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2014年2月24日 (月)

運否天賦

日曜の東京5レースを管理馬ウンプテンプで勝った田中剛調教師は、英国グランドナショナルに騎乗したただ一人の日本人であり、フランスの障害レースで優勝したことのあるただ一人の日本人でもある。さらに障害と平地両方のレースで100勝を挙げている数少ない騎手のひとり。他に障害と平地でそれぞれ100勝以上を挙げた騎手は、熊沢重文騎手と横山富雄騎手の2人しかいない。

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デビュー当初から勝ちたいレースを聞かれると必ず「ジャパンカップ」と答えていたように、早くから海外に目を向けていた国際派で、岡部幸雄騎手や武豊騎手がアメリカに遠征して話題になっていた90年代初頭に、田中剛騎手もひっそりとアメリカやオーストラリアへと渡って騎乗技術を磨いていた。

騎手時代の田中剛師がグランドナショナルに挑戦したのは1995年のこと。この年の参戦は35頭で、田中剛騎手は12歳のセン馬・ザコミッティに騎乗したが、最初の障害でバランスを崩して落馬。無念の競走中止となっている。ちなみにこの年の完走馬は15頭だった。よく知られているように、完走すること自体が極めて難しいレースで、落馬自体はさほど珍しいことではない。運否天賦(ウンプテンプ)の極みとも言えるこのレース。この前年などは36頭の出走に対し、完走はわずかに6頭だった。

海外では障害騎手は調教師として成功しやすいという声を聞く。向こうの障害騎手は厩務員として厩舎作業を手伝うことが多い上、管理馬の故障には特に神経を使わねばならない。すぐに別の障害馬が入厩してくるとは限らないからだ。常に馬の状態に気を配り、故障や疾病の早期発見に細心の注意を払うことが、調教師としての資質を高めることにつながるのであろう。

田中剛師も調教師開業2年目に中山大障害を優勝。3年目にはロゴタイプで朝日杯で平地GⅠ制覇を果たし、4年目にはクラシックまで勝ってしまった。運否天賦に身を委ねる勝負の世界とはいえ、調教師としての才覚なしにはこれだけの実績は残せまい。

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今週末の中山記念には厩舎のエース・ロゴタイプが満を持して登場。その先にはドバイも見据えている。調教師5年目に目指すは「海外GⅠ制覇」の快挙だろうか。中山記念を勝った皐月賞馬といえばヴィクトワールピサがまだ記憶に新しい。ドバイに向けて目が離せぬ一戦になりそうだ。

 

 

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