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2013年9月28日 (土)

至福の一杯

中山でGⅠが行われる週末だというのに、「毎年9月の最終週は札幌競馬場で札幌2歳Sを見る」という永年の習慣が抜けきらずに、ついつい北海道にやってきてしまった。とはいえ、札幌競馬場に行っても工事現場を見るだけだから、早々にレンタカーをピックアップして早来へと向かったのである。

北海道内の小麦生産量は約58万トン(2012年度)で全国の68%を占めるらしい。近年は「きたほなみ」という品種が主流。実はこれ、色や食感で豪州産に匹敵する高品質のうどん用小麦を作ろうと、道立北見農業試験場が開発した品種なのである。ここ数年、札幌近郊に美味いうどんを食べさせる店がやたらと増えたのは、そういう後押しがあってのことだ。

ノーザンファーム空港牧場から、吉田通り踏切を渡り、ローソンの信号で234号線を渡って、ノーザンファーム早来に向かう道は、社台の会員さんなら通い慣れた道であろう。その途中にある『そば哲遠浅店』で昼食を取る会員さんも少なくあるまい。「2012年版ミシュランガイド北海道」でビブグルマンとして紹介された蕎麦の名店だ。

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昨年5月、その『そば哲遠浅店』の敷地内に、『そば哲』の店主が新たにうどん専門店をオープンさせた。その名も『之乃屋』。私にとって「きたほなみ」で打った本物の讃岐うどんが食べられる貴重な一軒である。

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落ち着いた雰囲気の店内は、ここがかつてイタリア料理店だった名残であろう。「鶏天ぶっかけ」を注文。茹で上がりを待つ間、窓の外に広がる牧草地をぼんやりと眺める。

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牧草ロールをひとつひとつラッピングする作業を眺めながら過ごす午後のひととき。しばらくすれば、美味いうどんが運ばれてくる。そして、それを食べ終えれば、ノーザンファームで愛馬が私を待っている。これ以上幸福な午後を挙げろと言われても、なかなか見つけられるものではあるまい。スプリンターズSなんて、どうでも良いという気持ちになる。……というか、すっかり忘れていた。

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やがて運ばれてきたうどんは、純白に輝く見事な色とツヤをたたえている。一気にすすれば、エッジのきいた歯応えと痛快な喉越しがたまらない。そして、これが「きたほなみ」最大の特徴なのだが、ほんのり甘いのである。さすが、日本蕎麦でミシュランをうならせた店主が、敢えてチャレンジしたうどんだけのことはある。

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窓の外に目を向けると、ラッピング作業はまだ続いていた。「ういーん、ういーん」というラッピング作業の音が、逆に静寂を際立たせている。遠くから馬のいななくような声が聞こえた。さて、牧場に向かうとするか。

 

 

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