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2013年8月25日 (日)

あかんま

石垣島には「赤馬(あかんま)」という名の泡盛があり、そのラベルにはご覧の通り精悍な馬の絵柄が描かれている。

Akanma  

隣の与那国島や宮古島は、いわゆる在来固有馬の生息地として知られているが、石垣島にはそのような馬は存在しない。島内には馬を飼育する施設もあるし、その辺の農家の庭先で馬を見かけることは珍しくはないが、飼われているのはいずれも中間種である。そんな石垣島に馬をモチーフにした泡盛があるというのも意外な気がするので、酒屋の主人に聞いてみた。

石垣には「赤馬伝説」なる昔ばなしがあるのだという。

昔、大城師番という村の役人が海沿いを歩いていると、不思議な子馬が海から上がってきた。師番は、その子馬を大切に育てたところ、大きく気品に満ちた名馬に成長し、「赤馬」の愛称で広く知られるようになった。

やがてその噂は琉球国王にも届き、赤馬は国王に献上されることとなる。師番は、その名誉を喜んだが、馬と別れなければならない寂しさから「赤馬ヌ、イラスザ、足四チャヌ、ドゥキニャク、……」という歌を詠んだ。それが今も石垣島に伝わる民謡「赤馬節」の一節にもなっている。

一方、首里に送られた赤馬は、評判とは裏腹に、デュランダルかサッカーボーイかというほどの暴れ馬となり、怒った国王は大城師番を首里へ呼び出す。

するとどうでしょう、不思議なことに赤馬は師番を乗せた途端、元の評判通りの良馬へと落ち着きを取り戻し、名馬の威光を取り戻したのである。それを見た国王は、師番とともに赤馬を再び石垣島に戻すことにしたという。ふーむ、国王、良いヒトですね。

Akauma2  

赤馬伝説の中には石垣島での競馬のシーンもあって、赤馬がディープインパクトの如く他馬を寄せ付けずに圧勝を重ねるなんていう話もあるそうだ。とはいえ、この島での競馬である。さぞや長閑な光景であったことであろう。

話を聞いていると、マーゲライト・ヘンリー不朽の名作「名馬風の王」にも似たストーリーにも聞こえる。とにかく、石垣島には「競馬ブック」も「日刊競馬」も売っていないけれど、決して馬文化不毛の地ではない。

 

 

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