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2014年3月11日 (火)

3年の歳月

あの震災から3度目の「3.11」を迎えた。追悼の思いを新たにすることは毎年のこと。一方で今年は3年間の歳月が持つ重みを問い直す声も目立つ。

不謹慎の謗りを恐れずに書けば、競馬に携わるものとしては、「3年の歳月」と聞けば、生まれたばかりの仔馬がクラシックレースを走るまでの期間をどうしても思ってしまう。今週末の桜花賞トライアルに登録してきた3歳牝馬のうち、ルミナスパレードとレムミラスは震災当日の2011年3月11日に生まれ、ヤマノフェアリーとニホンピロアンバーは震災翌日の3月12日に生まれている。

Yamano  

だからと言って彼女たちが何か特別なものを背負っているはずもない。とはいえ「そうか、あの日に生まれたのか」と思わずにはいられないのもまた事実。ちなみに明日の京浜盃に出走予定のファイヤープリンスも震災当日の3月11日に生まれた。今年のクラシックは震災の年に生まれた馬たちの舞台にほかならない。

Fire  

そういえば、3年前の京浜盃は震災の影響で日程変更を余儀なくされ、4月に実施されたのだった。それでも実施されただけまだマシ。大事な大事な牝馬クラシック第一弾・桜花賞は、あろうことか中止の憂き目を見ている。桜花賞を目指していた有力牝馬の一頭などは、やむなく京浜盃に出走してきた。

Keihin1  

その京浜盃で、牡馬のクラシック候補相手に2馬身半差の圧勝を飾ったのが、のちの2冠馬クラーベセクレタである。復興への願いが刺繍されたメンコも、まだ記憶に新しい。

Keihin2  

もしこの年の桜花賞が予定通り行われていたら、彼女はごく普通の強い牝馬として牝馬路線を歩んでいた可能性もある。となれば、ロジータ以来22年ぶりとなる牝馬の羽田盃、東京ダービー2冠制覇はなかった。南関東のエースとして走り続けたこの3年間の軌跡も、きっと違ったものになっていたに違いない。

ともあれ、クラーベセクレタは南関東を代表する一頭として走り続け、先週のエンプレス杯を最後に現役を退いた。クラーベセクレタの3年間を振り返れば、長かったようにも感じるし、あっと言う間だったような気も。ましてやその重みを聞かれても、それを言葉にするのは難しい。

「歳月」というものは人の中にある。それは人によって異なるし、同じ人の中でも時に揺れ動いて定まらぬこともしばしば。それならば、むしろ明日から始まるこの先の3年間に思いを馳せたい。震災の年に生まれた3歳馬たちの飛躍に期待しよう。

 

 

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