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2013年8月19日 (月)

されど英会話

昨日、「英会話ができなくて困ったことなどない」と言い切ったのはあくまで日本国内での話。一歩国外に出れば英語が使えた方が便利に決まっている。私自身、海外では聞けず話せずで、何度も泣きたくなるような思いをさせられた。

忘れないのがアイルランドでの出来事。

その日、ダブリンからキルディアに向かう予定だった私は、エアポートホテルをチェックアウトし、妻をホテルのロビーに残して空港内のHartzのオフィスにクルマを借りに行くことにした。

レンタカーそのものは、あらかじめ日本から予約を入れておいたので問題なくピックアップ。「あんたは日本人だよな? だったらオーケイだ。ここではクルマは左側通行で、アメリカ人はみな事故を起こすんだ」なんて程度の会話も、どうにかこなした。

借り受けたのは青のターセル。新車とのこと。天気は快晴で、しかも今日の目的地は天下のバリードイルとクールモアである。もし、私の人生の中で、もっとも“輝かしい朝”を1ダース選べと言われたら、この日の朝は間違いなく上位にランクインするはずだった。

しかし、目の前に現れてクルマの停止を命じた警察官が、そんな私の浮かれ気分をいともアッサリと吹き飛ばしてしまったのである。

少なくともスピード違反ではない。ちゃんとシートベルトもしていた。進入禁止の道というわけでも(おそらく)なかった。とにかく、早口でまくし立てる警察官が何を言っているのか全く理解できず、国際免許証を出してもまったく引き下がる様子もなく、サングラスの裏に隠された目の表情が分からないものだから、相手が怒っているのかどうかすら検討もつかない状況に、こちらもパニックになった。しかも、私は妻をホテルのロビーに待たせているのだ。そう思うと私のパニックの度合いは増し、ますます相手が何を言っているのか分からなくなった。そのままどこかに連れて行かれたりしたら、かなり面倒なことになる。

もの凄く長い時間が経過したように感じたが、実際には5分程度のやりとりだっただろうか。

突然、警官が「行け!」というようなジェスチャーをしたのである。まるで状況が理解できぬままではあったが、相手の気が変わらないうちにと、急いでクルマに乗り込み、その場を立ち去った。あとから聞いたところでは、単なる検問ではないか?ということである。空港の敷地内ということを考えれば、確かにそうだったかもしれないが、とにかく、この時ほど英語ができずに悔しいという思いを抱いたことはない。

その後、アイルランド国内を回るにつれ、英語に対するコンプレックスはさらに強まる。

例えば、バリードイルにて。

エイダン・オブライエンが目の前にいて普通に会話ができる状況にありながら、挨拶程度で終わってしまうなんて、もの凄くもったいないことだと思いませんか? デザートキングやキングオブキングスの話を直接聞くことができていれば…、と思うが、私のつたない英語能力ではどうにもならない。

Obrien  

例えば、クールモアスタッドにて。

5日後に迫った凱旋門賞に、フェアリーキング産駒のエリシオが連覇をかけて臨む。我々の相手をしてくれた事務局長マイケルに、ぜひともエリシオの展望を訊いてみたいと思ったのだが、「そもそも凱旋門賞って英語で何て言うんだ?」という私の英会話レベルでは話にならない。「アーク」「アーク」と繰り返してみたのだが、通じた様子はなかった。

Fairyking  

例えば、宿泊していたキルディアのホテルの食堂にて。

玉子はスクランブルにするか? ボイルにするか? ベーコンはどうする? ハッシュポテトは付けるか? パンはどんな種類にするか? シリアルもあるけど? コーヒーにする? それとも紅茶?……等々。朝食のオーダーの細かいやりとりに辟易してしまったのである。ところが、この時いろいろと現地を案内してくれた友人からFull breakfastという言葉を教わった。前日はしかめ面でオーダーを取ったウエイトレスのおばちゃんに、翌朝は「ふるぶれっくふぁーすと、プリーズ」と伝えると、彼女は満面の笑みをたたえて親指を立てた。こういうのを「生きた英語」というのだろうか? いずれにせよ、異国で言葉が通じるというのは嬉しいことです。

 

 

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