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2013年12月17日 (火)

北村宏司騎手が年間百勝

15日の中山6R。ダート1800mの新馬戦を勝ったファンシーミューズは四代母があの Number という良血馬。4番人気ながらゴールドアリュール産駒らしいレースセンスの良さを発揮して、見事デビュー戦を飾った。

6r  

鞍上の北村宏司騎手にとってはこれが今年の99勝目。初の年間百勝にリーチ!などと言いながら迎えた続く7Rは、3番人気のハードロッカーが4コーナーでいったん置かれ加減になりながらも、ゴール寸前猛追して差し切り勝ち。ヤネは誰だと出馬表を見ればこれも「北村宏司」ではないか。なんとリーチ一発ツモ。騎手デビュー15年目にして初の年間百勝の瞬間は、吉田豊騎手・アイアイエンデバーの陰に隠れてしまい、あまり良く見えなかった。

7r 

「今年は年間100勝とGⅠ勝利を目標にしていたのでうれしい」

インタビューでそう答えた北村宏司騎手は、競馬学校騎手課程第15期生として1999年に騎手デビュー。卒業に際しては「アイルランド大使特別賞」を受賞し、同期の中でもっとも早く初勝利を挙げ、その年の「最多勝利新人賞」にも輝いた。その輝かしいスタートを思えば、年間百勝くらいもっと早く達成していても良さそうな気もする。なんといっても、3年前まで所属していたのは関東のリーディング厩舎。乗り馬にも恵まれている印象が強い。

Kitamura  

だが、それはあくまでも「印象」に過ぎないのかもしれない。

藤沢和雄厩舎を離れてフリーとなる2010年12月まで、北村騎手は重賞を17勝しているが、そのうち自厩舎の馬で挙げた勝利は5勝のみ。あとは他厩舎からの依頼によるものだった。天下の藤沢厩舎所属といっても、「主戦」の立場にあったわけではない。彼の上には常に、岡部幸雄、O.ペリエ、横山典弘といったビッグネームの存在があった。リーディング厩舎にはリーディング厩舎なりの事情がある。

Dance  

北村騎手にとって初めてのGⅠ制覇となった2006年のヴィクトリアマイルでの藤沢調教師の言葉は今も忘れられない。ダンスインザムードと共に検量室に戻ってきた愛弟子を大喜びで祝福するかと思いきや、「ステッキが2回入ったな。岡部騎手なら叩かなかった」と一言。もちろんこれは藤沢師流の冗談でもあり、周囲も笑いに包まれたわけだが、その一方で100%冗談とも言い切れないところもある。以来7年が経過したが、北村騎手の二度目のGⅠ制覇はまだ達成されていない。

とはいえ、年間百勝は騎手にとって大きな勲章だ。GⅠの勝ち負けは巡り合わせにも左右されるが、百勝は騎手自身の力によるところが大きい。今週の有馬記念で通算20回目のGⅠ勝利を狙う池添騎手でさえ、年間百勝は未経験。年間百勝の価値は、GⅠ勝利に勝るとも劣らない。

 

 

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