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2013年9月 6日 (金)

美しい夢

今日の船橋2レースを勝ったのは、社台オーナーズ所有のホワイトマズル産駒・ブラックリバイバル。その勝利を見届けた瞬間、私は嫌な予感がした。目の前を一匹の黒猫に悠然と横切られた、そんな感じに近近い。

Black  

私の目当ては次の3レースに出走するホワイトハートである。同じ社台オーナーズの所有馬。同じホワイトマズル産駒。逆なのは名前がブラックとホワイトなくらいか。ともあれ、そんな都合よく社台のホワイトマズル産駒が続けて勝つものだろうか?

White1  

5か月ぶりにパドックに姿を表したホワイトハートはマイナス4キロの馬体重。2人引きだが馬は落ち着いている。毛艶はヨシ。歩様もまずます。脚部不安を抱える身とすれば、休み明けをひと叩きする余裕などない。追い切りに乗ってくれた左海騎手は、これまでの休み明けではいちばんの状態と言ってくれた。勝負であろう。

White2  

ところが返し馬に入ると、どうも息づかいが悪い。完歩も短いような気がする。返し馬を見送る私の目の前を、黒猫の団体がドタドタと横切った。

ゲートは五分も、二の脚がつかない。押しても叩いても単騎先頭に立てぬ。これでは厳しかろう。鈍色の空から黒猫がボタボタと降ってきて、目の前が真っ暗になった。そこで記憶はプツンと途切れている。カメラには張田昂騎手が派手なガッツポーズを決めている写真が残されていたが、1着賞金90万円のレースでこんな喜び方をする騎手がいるはずがない。きっとこれは夢であろう。夢であってくれ!

3r  

普段なら項垂れて京葉線に乗り込むシチュエーションだが、今日は最終12レースも見なければらない。でも、競馬場にいては、また気を失うかもしれないので、とりあえずこの場は離れよう。口取りを期待して締めてきたネクタイをはずし、ららぽーと内『宮武製麺所』のうどんを食べつつ、これからどうしたものかと考えた。

Udon  

・ららぽーと内で散髪する
・ブックオフで古本を買って馬主席で読みふける
・IKEAに行ってみる
・とりあえずいったん帰る

散髪だけで5時間を潰せるはずもなく、前にも何度か試みた古本は、帰りの荷物が増えるのが気になり、それならIKEAなどもってのほかで、こうなったら本当にいったん帰ってしまこうかとも真剣に悩んだ挙句、ふと思いついた。そうだ、ららぽーとには映画館がある。

Kaze  

時間潰しと呼ぶにはあまりに濃密な2時間が過ぎると、頭の中は完全に堀越二郎にインスパイアされていた。こんなことを書くと誤解を受けるかもしれないが、「美しい夢を追い求める」という言葉は競馬にも当て嵌まる。ポーカーアリスも、オシャレバンチョウも、ポップレーベルも、そしてもちろんホワイトハートも美しい夢のひとつ。ひとつ負けたくらいで逃げてはいけない。競馬にまっすぐ生きねば。

 

 

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