それだけの話だ。

それにしても、ハーツクライ産駒は、なぜか人気のディープインパクト産駒を狙い撃ちにする。昨年秋の天皇賞もそう。まるで、あの有馬記念の記憶までもが遺伝子に刻み込まれているようではないか。ディープの遺伝子、ハーツの遺伝子、それぞれが顔を合わせたとき、お互いが不思議な作用を及ぼしているように思えてならない。

 

 

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2014年5月24日 (土)

距離の壁

「マルセリーナは寸が詰まった馬で距離がもつか心配したけど、差のない4着にはきた。あの馬よりは体に幾らか伸びがあるし、問題ないだろう」

「能力的には(ベガのオークスと)同じくらいの自信はある。あとは距離だけ」

「距離はやってみないと分からんけど、脚質や経験から大丈夫だと思っている」

桜花賞の勝ち方があまりに強烈だったことから、「ハープスター vs 17頭」を通り越して、「ハープスター vs 距離」という構図にもなりそうな今年のオークス。管理する松田博資調教師のコメントにも、やたらと「距離」という単語が目立つ一週間だった。

スローの瞬発力勝負が珍しくなくなった菊花賞を思えば、これほどまでに「距離」が語られるレースは、今やオークスだけかもしれない。ほとんど馬が初めての距離。単勝1倍台の有力馬が距離の壁に跳ね返されてきたオークスの歴史が、そんな思いを後押しする。

桜花賞を3馬身差で独走したテイエムオーシャンが2冠目を目指してオークスの2400に対峙したのは2001年のこと。その祖母エルプスは、1985年の桜花賞を逃げ切った快速馬だが、オークスは距離の壁もあって15着に沈んでいた。しかしそこから、リヴリア、ダンシングヴレーヴと重厚な配合を重ねられた孫のテイエムオーシャンなら距離の壁は越えてくれるはず。そう信じたファンは、彼女を単勝1.8倍に支持したが、ゴール前に脚が鈍ったところをレディパステルとローズバドの2頭に交わされて3着と敗れた。

そうかと思えば逆のパターンもある。ロドリゴデトリアーノは、イギリスとアイルランドの2000ギニーを制覇した名マイラー。その産駒エリモエクセルの関係者は、父親の血統的特徴を考え、桜花賞を目標に据えた。オークスは使わずに放牧という青写真である。しかし、その桜花賞であろうことか除外の憂き目を見た。それで仕方なく出走したオークスでよもやの快走である。越えるときは実にアッサリと越えてしまうのが、距離の壁の特徴でもあるらしい。

Erimo  

有馬記念を2勝し、ジャパンカップを2分22秒2の世界レコードで乗り切ったオグリキャップは、1600m(7,0,0,0)の成績が示す通り、本質はマイラーだった。それでも距離の壁を越えて活躍してみせたのは、彼自身の能力の高さに加え、ここぞという場面で発露した「勝たん」とする意志の強さであろう。

ハープスターの能力の高さについては疑う余地がない。あとは、最後の直線で彼女の「意志」を見ることができるか。なるほど敵は17頭ではなく彼女自身にある。

 

 

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2014年5月23日 (金)

金沢へ

JRAのリリースよると、2011年の中山金杯(GⅢ)と中日新聞杯(GⅢ)に優勝したコスモファントム号(牡7歳 栗東・宮徹厩舎)が、5月22日(木)付けで競走馬登録を抹消された。今後は金沢大学で乗馬となる予定だという。

公式なリリースとしては、これで十分なのだろうけど、これでは「ハンデGⅢを2勝しただけ」というイメージを読者に植え付けかねない。老婆心ながら彼の活躍ぶりを補足させていただく。

ダートの未勝利戦を5馬身差で勝ち上がると、2歳秋の萩Sではのちのダービー馬エイシンフラッシュに3馬身余りの差をつけて圧勝している。その勝ち時計1分46秒7はタイレコード。強さだけでなく、芝ダートを問わない万能型であることも証明してみせた。続くラジオNIKKEI杯では、ヴィクトワールピサにクビだけ及ばず2着と敗れるも、ダノンシャンティやヒルノダムールには先着しているのだから立派。むろん、日本ダービー出走の栄誉にも恵まれている。3歳夏のジャパンダートダービーでは、マグニフィカの逃げを捉えることはできなかったとはいえ、ミラクルレジェンドらには先着してしっかり2着を確保した。

Cosmo  

近年でも屈指と呼ばれる2007年生まれ世代にあって、のちのGⅠホースたちと遜色のない実力を発揮していたのが、誰あろうこのコスモファントムなのである。

父のステファンゴットイーヴンは、2000年のドンハンデ(米GⅠ)の覇者だが、日本では馴染みが薄い。実際コスモファントム以外に日本国内で特筆すべき産駒はいないが、ステファンゴットイーヴンの半姉ドレミファバンブーは日本に輸入されており、その子キングバンブーは2011年の報知グランプリカップを勝っているから、あながち日本と縁がないわけでもない。

King  

ちなみにキングバンブーは、その後金沢に移籍した。むろん金沢大学ではなく金沢競馬場。8歳となった現在も元気いっぱいで、あさっての金沢最終レース「能登よさこい祭り特別」に出走を予定している。新天地・金沢での活躍を目指す2頭にエールを送ろう。

 

 

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2014年5月22日 (木)

愛しのジャガイモ

ジャガイモが好きだ。

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大井競馬場にこの春開店した『東京ロティサリー』では、主役であるはずのチキンではなく脇役のポテトばかり頼んでいるし、馬見で北海道を訪れても、千歳空港から真っ先に向かうのはノーザンファームではなくノーザンホースパークで、馬たちには目もくれずに売店で買ったキタアカリのジャガバターを頬張ることにしている。

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居酒屋に入ればポテトフライの注文を欠かさないし、大井競馬場のケンタッキーフライドチキンでチキンを買ったことはないが、フライドポテトはしょっちゅう買っている。ボックスポテトを3箱注文して、「ポテト品切れ」の貼り紙を出させたこともあった。

Kfc  

アメリカで「フレンチフライ」と呼ばれるフライドポテトだが、その発祥の地はフランスではなく実はベルギー。彼の地では「フリット」の名で、ワッフルやチョコレートをしのぐ人気を誇る。第一次大戦中、ベルギー南部戦線で初めてこれを食べた米兵たちが、そこをフランス領内だと勘違いしてこう呼び、そのまま母国に伝わったのだという。

私自身、フライドポテト好きが高じて、ベルギーに1948年から店を構えるフリット専門店『メゾン・アントワン』を訪れたことがある   というのは半分嘘で、わざわざ食べに行ったわけではない。タタソールズ・セプテンバーセールを見たのち、凱旋門賞観戦のためドーバー海峡を渡ったところで、たまたまブリュッセルに立ち寄っただけ。1996年のことだ。

しかし、そのフリットの味は、わざわざ訪れるにじゅうぶん値するものだった。植物油ではなく牛脂を使い、しかも二度揚げされたジャガイモは、表面はカリッカリで、中は文字通りのホクホク。ケチャップではなく、オリジナルのマヨネーズをつけて食べるのだが、これがまた美味い。北海道のジャガイモこそ世界一だと決めつけていた(今もそう信じるが)当時の私にとっては、エリシオの凱旋門賞5馬身差圧勝に匹敵するほどの衝撃であった。

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最近ではフリットを出す専門店が日本にもオープンしているから、わざわざベルギーまで出向く必要はない。広尾の『AND THE FRIET』は、本場ベルギーから空輸したジャガイモのみならず、日本国内から厳選したジャガイモを取り揃え、それぞれの特徴を生かしたフリットを味わうことができる人気店だ。「厳選したジャガイモ」というフレーズだけで、もう居ても立ってもいられなくなりますね。

Friet2  

平日でも行列ができることもしばしば。だが、ブリュッセルの『メゾン・アントワン』も大行列だった。ベルギーには「美味いフリットを食べるには待たなくてはならない」という諺がある   というのは完全なる嘘(笑)。でも、待った分だけ美味しい、というものは間違いなくありますよね。

 

 

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2014年5月21日 (水)

雨に泣く人、笑う馬

ヤンキース・田中将大投手の連勝記録がついに34でストップした。6回を投げてメジャーでの自己ワーストとなる4失点。3回裏、高めに浮いた球を痛打されたのは、突然降り始めた雨の影響もあったか。「ヤンキースの救世主」とまで言われたマー君でも、さすがにお天気には勝てない。

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雨に泣く人がいれば、笑う馬もいる。今日の川崎マイラーズは日中に降り続いた雨のおかげで、水の浮く不良馬場。速いタイムの出る馬場を味方に、JRAから移籍3戦目のサトノタイガーがスイスイと逃げ切った。

Tiger  

勝ち時計1分38秒4は、川崎マイラーズのレースレコード。芝のマイルで1分33秒台の持ち時計があるサトノタイガーにとっては、どうというタイムではあるまい。一方、南関東生え抜きの、2着ソルテ、3着ロンドンアイ、4着スマートジョーカーの持ち時計は1分39秒台。今日の雨は彼らに味方しなかった。

サトノタイガー自身が雨好きかどうかは定かではないが、雨が好きな馬というのはたしかにいる。不良の皐月賞と重のダービーを勝ったクモノハナは、道悪になると動きが変わる雨馬の典型だった。ホッカイダイヤも10勝のうち良馬場は1回しかない。近年ではショウワモダンあたりがそうであろうし、サトノタイガーの半兄シャドウゲイトも雨の中山金杯を7馬身差で圧勝するなど、道悪をめっぽう得意としていた。

一方で雨を嫌がる馬もいる。たとえば2012年の白富士Sなどを勝ったヤングアットハート。厩舎関係者は、「一滴でも雨が体にかかると嫌がる。傘をさして走らせたい」とぼやいていた。なるほど彼の5勝はすべて良馬場で挙げたもの。調教タイムよりも天気予報が気になって仕方なかったという。

この話を聞いて、田中将大の大先輩にあたるベーブ・ルースが日米野球で来日した際、傘をさして外野を守ったというエピソードを思い出した。競馬では馬体重を落とすために合羽を着用して調教することはあるが、傘をさして走った馬となると、残念ながら私はまだその例を知らない。

 

 

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2014年5月20日 (火)

うどんの功徳

競馬場で口にするメニューの代表格はそば・うどんであろう。東京競馬場内には、『梅屋』や『馬そば深大寺』など7店のそば・うどん専門店が暖簾を掲げており、それ以外の店でもそばやうどんを供する店は少なくない。手軽に安く食事を済ませることができるという点で重宝されるのは、駅の立ち食いそばと一緒。しかし、競争原理が働く競馬場内の立ち食いそば・うどんは、駅のそれに比べてレベルが高いように思う。

もとより私はうどん派だが、うどんは「つるつる(鶴鶴)噛め噛め(亀亀)」で縁起が良いとされ、勝負事を前にしたメニューとしても理にかなっている。ちなみにそばの擬音は「ずるずる」が一般的。直線で力尽きた馬が後退するようなイメージからすれば、忌避すべきか。

しかし、うどん好きにとっては旗色が悪い昨今でもある。

うどんのように消化吸収の早い炭水化物は、インスリンの分泌を増やし、脂肪の蓄積を促すという点でメタボになりやすいのだそうだ。ダイエットでも、全体のカロリーを減らすより炭水化物を減らすことが大切というのが常識となりつつある。しかも、消化吸収の速さだけで比較すれば、うどんはそばの1.5倍。肥満の敵は肉と油と叩き込まれてきた身に、今さら「とんかつよりうどんの方が太りやすい」などと言われても、ただちに「はいそうですか」と受け入れられるものではない。

折しも、東京競馬場の各レストラン・ファストフード店では「俺の勝負飯」というイベントを展開中。その店のイチオシメニューを食べるとクーポン券がもらえるというもので、多くの店がありきたりのカツカレーとか定番を抱き合わせにした「○×セット」のようなメニューを指定してくる中で、『馬そば深大寺』では完全オリジナルの「ぶっかけ肉玉うどん」を指定してきたのである。

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その気概に感心して思わず注文。一気呵成に啜り上げると、これが美味いではないか。もはや、インスリンなどいくら分泌されようが構わぬ。『馬そば深大寺』は、その屋号とは裏腹にうどんが美味いと言われるが、今回それを改めて実感した。しかもこの日は、ヴィクトリアマイルの馬券が当たるという激レアな出来事にも恵まれた。これも己のメタボを顧みず、うどんへの信心を守り通した功徳と言えよう。

なお誤解の無いように付け加えておくと、『馬そば深大寺』は「鳥そば」も相当に美味い。「うどんにするか、そばにするか……」。行列に並んで、ようやく辿り着いた窓口で注文を伝えるその瞬間まで、馬券を買う時に匹敵するほどの逡巡を繰り返すのも東京競馬場の慣わし。「こうなりゃ両方食っちゃおうか」なんて思いも頭をもたげるが、それをやったらホントにメタボまっしぐらだな、こりゃcoldsweats01

 

 

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2014年5月19日 (月)

千葉サラブレッドセール

南関東は今日から川崎開催。なのに私ときたら、間違って船橋に来てしまった! ひょっとしたら、スタンドを埋めたこのお客さんたちも、開催場を間違えてやって来たのか?

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   なんてはずはなくて、船橋競馬場ではこの季節の恒例にもなった千葉サラブレッドセールが行われている。社台ファームの良血2歳馬を中心に今年は59頭が集まり、活気溢れるセールとなった。

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最高値はペディクラリスの12の5400万円。キングカメハメハの牡馬で、曾祖母がドフザダービーという筋の通った母系からすれば、13.0-11.0という調教時計がなくても、高値は必至だったことであろう。ちなみに調教の手綱を取ったのは、地元船橋所属の佐藤裕太騎手。実は彼、調教師試験に合格したことを受け、今月限りで騎手を引退することとなった。引退式は京成盃グランドマイラーズの当日に行われるとのこと。

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牝馬の最高値はサイレントプレアーの12。姉にスズノマーチやサイレントプライドといった血統を持つ芦毛のスウェプトオーヴァーボード産駒には3300万円の価格がつけられた。鞍上は大井記念を勝ったばかりの石崎駿騎手。

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私が注目していたマニックサンデーの12も、芦毛で石崎駿騎手の手綱。しかし、ハロー明けの16組でスタートするや、直線で馬が走るのをやめようとするアクシデントに見舞われた。一瞬、故障かと思わせたほどの止まりっぷりに、スタンドからは「大丈夫か?」と声も上がる。それでも下馬せずに走って帰っていったから、きっと大丈夫だったのだろう。

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調教タイムは「計測不能」。それでもちゃんと1000万円で落札された。とはいえ、JRA3勝の兄・エポワスが4年前のこのセールで2200万円、同じくJRA3勝の姉プレンティフェスタの募集価格が2000万円、JRA2勝の兄サイレントサタデーの募集価格が3000万円、そしてJRA1勝の全妹ホワイトマニキュアの募集価格が2000万円であることを思えばお買い得だ。

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今年は上場59頭のうち49頭が売れた。売却率83.1%は、2012年の83.9%には及ばぬが、平均価格1520万円は、12年の1254万円を大きく上回る。上場されるのは良血馬ばかりで、仕上がり状態も申し分ない。そんなセールが都心から30分もかからない場所で行われるその贅沢さを思えば、これくらい売れても驚くことではないのかもしれない。

あとは馬が走るかどうかであろう。ドラゴンシップがハイセイコー記念とローレル賞を勝ち、ナイキハイグレードがハイセイコー記念、京浜盃、そして羽田盃を勝ってはいるものの、JRA重賞勝ちがない現状は物足りなさを感じる。公開調教の走りを見る限り、今年あたり快挙達成がなるのではないか。彼らの今後に注目したい。

 

 

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2014年5月18日 (日)

レース史上初の連覇

東京8Rはこのあとのヴィクトリアマイルと同じ芝のマイル戦。道中2番手から早めに先頭に立ったマンインザムーンが後続の追撃を封じて1年2か月ぶりの1着ゴール。記念すべき第1回ヴィクトリアマイルの覇者でもある母ダンスインザムードの血が騒いだのかもしれない。

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続く9Rはこのあとのヴィクトリアマイルと同じ牝馬限定戦。アイスフォーリスが馬群が開くのを待ってから追い出される余裕の勝ちっぷりを見せた。オークス3着の実績はダテではない。

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直前のレースで芦毛馬が立て続けに勝つと、本番のヴィクトリアマイルでも芦毛馬が気になるもの。しかもそれが人気を集めているとなれば、注目せずにはいられない。

1番人気スマートレイアーの芦毛は3代母ダムスペクタキュラーの父スペクタキュラービッドが伝えたもの。そういえば、2011年のこのレースの勝ち馬アパパネの母系にも、スペクタキュラービッドの血が流れ込んでいる。

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2番人気ホエールキャプチャの芦毛は父クロフネ由来。2年前にこのレースを勝った時に比べると、すっかり白くなった。

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ペースを握りそうなクロフネサプライズも父クロフネから芦毛を受け継いだ。逃げて、そしてサプライズを演出したい。

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しかしクロフネサプライズのハナを叩いたのは、昨年の覇者ヴィルシーナではないか。そのまま直線に入っても後続の追撃を凌いで、渾身の逃げ切り勝ち。昨年に続くこのレース連覇を果たした。

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「最近はあまり成績が出せなかったけど、もしかしたらこれを勝つために温存していたのかもしれませんね」

レース後のインタビューで内田博幸騎手の口から発せられた言葉を聞いて思わずドキッとした。それはヴィルシーナに向けた言葉であると同時に、彼自身に向けた言葉でもあるように聞こえたのである。

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昨年だけで11もの重賞を勝った内田騎手も、今年の重賞勝ちは実はこれが初めて。いや、勝つこと自体が最近ではあまり見かけなくなった感がある。なんと、このヴィクトリアマイルを含めて、この1か月間で彼は2勝しかしていない。

思うように勝ち星を積み重ねることができず、大一番での乗り替わりも相次いでいる今年の内田騎手だが、今回の勝利が大きなきっかけとなると思いたい。オークス、そしてダービーを目前にして、欠かせぬ役者が戻ってきた。

 

 

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2014年5月17日 (土)

PC電源投入の間に

「ピッ!」とパソコンの電源スイッチを押してから、OSが立ち上がってアプリケーションソフトが使用できるようになるまでの“間”って結構長くてイライラするものですよね。

画面の推移を見つめながらジッと待っていると恐ろしいほど長く感じるし、だからと言ってちょっとコンビニまて行けるような時間でもない。困ったものである。新しいテクノロジーによって、我々の生活は間違いなく便利になっているはずなのに、一方で新しいテクノロジーは必ずと言っていいほど新たな懸案をもたらす。コンピューターウィルスやネット依存症、歩きスマホなどもその範疇であろう。そういえば、迷惑メールって最近は見かけませんね。

私の場合、パソコンの電源スイッチを押したらそのまま本棚に向かい、適当な一冊を手に取って、その“間”やり過ごすことにしている。「こっちはこっちで適当にやってるから、そっちも適当にやってて」といった具合に、おおらかな気持ちになることができる。

しかし、実際にやってみるとこれはこれで問題がなくもない。こないだなんかもエクリプスに関する本をを読み始めたら止まらなくなってしまい、肝心のパソコンの方がほっぽらかしになってしまった。こうなるともはや仕事どころではない。台所に立ってコーヒーを淹れ、ダイニングテーブルに座ってさらにじっくり読み始めてしまったりするからさらに困ったモノではあるのだけれど…。

ところで、さっき「迷惑メールを最近見ない」と書いたけど、ホントに最近見ないですよね。見なけりゃ見ないで、ちょっと寂しいような気もする。

かつては、英字と数字と記号とを複雑に組み合わせた長ったらしいメアドを使うことが半ば常識だった。しかも、数字には自らの生年月日を使ったり、ましてや携帯番号を使うなどはもってのほかで、なるべく無意味な数字が推奨されたものだ。私はとある元騎手の通算勝利数をメアドに組み込んでいるし、私の妻などはエクリプスの産まれた年をメアドの一部に使っていたことがある。普通の人が見たら理解不能な数字の極みに違いない。

エクリプスは18世紀のイギリスの名馬   というより歴史上もっとも有名な競走馬であり、20戦全勝という生涯成績もさることながら、その勝ち方が極めて圧倒的だったことで現役当時より既に“歴史的名馬”の評価を得ていた。

現代においてエクリプスの名を高めているのは、現在まで続く血統的影響を残したことに尽きる。地球上に存在するサラブレッドの父系を辿ると、実に9割以上がエクリプス直系の子孫。今日の京王杯を勝ったレッドスパーダの22代父もエクリプスだ。

エクリプスについては様々な逸話が残されているが、双璧は皆既日蝕の日に誕生したから「ECLIPSE」と名付けられたというエピソードと、デビュー戦でエクリプスが1着でゴールした時に後続馬が「見えなかった」という話であろう。

しかし、前者については、後年の研究によりこの年には英国国内で日蝕は起きていないとも言われており、近年ではそれが定説になっている。

また、後者の逸話についても顛末はこんな話である。

エクリプスの馬主はデニス・オケリーというギャンブラーで、彼はデビュー前からエクリプスが大変な能力の持ち主であることを見抜いていた。そこでデビュー戦前に「このレースの全着順を的中できる。エクリプスが1着で、2着以下は“なし”」と賭け相手に言ったのである。

当時のルールでは1着馬がゴールに入線した瞬間に、残り1ハロンの標識を通過していない馬は「失格」とされたので、2着なしというのは、エクリプスが1ハロン1以上後続を離して勝つという意味だった。実際にそのヒートでは2着に入賞できた馬がなく、オケリーの予想は見事的中。彼は大金を得ることになるのだが、この話が後に「エクリプス1着。2着馬はまだ見えない」という誤った逸話として日本国内で伝わることになった可能性が高い。これは当時の翻訳者がこうしたルールをしらなかったため、2着が「なし」というのは「見えない」ということだろうと考えたためだと思われる。

しかしいずれのエピソードも、エクリプスの強さを何ら損なうものではなく、むしろあまりの強さゆえ生まれた美しい伝説と捉えるべきなのだろう。

   なんてすっかり読書にハマってしって、何のためにパソコンの電源を投入したのかも忘れてしまった。ま、いっか。

 

 

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2014年5月16日 (金)

府中のうどん

中山開催の楽しみのひとつは船橋法典駅前『まるは』の讃岐うどんだが、開催が府中に変われば、府中には府中で楽しにしているうどんがある。

東京競馬場西門から府中街道を北へ向かい、旧甲州街道を渡った次の路地を右に入ると、「麺は極太 コシが命 つゆは濃厚具沢山」という大きな看板が見えてくる。

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店の名は『小平うどん』。その宣言通り、極太のうどんは強靭なコシを備えている。やや褐色に映るのは、武蔵野うどんのルールに従って地粉を使っているためであろう。外国産小麦粉で作った真っ白なうどんとは異なり、見た目も無骨。つるつるとした喉越しを味わうというよりは、もぐもぐと噛みながらうどんを喉へ送り込むように食べることとなる。

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だが、噛むことで小麦の香ばしい風味がダイレクトに味わえるのも事実。私自身、うどんは噛まぬタチだが、これは噛まねば損という気もしてくる。

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東京競馬場東門から東府中駅に向かい、京王線の線路を渡ったら線路に沿って左に折れたところにある『平次のおうどん』も、肉汁うどんをウリにする一軒。ただし、こちらの麺は色白で、艶もあり、食感もツルツルしている。香ばしさよりは甘味が優るその風味も含めて、これは完全に讃岐うどんであろう。

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これは肉汁うどん以外にも多くのメニューをそろえているためか。あるいは、「肉汁うどんと言えば茶色い極太の地粉麺が当然」という既成概念への挑戦だろうか。ともあれ、ツルツル麺の喉越しは官能的で、鼻に抜ける小麦の香りは爽快至極。

うどんに香ばしさや歯応えを求めたいという人は東京競馬場の西門を、ツルツルとした喉越しを楽しみたいという人は東門を出て、それぞれ北へ向かって歩き出そう。どちらの店も年中無休。昼から夜までの通し営業だから、営業時間を気にする必要もない。

 

 

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2014年5月15日 (木)

2000mの大井記念

今年から2000mに距離短縮された大井記念は、1番人気のサミットストーンが2番手追走から直線で抜け出す横綱相撲。5馬身差の圧勝で人気に応えた。前籍の金沢のイメージが強いが、去年の今頃はJRAの準オープンで活躍していた一頭でもある。デヴィルズバッグの3×2という強いインブリードを持つことで、当時から注目していた向きも多かろう。

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それにしても、このレースに関しては、サミットストーンが強さを示したというより、他の15頭がちょっとだらしなさ過ぎたという感も否めない。

レース後の検量前では、「ペースが早すぎた」という言い訳がポツポツと聞こえた。しかし、我々の目にはあからさまなスローに見えたのでこれは意外。人気薄で2着に粘ったキスミープリンスの坂井騎手も「スローな流れで理想的な競馬ができた」とのコメントを残している。

たしかに、テンの3ハロン36秒2は早い方だが、ダートの2000m戦として決してあり得ないペースでもない。ちなみに昨年の大井記念のテンの3ハロンは38秒5。一昨年は37秒9。しかし、昨年までの大井記念は2600mで行われていたのだから、参考にはなるまい。

実は、カメラマンの中には大井記念が2600mから2000mに距離短縮されたことを知らぬ人がいた。スタンドのファンからも戸惑いの声が上がっていたし、あろうこか出走馬の調教師からも「(距離短縮を)知らなかった」という声が聞こえてきたのである。それだけなら笑い話だが(でもないか?)、ここまで認識不足が蔓延しているとなると、一部の騎手や、ひょっとしたら馬の中にさえ、「大井記念だから最初はゆっくり」などという思いがあったとしても不思議ではないような気がしてくる。それがペース感覚の眩惑につながったのではあるまいか。

昨年までの大井記念といえば、15-15かと見まごうようなスローペースが繰り広げられる序盤戦のレース運びが、ひとつの醍醐味でもあった。昨年の覇者フォーティファイドや一昨年の覇者トーセンルーチェの大敗は、「大井記念」という大井競馬場の名を冠した伝統あるレースのイメージを守りたいという、隠れた心理がもたらした結果なのかもしれない。

 

 

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2014年5月14日 (水)

跛行

跛行した。

馬が、ではない。私の話である。

最初に家人から「歩き方おかしいよ」と指摘されたのは半月ほど前だったか。そん時は靴のせいか何かだと思っていたのだが、言われてみれば確かに左脚の出が悪い気がする。靴を替えても変わりはない。だが、具体的に左脚のどこがどう悪いのかが自分にも分からん。特段の痛みもない。

だが、階段を上がってみると、突然そいつは姿を現した。左脚を上げるのがとても窮屈に感じ、それでも「えいやっ!」と脚を持ち上げると、その付け根に紛れのない痛みを覚える。

そんな足を引きずって日高の牧場を駆け回ったのは、さすがにマズかった。放牧地を歩く時はテンションが上がっているから、己の脚の痛みなど気にならない。無視できぬほどの痛みが襲ってきたのは、夜になって布団に入ってから。痛みが気になってなかなか寝付けぬ枕の上で、股関節を痛めた馬というのはこういう気分がするものなのだろうかと考えたりもした。

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翌朝、ショックウェーブを浴びる替わりに選んだ治療法は、鵡川「四季の風」の温泉での湯治である。ナトリウム・塩化物強塩泉の泉質を誇る鵡川温泉の効能は、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、痔疾、慢性消化器病、慢性皮膚病、病後回復期、疲労回復、健康増進、虚弱児童、慢性婦人病、冷え性、きりきず、やけど   と実に幅広い。

眼下に広がる太平洋を眺めつつ温泉に浸かって考えたことは、パドックでの馬の歩様観察についてであった。

自分の歩様の乱れすら分からぬのに、馬の歩様のわずかな違いを見抜くことなどできるのだろうか?

そもそも、個々の骨格や爪の形状により歩様はさまざまに変わるわけで、それで好不調を見極めるのは至難に思える。階段を昇ってみなければ、たとえ本人でも分からぬ痛みがあるように、全力で走ってみなければ顕在化しない痛みというものもあろう。

「目に見えない疲れ」という敗因は聞き飽きた感もあるが、「疲れ」というのはすなわち「痛み」である。

これまでは言い訳専用の言葉としか思ってなかったが、その思いは改めることにしよう。

それにしても、こういう些細な痛みに苛まれるというのは、それだけトシを取った証ということなのだろうか……。

 

 

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2014年5月13日 (火)

シカとキツネに気をつけろ

農作物や牧草を食い荒らし、深刻な食害を引き起こしているエゾシカだが、ここ日高では別の農業問題も発生させている。

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これが問題の「落ち角」。春は角の生え替わりの季節である。この季節になると、こんな立派な角が放牧地のあちこちにゴロゴロと落ちている。むろんシカの個体数が増えつつあることと無関係ではない。

一本手に取ってみるとその重さに驚く。重いし、堅い。トラクターが踏めばタイヤはパンクどころかバーストしてしまうそうだ。これからの牧草の刈り取りの時期にトラクターが使えなくなるのは、牧場にとって死活問題。なにせ天候を見ながら、ここ!という2、3日の間にピンポイントで刈り取りを終えなければならないのである。むろんトラクターだけでなく、馬にとっても落ち角は危険な代物であることは言うまでもない。

この日も何頭かのエゾシカが牧草を失敬しに山を下りて来ていた。「こらぁ!!」と怒鳴っても、逃げるそぶりさえみせない。シカたちは牧場が安全な食料調達場所だということを良く知っている。牧場の敷地内なら、あの恐ろしいハンターたちが発砲することもない。

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エゾシカだけでなくキタキツネも増殖中。この時季、キツネは子育ての季節で、母ギツネは栄養価の高いエサを必要としている。サラブレッドの飼い葉に含まれる濃厚飼料のおこぼれを狙って、こうして馬房周辺をキツネがウロウロと歩き回るのである。

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キツネは牧草を食い荒らしたり、トラクターをパンクさせたりすることはないが、寄生虫や病原菌を媒介することがあるので、やはり注意は必要だ。水桶の水を勝手に飲んだりすることもあり、同じ桶の水を馬が飲むことで、あらぬ病気をいただいてしまうこともある。むろん人間だって注意しなければならない。

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ただ、飼い葉の中身はあくまでも馬の、しかも競走に特化したサラブレッド用の飼料なわけで、中には小動物の健康に害を及ぼすものもある。巣穴でお母さんの帰りを待つ子ギツネたちのことを思うと、あまり食べ過ぎないで欲しいと思うのだが。

 

 

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2014年5月12日 (月)

ドリームジャーニーの挑戦

写真は先日生まれたばかりのドリームジャーニーの牝馬。彼女のお母さんはネオユニヴァース産駒だから、この仔はサンデーサイレンスの3×3という濃いクロスを持っている。

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2012年に種付け業務を開始したドリームジャーニーは、ステイゴールドにとって初の後継種牡馬であり、今年生まれた彼女たちは2世代目。産駒は総じて小ぶりだが、四肢のバランスが良く、柔軟な身体をしている馬が多いと評判は悪くない。

だが、今年は全弟のオルフェーヴルが満を持してスタッドイン。当然、弟の方が人気は高い。先行2年のアドバンテージを活かすには、これまでの2つの世代から活躍馬を出す必要がある。当初から予想されたこととはいえ、ドリームジャーニーにとっては厳しい春だ。

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身体が小さいドリームジャーニーは、種付けの時に上手に牝馬に乗れないというハンデも抱えている。引退レース時の馬体重は概ね424キロ。種牡馬になった今も450キロ程度でしかない。

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それでも何度も何度も繰り返し挑戦して、最近では上手に自分の仕事をこなすようになったそうだ。それなのに、肝心の受胎率が上がらない。そんな悩みは食べて解消すると言いたげに、まるで人が牛丼を掻き込むかのように、飼い葉を食い散らかす姿が印象的だ。このワイルドさは父ステイゴールド譲りでもある。

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その小さな馬体も、荒いながらも実は負けず嫌いなその気性も、父ステイゴールドに似ているのはオルフェーヴルより、むしろドリームジャーニーの方であろう。だからチャンスはなくはない。オルフェーヴルの種付け料600万は成績を思えば安い方だが、それでもドリームジャーニーの4倍もする。それでサンデーサイレンスの3×3を作るような冒険はしにくいはず。ひょっとしたら、それが一発長打を生み出すかもしれない。ドリームジャーニーの挑戦はまだまだ続く。

 

 

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2014年5月11日 (日)

葉桜まつり

門別界隈は桜が見頃を迎えている。

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桜と言ってもソメイヨシノではなくエゾヤマザクラ。アロースタッドやレックススタッドやJBBA静内種馬場などが軒を連ねる静内・二十軒道路には、3千本のエゾヤマザクラが咲き誇っている。そこで行われている桜まつりは今日が最終日。渋滞知らずの日高で、唯一渋滞が発生するという桜まつりに行ってみたいとは思ってなかったのだが、ここへきてアロースタッドに行く用事ができてしまった。

それなら渋滞の起こらぬ朝のうちに行って、パッと桜を見て、用事も済ませて門別に戻ろう。そう思い立って早起きして出かけたら、門別本町IC近くにあるセブンイレブンが、朝7時30分の時点で駐車場満車、トイレには長い行列ができているではないか。これは先が思いやられる。そう覚悟を決めていざ静内に入るも、どこにも渋滞なんてない。あれ? 無駄に心配し過ぎか? と拍子抜けしつつ二十軒道路に入ったら……

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桜、散っちゃってます(笑)

今年の冬は寒さが厳しく、出産も軒並み予定日オーバーが続いていると聞いていたから、桜も今日あたりでちょうどいいかな?と思ったのだけど……。門別と静内とで開花状況にこれほど違いが出るもんなんですね。まあ、葉桜でも雰囲気だけは味わえたのでヨシとしましょう。

それでも車は次から次へとやってくる。道路脇の駐車スペースは瞬く間にいっぱいになってしまった。私は種付けではなかったからまだいいけど、牧場の人たちは、桜まつりの期間中に   特に土日祝日に   アローやレックスで種付けするとなると気が重いようだ。でも、種付けの日程は繁殖の体調次第だから、「GW中は避けよう」などと人間の都合で決められるものではない。困りますなぁ。

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かつてはもうもうと煙を吐き出していた道路脇でのバーべキューが禁止となり、駐車禁止エリアも増えるなど、牧場への配慮は一応伺えるが、それでも渋滞で繁殖牝馬の輸送がたいへんだという話は後を絶たない。とはいえ、馬と桜の両方が新ひだか町のシンボルであることも事実。渋滞をむしろうれしいと感じる人もいるわけで、難しいところだ。

 

 

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2014年5月10日 (土)

春の日高へ

初夏の羽田を朝一番の飛行機で飛び立って、春真っ盛りの北海道へやって来た。

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静内の二十間道路ではGWから続く桜まつりの真っ最中。浦河でも今日明日と西舎の桜並木で桜まつりが開かれるという。そのせいだろうけど、苫小牧からの道が混んでいた。できれば浦河まで行きたい用事があったのだが、これでは心も折れる。

ともあれ、今回の目当ては桜ではなく生まれたばかりの当歳馬。それで気に入った一頭がいれば、その場で価格交渉をして購入を決めてしまおうと思っている……わけはなくて、今日のところは写真を撮るだけです(^_^;

エアグルーヴやファインモーションを管理した伊藤雄二調教師は、馬の良し悪しについて「生まれて3日以内が勝負」とおっしゃっていた。

もちろん、他人より先に良い素材を見つけて手に入れるという意味もある。だが、それだけではない。馬は生まれて間もない時こそ個体差がはっきり現れる。離乳する頃には自力でバリバリ食べるから、見た目に良し悪しが分からなくなる。だから、生まれ落ちてすぐの状態を見ることが大事。エアグルーヴなどは、生まれた翌日に牧場へすっ飛んで行って、その場で購入を決めたという。「名伯楽」と呼ばれるには、相馬眼や決断力だけではなく、行動力も必要とされる。

放牧地でイノセントに寝ころぶ子馬を見て、ただ「かわいい」としか思えない私は、名伯楽にはほど遠いのだろう。道内は明日も晴れそうだ。

 

  

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2014年5月 9日 (金)

カンパイ

写真は昨日の東京湾Cで3着だった「パンパカパーティー」。

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馬名を誤って印字されたゼッケンをつけた馬が出走するほどの珍事ではないが、6日の船橋競馬2Rでは、3番人気マイハマラーがスタートを切られる前に、ゲートを飛び出す出来事が発生した。

やや遅れてゲートが開き、残る馬たちも反射的にスタートを切る。ただちにスターターはスタートのやり直しを指示する赤旗を振り、前方にいた係員は白旗を振って騎手たちに合図。それに気づいた騎手たちは、スタートからおよそ200mの地点で馬を止め、改めてゲートインののち、再びの発走となった。そう、いわゆる「カンパイ」である。

船橋競馬場でのカンパイは、2011年5月5日の7R以来のこと。2010年12月8日の船橋4Rでは、カンパイの合図が騎手たちに伝わらず、競走不成立になる事態もあった。さすがにここまでくれば、ゼッケン誤印字に匹敵する珍事と言えなくもない。

「カンパイ」の語源は、競馬が横浜の外国人の手によって行われていた当時、スタートのやり直しを叫ぶ「カムバック!」という声が、日本人の耳には「カンバイ!」と聞こえ、それが「カンパイ」に転じたとする説が有力とされる。文明開化の明治初期に幅を利かせた横浜英語の名残りだ。

それにしても日本人は英語の濁音に馴染めない面がある。未だにサラブレッドを「サラブレット」と呼ぶ人がいるのは、その最たる例であろう。だが、そういう私自身、ブロマイドを「プロマイド」だと思っていた時期があるから人のことは言えない。しかもいまだに「ブ」の方に違和感が残るのだから妙だ。

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カンパイは、一度は全力で走る気になった馬に急ブレーキをかけるわけだから、馬にとっては大きな混乱の種となる。二度目の発走では気分を損ねて上手くスタートできない馬も少なくない。

今回も、逃げると思われた1番人気パンパードサマーが、再スタートではダッシュひと息。どうにか3コーナー付近でハナに立ったもののゴール前で2頭に差されて3着に敗れた。カンパイの原因を作ったマイハマラーも逃げ馬だが、こちらはもっとひどく、再スタートでは大きく出負けして後方追走から7着に終わっている。1、2着はいずれも後方からレースを進めた馬。馬連配当は2万5千円の波乱となった。

カンパイでは逃げ馬に与える影響が特に大きい。ファンにしてみれば、スタートをやり直すのなら、馬券も買い直させてくれと言いたい気分であろう。

 

 

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2014年5月 8日 (木)

ワンカップ

写真は1995年12月31日に船橋競馬場で行われた東京湾カップ。勝ったのはトロドキヒホウの子・キョウエイヒホウだった。

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3歳限定であることは今と変わらないものの、当時は暮れも押し詰まった12月末の実施だから、とにかく寒い。普段、競馬場ではあまり飲まぬ私だが、このときはあまりの寒さに耐えかねて、知り合いのカメラマンとワンカップで乾杯したことを覚えている。今日は大晦日。明日は正月。加えてこの寒さである。多少のアルコールで身体を温めるくらい、許されてもよかろう。何より関係者の間では「ワンカップ」と呼ばれる東京湾カップの日でもある。

ところが2004年の番組改正で施行時期が5月に移されてからは、湾カップ当日にワンカップを飲むこともなくなった。寒くもなく、年の瀬の高揚感もなく、逆にダービーに向けて緊張感の漂うレースとなったことが大きい。レース体系を考えればこれがあるべき姿なのだろう。だが、一方で一抹の寂寥感も覚える。

そんなわけで今年は1R発走前に軽く飲んでみました。レース発走まであと5時間以上あるから、影響はなかろう。

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すっかり酔いも醒めて(?)迎えた東京ワンカップ、もとい東京湾カップは、スタートからハナに立ったサーモピレーがそのまま余裕の逃げ切りで優勝。嬉しい重賞初制覇を果たした。

Onecup2  

ハープスターの出現で注目を浴びるアンティックヴァリュー(その父ノーザンダンサー)の牝系。父はクロフネだから、直系の5代父もノーザンダンサーということになる。

そういえば今年は、世紀の名馬・ノーザンダンサーが1964年のケンタッキーダービーを勝ってから、ちょうど半世紀の節目の年である。ちなみに「ワンカップ大関」の発売開始も1964年で、今年は発売開始50周年なのだそうだ。半世紀を経てなお強大な影響力を保持している両者に深い敬意を覚える。そんな感慨にふけることができるのも、この東京湾カップくらいのものだろう。

 

 

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2014年5月 7日 (水)

魅惑のカツ煮カレー

数あるカレーの種類の中でも、そば屋のカレー丼が好みという人は割と多い。

そばつゆで豚肉とタマネギをひと煮立ちさせてからカレー粉を投入。小麦粉の水溶きでトロみを付けてから、どんぶり飯の上に流しかける。青ネギなんかをトッピングすると色合いがいい。カツオダシがクンと効いたカレーは、“カレー大好き日本人”の原点であるように思える。

Don  

考えようによってはカツ丼の作り方もさほどの違いはない。そばつゆで煮るのが既に揚げられた豚肉であることと、カレー粉の代わりに溶き玉子を投入することくらい。それでも出来上がりはまるで異なる。ただしどちらも美味い。

Katsu  

なのにカレー丼とカツ丼を融合させたカツカレー丼は、カレー丼にカツを載せただけ   。そんなスタイルに、私は昔から疑問を抱き続けてきた。割とどうでも良いことが気になるんですね。ともかく、カレー丼にカツ煮が載った丼こそ「カツカレー丼」と呼ぶに相応しいのに……ぶつぶつ。などと思いつつ、たまたま訪れた幕張の街角でこんな看板が目に飛び込んできた。

Kanban 

煮込みカツカレー?

『本家絶品! 煮込みカツカレーの店』はデカ盛り業界では有名な店らしく、TV番組のロケに登場することも多いとか。メニューはカレーと丼が中心で、トッピングの肉類や揚げ物は充実しており、価格は安く、そして量が多い。学生並びに私にとっては嬉しい限り。メニューを一瞥して、迷わず「カツ煮カレー」を注文した。

Curry  

揚げたてのトンカツにザクッザクッと包丁を入れ、ダシを張った親子鍋でタマネギと一緒に煮込んで玉子でとじ、それをどんぶり飯ではなくカレーライスの上に載せて完成。“丼”でないのが残念だが、カツ煮の周辺から染み出たダシとカレーの融合はそば屋のカレーを彷彿とさせ、パン粉、玉子、カレーの三重の衣をまとったカツはトロっと柔らかい。一般的なカツカレーとどちらが美味いかと聞かれたら正直答えに窮するが(笑)、これはこれでアリだとは断言できる。

屋号にもなっている「煮込みカツカレー」は、この「カツ煮カレー」とは全く別のメニューらしいので、今度はこちらを食べてみようか。とはいえ、船橋競馬のついでに幕張まで足を延ばすのは微妙にめんどい。明日は東京湾カップだけど、幕張まで行く時間もおそらくない。八千代台にもお店があるようだが、さらなる出店計画があるのなら、次は船橋競馬場!   とまでは言わずとも、大神宮下あたりにしてくれると凄く嬉しいのだが……。

 

 

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2014年5月 6日 (火)

トレーニングセールの季節

GWが終わればトレーニングセールの季節。5月13日(火)に函館競馬場でHBAトレーニングセールが、19(月)には船橋競馬場で千葉サラブレッドセールが、それぞれ行われる。

Sale  

先週土曜の東京6Rを勝ったペアンは、昨年のHBAトレーニングセールで取引された一頭。スタートから逃げて、直線ではいったん外から交わされたのに、そこから再び差し返してみせたのだから驚く。ダート1600mで1分37秒2の勝ち時計も速い。

6r  

ハイアーゲームの牡馬。トレーニングセールでの取引価格は330万円(税別)だった。それが、1年も経たぬうちにJRAで1800万円近くを稼ぎだしているのだから偉い。府中の1600ダートで(2,1,0,0)。唯一の敗戦もアジアエクスプレス相手なら、ユニコーンSへの期待も膨らむ。

そのレースの2つあと、東京8Rの芝1400mを逃げ切ったエポワスは、2010年の千葉サラブレッドセールで取引されている。

8r  

こちらの取引価格は2200万円で、獲得賞金は2120万円だから、あと一歩か。だが収支がプラスに転じるのも時間の問題だろう。

社台ファームの血統馬だから取引価格が高いのは仕方ない。母マニックサンデーはフローラS(GⅡ)の勝ち馬。近親には、バブルガムフェローを筆頭に、ディープブリランテ、ザッツザプレンティ、ショウナンパントルとGⅠホースの名前がずらりと並んでいる。

今年の千葉サラブレッドセールには、このエポワスの弟となる2歳馬が上場されることになっている。「マニックサンデーの12」は父がチチカステナンゴに変わって芦毛に出た。どんなタイムを出して、落札価格はいくらで、そしていったい誰に購買されるのか。なんとも興味深いところだ。

 

 

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2014年5月 5日 (月)

8頭立ての衝撃

「なんだよ、枠連売ってねぇのか……」

穴場からそんな声が漏れて来たのは、今日のかしわ記念が8頭立てだからに他ならない。

Gate  

ダートグレードが制定された1997年以降、1998年の川崎記念、2001年のマイルチャンピオンシップ南部杯、そして2003年の川崎記念の3つの交流GⅠレースが9頭立てで行われたことはあるが、8頭立てはこれが初めてのこと。とにかく枠連・枠単は売ってませんので、馬連・馬単の欄をマークしてください。

出走8頭の内訳は、JRA5頭に対し地方が3頭。かしわ記念でJRA所属馬の頭数が地方所属馬のそれを上回ったのもこれが初めて。その地方3頭が、フリオーソやアジュディミツオー級ならまだしも、地元のレースでも最下位争いに明け暮れているような面々では、頭数合わせの感は拭いきれない。オッズも実質5頭立てを示している。

実際のレースも、向こう正面ではJRA5頭が集団をつくり、そこから5~6馬身離れて地方3頭が追走するという展開。そのJRA5頭の中でも最後方を追走していたコパノリッキーが4コーナーで外から先団に並びかけると、直線で他馬をねじ伏せる強い競馬でマイルGⅠ連勝を果たした。

Kopa1  

フェブラリーSが人気薄での逃げ切りだっただけに、先手が取れなかった時は「おっ?」と思ったが、このメンバー相手にこういう競馬で勝つのだから立派のひと言。前走は決してフロックではなかった。

Kopa2  

インタビューでは「ホッとした」とコメントした田辺騎手。GⅠで人気を背負うプレッシャーには、まだ慣れてはいないようだ。だが、普段は徹底してインコースにこだわるのに、今日は敢えて外を回したくらいだから、よほど余裕があったに違いない。GⅠレースも2勝目とあって、ガッツポーズもサマになってきた。

 

 

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2014年5月 4日 (日)

締切

実は、ちょっとした論文を執筆中なのである。

コラムやエッセイを書くことはあっても、論文となるとまた勝手が違う。昨今の事情に鑑み、コピペや流用の類は厳に慎まなければならないから、そういう意味でも神経を遣わなければならない。それでも書くこと自体は苦にしないので、どうにか草稿を書き上げた。ここまでくれば、迫り来る締切に気を揉む必要はない。あとはコリコリと直しを入れていけばよい。

1995年暮れの香港国際ミーティングでのこと。フジヤマケンザンが勝った香港国際カップの口取りが終わると、サンケイスポーツのカメラマン氏が猛ダッシュ。プレスルームに到着するや、荷物の山の中から慌てて現像キットを取り出し、たったいま撮り終えたばかりのフィルムの現像を開始したのである。

わずかばかりの時差を考慮しても、日本はまだ18時前。翌日のサンケイスポーツ紙の締切にはまだ余裕があるはず。じゃあ、なぜそれほどまでに急ぐのかと思いきや、「Gallop」誌のグラビアの締切が差し迫っているのだという。36年ぶりの日本馬による海外重賞制覇の快挙ともなれば、「大至急写真を日本に送れ!」というデスクからの指示があったとしても不思議ではない。

ちなみに、これは私が撮ったもの。右手を挙げたのは、若き日の蛯名正義騎手である。春の天皇賞連覇おめでとうございます。

Fujiyama  

一般に、現像に使用する現像液の温度が高ければ高いほど現像処理は速く進行する。一方で、あまりに高温だと現像ムラが起きたり、フィルム膜面が変質する危険性も伴う。いやはや、日刊紙サンは大変だなぁ、などと呑気に眺めていると、彼は「あち、アチ、熱ーっ!」と叫びながら現像を始めた。きっとよほどの高温で勝負に出たのだろう。

絵を優先するのか、それとも締切を優先するか?

そんなジレンマに対する現場の考え方が凝縮したようなシーンでもある。翌日、成田空港に降り立つなり「Gallop」を買い求めると、フジヤマケンザンのゴールシーンが、美しいカラーグラビアで掲載されていた。

私自身はあまり締切に神経質になるタチではない。締切に追われるほどの仕事を抱えていないことがいちばんの理由。でも、締切がある仕事ほど一刻も速く片付けたくなる性分なので、写真でも文章でも「10日までに!」と言われれば8日までに仕上げるし、「書き直せ!」と言われれば9日までに書き直す。要するにせっかちなんですね。

でも当然「東欧とロシアの競馬事情について原稿用紙2000枚。明日まで!」みたいなのは無理ですよ。そんな注文はハナから受け付けない。仕事を断らないのがフリーの鉄則だが、自分が出来ない仕事は絶対引き受けないのもフリーの鉄則である。

 

 

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2014年5月 3日 (土)

オリジナルスマイル

東京9Rは芝2400mの陣馬特別。直線坂下で先頭に立ったオリジナルスマイルが、そのまま後続の追撃を抑えて3勝目を挙げた。

201405039r  

お母さんのエミーズスマイルは船橋所属ながら中山の寒竹賞とアネモネSを勝ち、桜花賞にも出走したように芝を得意としていた。オリジナルスマイルもデビュー3戦目にダート1800mの未勝利戦を使われたが、タイムオーバーの最下位に敗れている。ダートを走ったのはこの一度きり。まだトモに力がつききっていないというから、現状では軽い芝が合うのだろう。

実際、今日のレースでも先頭に立ってからというもの、内に切れ込み、外に膨らみ、フラフラふらふらしながらなんとか凌ぎ切ったという印象だった。ジョッキーは馬の気の悪さを指摘したが、調教師はレース前に「まだトモがしっかりしていない」と言っていたように思う。ひょっとしたら直線の坂が堪えたのかもしれない。レースを終えると放牧の繰り返し。ショックウェーブも欠かせない。

とはいえ、トモがパンとしていないのに、ここ4戦で3勝の成績は立派。そう思いつつ、社台レースホースの募集カタログをあらためて見返してみた。

”雄大な背のラインや長めの繋に、飛節の角度も深く手先の返しも強いことから、本領発揮は芝の中距離戦線と容易に予想できます。”

オリジナルスマイルの3勝は芝2200m、芝2400m、芝2400m。カタログのコメントなんて、調子良いことばかり書き連ねているものと思い込んでいたけど、ここまでピタリと言い当てられると驚く。

明日の天皇賞に出走するタニノエポレットとジャガーメイルは、いずれもこの陣馬特別を勝っている。タニノエポレットは3年前の勝ち馬。ジャガーメイルに至っては、オリジナルスマイルが生まれる前の6年前ときた。さらにオリジナルスマイルの母系には、8年連続天皇賞(春)出走の大記録を残して先日他界したトウカイトリックの名前も見える。ステイヤーの活躍を見届けるには長い年月が必要だ。オリジナルスマイルがいつか天皇賞に出走する日まで、長い目で見守りたい。

 

 

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2014年5月 2日 (金)

ハッスル@分倍河原

京王線・府中や南武線・府中本町の隣、分倍河原駅から徒歩30秒。東京競馬場西門から歩いても10分ほどの距離にある洋食レストラン『ハッスル』は、近隣の大盛りファンには知られた一軒だ。ただし日曜祝日は定休。このGWはお休みなので、注意されたい。

人気はハンバーグとトンカツとオムレツが一度に味わえる「ハッスル丼」だが、オムライスも美味い。美味いし、デカい。少食を自覚する人は注意が必要だ。盛りが多いと分かっていながら食べ残す行為は、スローと分かっていながら脚を余して負ける騎乗にも等しい。

Omu  

それにしても、オムライスというのは不思議なメニューだとつくづく感じる。卵とご飯とケチャップがあれば誰でも作ることができるのに、その一方で、卵の仕上がりやご飯への盛りつけなどにプロの技術を盛り込む余地もある。シンプルだからこそ、そこに光るものを見つけた時の驚きは大きい。むろん、このお店のオムライスにも、それを見つけることはできる。ただデカいだけでは客はついてこない。

「ハンバーグ」という馬も、「トンカツ」という名前の馬もさすが聞いたことがないが、「オムライス」という馬は過去にいた。キンググローリアス産駒の牝馬で、2008年にJRAで2度走りブービーとしんがりという成績に終わっている。

このオムライス号が注目を集めたのは、母親の名が「トマトケチャップ」であったことも大きい。こちらはミュージックタイムの産駒で南関東で3勝の成績を残した。

競走馬に食べ物の名前をつけることについての賛否は分かれるが、トマトケチャップの子にオムライスというネーミングは秀逸だ。なんか、名前を聞くだけで応援したくなってくる。それはオムライスという料理が持つ親しみ易さや優しさといったイメージが重なるからであろう。

2歳馬のネーミングに頭を悩ます季節。私も1頭任されて、あれこれ悩んでいる。ファンに親しまれるネーミングというのは、なかなか難しい。

 

 

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2014年5月 1日 (木)

男の蕎麦

5月に入った途端に関東は各地で夏日を記録した。今日からクールビズという企業も多いようだ。

暑くなれば冷たい麺が恋しくなるのが日本人の性(さが)。とはいえ、ありきたりの盛り蕎麦では物足りない。そんな悩める貴兄にありがたいのが『港屋』の「冷たい肉そば」。店のスタイルは立ち食いそばなのだが、そこで出されるのは冷やしたぬきに申し訳程度の肉を載せたような半端な一杯ではない。

店があるのは愛宕一丁目交差点付近。WINS新橋から歩けば10分ほどの距離にあるが、土日定休なのでWINSとの組み合わせは船橋場外発売時に限られる。JRA新橋分館「Gate-J」から歩いても10分という立地だ。

店の入り口には控え目に“そば処”の文字。一見して立ち食いそば屋とは思えぬ外観だが、一歩店内に足を踏み入れれば、カウンターに立って黙々とそばをすする客たちがずらりと立ち並ぶ。

大振りの器にうず高く盛られた大量の海苔の下には、大量のネギと白ごま、甘辛く煮つけた牛肉、そしてようやくそばに辿り着く。そのそばは黒く太く、噛み切る歯を押し戻そうとするほど。更科のような洗練されたそばとは、まったくの対極にあると言っても良い。

Nikusoba  

唐辛子を漬け込んだ辛味油が浮かぶつけ汁は、それだけでインパクト十分。これくらい主張が強くないと、このぶっとい麺には太刀打ちできないのであろう。半分くらい食べたところで、つゆに生玉子を割り入れるのが通の食べ方。これからの季節は、パワフルで野趣に溢れた「男の蕎麦」を食べて暑さを乗り切ろう。

 

 

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