« どっこい頑張る高齢馬 | トップページ | 成長曲線 »

2014年3月30日 (日)

ソロル戴冠

「なんだよー。6キロ減っちゃってるよー」

Maku  

マーチSのパドック掲示板に出走馬16頭の馬体重が発表されると、ソロルの会員氏が悲痛な声を上げた。輸送減りはこの馬の泣きどころ。とはいえ、パドックに姿を現したソロルは普段より落ち着いており、見た目にはフェブラリーSよりデキは良さそうに見える。

「どう見てもダートで勝てそうな体型じゃないんだよなぁ」

「あの……、見るたびにお父さん(シンボリクリスエス)に似てくるような気がするんですけど……」

「そうなんだよ。脚もひょろっと長いだろ」

「見た目は芝馬ですよね」」

「馬体重も軽い方から2番目だもんなぁ」

近年のダート戦線が500キロを超える大型馬の天下であることは周知のとおり。このマーチSでも、1番人気エーシンゴールドは524キロ。2番人気ジェベルムーサは554キロもの雄大な馬体を揺らしながら闊歩している。

一方のソロルはジュベルムーサより80キロも軽い474キロ。私ひとり分の重さだと思えば、決してこれを小さな差とは言えまい。だからこそ今日のこの雨はソロルにとって天の恵みであろう。馬場が軽くなればパワーよりスピードが生きる。雨が叩きつける馬場を見ながら、「それにしても良い天気だねぇ」と会員氏はごきげんだ。

クリノスターオーの逃げは1000m通過60秒7と早い。それを中団のやや後ろで見ていたソロルは、3コーナー手前で早くもスパート。4コーナーで先頭に並びかけると、直線で524キロ・エーシンゴールドを競り落とし、追い込む554キロ・ジュベルムーサの末脚を封じて、見事重賞初勝利を果たした。この10年で最軽量の勝ち馬となる。

Sorol  

検量に戻ってきた蛯名騎手は、開口一番「根性が凄い」と絶賛。そういえば、前々走のボルックスSを勝ったブノワ騎手も「ビッグハートの持ち主」と褒めていた。だが、新馬戦からソロルを見ている人なら知っているはずだ。直線で前を行く2頭の僅かな隙間に飛び込み、その2頭を弾き飛ばして圧勝(審議の末に降着)した新馬戦の印象は今も脳裏に焼き付いている。彼の勝負根性の素晴らしさは、デビュー戦で既に証明されていた。

4歳馬がこのレースを勝ったのはエスポワールシチー以来2頭目。そう思えばソロルの展望は明るい。検量裏では「勝った馬が強いよ」という声も聞こえてきた。そんな強い馬が、週初めの特別登録時点で鞍上未定だったとはにわかに信じがたい。敢えて探せばこの辺がソロルの足枷か。通算16戦で蛯名騎手が13人目の手綱。そろそろ主戦を決めたい。

蛯名騎手はテン乗りとは思えないほど上手にソロルをエスコートした。手は合うと見る。ファストフレンド以来、ダートの有力馬に恵まれない蛯名騎手にとっても、ソロルの手綱を取り続けるのは悪い話ではないと思うのだが。

 

 

|

« どっこい頑張る高齢馬 | トップページ | 成長曲線 »

競馬」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« どっこい頑張る高齢馬 | トップページ | 成長曲線 »