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2013年8月23日 (金)

サクラバクシンオー産駒が芝2400m初勝利

8月16日の盛岡・サファイア賞を勝ったオールマイウェイは、サクラバクシンオー産駒の3歳牡馬。直線で内から抜け出したマイネルカミカゼをゴール前でしっかりと捉えて、逆に2馬身突き放した脚色は際立っていた。

実はこのレース、盛岡でも珍しい芝2400mで行われたのだが、この勝利は芝2000mを超える距離におけるサクラバクシンオー産駒の初勝利となった。過去にロングユウシャとシンボリアニマートの2頭が芝の2000mで勝利を挙げたことはあったが、その記録を一気に400mも伸ばしたことになる。

それにしても、これほど距離適性が産駒に極端に表れる種牡馬も珍しい。リーディング種牡馬ディープインパクトの産駒勝利平均距離は1802.8m。リーディング2位で、産駒にスプリントチャンピオンのロードカナロアがいるキングカメハメハでさえ1729.2mである。だが、サクラバクシンオーのそれは1281.8m。この数字だけから距離適性を測れば、1400mでも「長い」ということになる。

これは遺伝力の強さの裏返しでもあろう。いろんなタイプの母親がいるのに、産駒はみな明らかにスプリンターという馬が出る。

Bakushin_2  

種牡馬入り当初は、それが逆に仇になっていたという。サクラバクシンオーが引退した1995年といえば、まだ日本ダービーや天皇賞といった中長距離の大レースが重視され、種牡馬もそれに適した血統が好まれていた。短距離専門で活躍したバクシンオーに、種付けの申し込みが殺到するはずもない。生産者に少しでも関心を持ってもらおうと、社台のスタッフも「バクシンオーはたまたま短距離ばかり勝っただけで、母系にはアンバーシャダイ(有馬記念、天皇賞・春)やイブキマイカグラ(菊花賞2着)がいるから長い距離でも大丈夫」などと苦しいセールストークを繰り返していたという。まあ、今聞いたら、なんともいい加減な話だけど(笑)、産駒は総じて走ったのだから文句も言えまい。

オールマイウェイの母ファヴォリはリアルシャダイの産駒で、2000m以上のレースを主戦場とした。そんな肌馬にサクラバクシンオーを付けると聞いて、私は思わず食いついた。相手は「ちょっとした遊び心」だという。たしかに面白い。どんな子馬が生まれるのか? ぜひ見てみたい。……と言いつつ一年後に生まれた仔馬は、大きな額の星が特徴の牡馬であった。

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生産者は「遊び心」と言ったが、まさにこれは生産者のみに許された愉悦であろう。結果、1000mのデビュー戦を6馬身差でぶっちぎり、1600mのJRA認定レースを楽勝し、2400mのサファイア賞を豪快に差し切るという、つかみどころのない距離適性を持つ1頭が誕生した。オールマイウェイの距離適性がどこにあるのかは、正直分からないが、それがファンの好奇心をくすぐるとすれば、岩手競馬にもプラスとなるに違いない。生産者のちょっとした遊び心が、どのような形で結実するか? 目を離さぬようにしたい。

 

 

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